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畳の上で積み重ねた合気道との20年

早稲田大学には、さまざまな趣味や特技を持つ先生がいます。「教員のオフタイム」では、授業中は見せない、先生の意外な一面を紹介します。

人間科学学術院教授 浅川 達人(あさかわ・たつと)

1965年長野県生まれ。1995年東京都立大学大学院社会科学研究科社会学専攻博士課程満期退学。博士(社会学)。専門は、都市社会学・社会調査。2021年日本都市社会学会賞(磯村記念賞)受賞。2025年科学技術分野の文部科学大臣表彰受賞

2007年4月、私が明治学院大学に着任した翌年のことです。「合気道部の教員部長を引き受けてくれませんか?」と、年度末に定年を迎える合気道部の教員部長の先生から、突然お声掛けいただきました。驚いた私は「考えておきます」とその場をやり過ごしてしまいましたが、書類に印鑑を押すだけならなんとかなるだろうと、引き受けることにいたしました。

その後すぐに、あいさつに訪れた合気道部の幹部の部員たちから、「名前入りの道着を用意したので、春合宿にぜひ参加してください」と頼まれたのです。道着まで用意してくれたのに断るのも気が引けるので、参加することにしました。道着を着て新入生と同じ白帯を巻いて道場の畳に上がり、4年生の指導で少しだけ稽古に混ぜてもらいました。

この合宿を経て合気道に関心を持ち始めた私は、自宅からそれほど遠くない場所に合気道の道場があることを知り、見学に行きました。この道場の師範が明治学院大学体育会合気道部の卒業生だったこともあり、見学のはずが即時に入門。2007年7月のことでした。それ以来、週に1回は町の道場で稽古。年に4回ある体育会合気道部の合宿に参加し、最高師範の千田務先生および黒帯の部員の指導で稽古を重ねることになりました。

写真左:2014年、明治学院大学体育会合気道部の学園祭での演武に、教員部長として参加した一枚。左が筆者
写真右:同合宿で、師範の千田先生から筆者(左)が指導を受けているところ

合気道部の部員は週3回稽古しており、2年生の冬には黒帯(初段)になります。私は合宿を除けば基本的に週1回の稽古なので、部員の3倍は時間がかかると覚悟し稽古に励みました。継続的な稽古のかいがあり、2010年12月に初段となり黒帯をいただくことができました。ようやく2年生部員と肩を並べることができ、ほっとしたものです。その後、2019年7月には四段をお認めいただき、合気道部の合宿では部員の指導を頼まれるようにもなりました。

写真左:2017年、明治学院大学体育会合気道部の夏合宿にて、部員を指導している様子
写真右:2019年、四段の審査を受けました。右が筆者

2020年4月、早稲田大学人間科学学術院教授に着任。町の道場は、コロナ・パンデミックによる数カ月の活動休止期間がありましたが、その後は活動を再開し、現在でも週に1回は稽古で汗を流しています。気が付けば、合気道を始めて2026年で20年目になります。還暦を過ぎた今でも、学生より速く、また、長い距離を歩くことができるのは、合気道のおかげです。

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