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庭球部 池田朋弥 時速210キロのサーブを武器に目指すはプロの道

「前人未到の団体王座16連覇を目標に、チームに貢献したい」

庭球部
スポーツ科学部 2年 池田 朋弥(いけだ・ともや)

ジャパン・プレミアム テニストーナメント盛田正明杯にて(撮影:長浜功明)

「2021年度全日本大学対抗テニス王座決定試合」で男女通じて史上初の16連覇を目指す早稲田大学庭球部男子。スポーツ科学部2年の池田朋弥さんは、1年次から部の主力として活躍しています。これまで「世界スーパージュニアテニス選手権大会」ダブルス優勝をはじめ国際舞台でも活躍し、2021年4月に開催されたプロ選手も参加する団体戦「ジャパン・プレミアム テニストーナメント盛田正明杯」(以下JPTT)では早稲田大学の代表として出場し、学生MVPを獲得しました。華々しい活躍の裏には、コロナ禍による相次ぐ大会の中止や骨折の影響など、多くの苦労もあったといいます。そんな池田さんに、早稲田大学へ進学した理由や入学後の苦悩、今後の目標などについて聞きました。

――これまで世界スーパージュニアテニス選手権大会のダブルス優勝をはじめ、国際舞台でも活躍してきた池田さんが、早稲田大学へ進学した理由を教えてください。

小6の全国小学生テニス選手権大会で、初の全国ベスト4に入った瞬間の一枚。「家族で一緒に楽しめるスポーツを」という両親の考えで、小1からテニスを始めた。松岡修造さんが実施する「修造チャレンジ」にも参加していた

高校に入学した当初から、高校卒業後にすぐプロになることを目指して練習していました。卒業後の進路を真剣に考える時期に差しかかり、コーチと高校2年の1月に行われる全豪オープンジュニアでベスト8に入ったらプロに進もうと約束していましたが、試合当日は自分らしいプレーをすることができず、予選一回戦で負けてしまいました。プロを目指していた中での敗戦であったため、帰国後は約2週間練習を休むほど落ち込みました。その後、コーチと進路に関して再度話し合い、まずは大学に進学し4年間でフィジカル面や技術面を鍛え直した上でプロを目指すことにしました。

大学進学を考える中で、日本でテニスが一番強いのは早稲田の庭球部であったことから視野に入れるようになりました。何校か練習を見学させていただいた中でも、早稲田大学の庭球部は練習中の緊張感やレベルの高さを実感し、自分も早稲田でテニスがしたいと思い、入学を決めました。

2019年全豪オープンジュニアに出場した際、記念に一枚(右端が池田さん)

――2020年4月、新型コロナウイルスの感染が拡大する状況下で池田さんは早稲田大学に入学しましたが、1年間を振り返っていかがでしたか。

大学入学前の2月下旬に上京し、部活の練習に参加していましたが、新型コロナウイルス感染拡大の影響により、3月下旬から庭球部も活動休止になりました。活動休止を受け、3月下旬から5月下旬までは地元に帰省していました。練習もほとんどできず、庭球部の仲間と交流するのも、Zoomを通じたトレーニングのみ。部活動自体は6月以降に再開したものの、春の早慶戦や2020年度全⽇本⼤学対抗テニス王座決定試合(通称、王座)など相次ぐ大会の中止、延期が発表されました。そのような先が見通せない状況下でモチベーションの維持に非常に苦労しました。ですが、大会がない中でも先を見据え、少しでも他の大学と差を広げたいという思いで練習に励みました。

4月3日に1年越しの入学式に参加し、庭球部の仲間と8号館前で一緒に撮影(2列目右から2人目が池田さん)。
普段は東伏見キャンパスに通っているため、この時初めて早稲田キャンパスを訪れたそう

――モチベーション維持の難しさを乗り越え、今年4月に行われたプロ選手も参加する団体戦JPTTでは、学生MVPを獲得されました。しかし、その活躍の裏側では、けがの経験もあったと聞きました。

高3の頃から手首に痛みを感じていましたが、けんしょう炎ととらえ、テーピングと痛み止めで対処していました。その後、大学1年の秋の早慶戦と関東学生テニストーナメント大会で手首の痛みが増大し、痛み止めの薬も効かない状態に。病院を受診したところ、難治性月状骨骨折と診断されました。リハビリ期間の約4カ月はラケットを握ることもできず、トレーナーの指導の下、ただひたすらウエイトトレーニングや体幹トレーニングに励む日々でした。

治療を終え、今年の3月中旬にようやく本格的に練習に復帰しました。4月には復帰第一戦としてJPTTに出場し、思いがけず学生MVPにも選出していただきました。実は、就職活動の都合により出られなくなった先輩の代わりとして、急きょ出場した試合でしたが、このような良い結果を出せたのはリハビリ期間中の重点的なトレーニングのおかげだと感じています。骨折をする以前よりも確実に身体にパワーがつき、試合で相手のボールに打ち負けないようになりました。昨年度は、コロナ禍の影響や骨折と試練続きでしたが、けがを乗り越えたことで、自分自身の成長を感じることができ、たいへん意義のある1年になったと思います。

苦労を乗り越え、JPTTでは早稲田大学の3位入賞に貢献し、学生MVPに輝いた(写真提供:早稲田スポーツ新聞会)

――池田さんのテニスの強みや課題を教えてください。

僕の強みはサーブです。身長が184センチと他の日本人選手と比較しても高く、高さを生かしたサーブに自信を持っています。サーブの時速は約210キロ。サーブで相手を崩し、フォアの3球目攻撃で仕留めるスタイルを得意としています。もし、応援に来ていただける機会があれば、僕のサーブのスピードと打球音に注目していただけるとうれしいです。一方で、サーブのリターンが苦手なので、重点的に練習しています。

サーブの時速は日本人選手の中でトップクラスである(撮影・長浜功明)

――テニスは「メンタルのスポーツ」と言われていますが、池田さん自身メンタル面を鍛える上で取り組んでいることはありますか。

そうですね。テニスは数あるスポーツの中でも特にメンタルが重要です。試合中にメンタルがアップダウンすると、その気持ちがプレーに表れてしまいます。そこで、試合中は平常心を保ちながらプレーすることを心掛けています。また、試合本番だけでなく練習時から、試合を意識しています。さらに、所属するスポーツ科学部の授業からヒントをもらうこともありますね。スポーツ科学部の先生は、過去にスポーツ分野で活躍されている方が多く、メンタルの保ち方などを講義で教わることがあり、参考にしています。

――最後に池田さんの今後の目標、夢を教えてください。

まずは、今年開催予定の全日本大学対抗テニス王座決定試合で早稲田大学の優勝に貢献したいと思っています。この大会は、現在早稲田大学庭球部男子が15連覇しており、今年優勝すれば男女通じて前人未到の16連覇となります。僕個人、そして部全体としても一番に掲げる目標です。団体戦は自分ひとりではなく、部全体で勝ちに行く雰囲気が気に入っています。試合では、サポートしてくれている人たちの想いも背負い、選手としてシングルス、ダブルスともに出場し、勝利に貢献したいです。

大学卒業後は、明確ではないものの、幼い頃からの夢であるプロテニスプレーヤーになりたいと考えています。そのためにも、大学4年間では庭球部の仲間たちからよいところを吸収し、テニスの技術面はもちろん、人間力も成長させていきたいです。

庭球部の仲間と一緒に。1902年創部。庭球部OBである故・福田雅之助氏の「この一球は絶対無二の一球なり」の言葉のもと日々練習に励んでいる

第789回

取材・文:早稲田ウィークリーレポーター(SJC学生スタッフ
教育学部 3年 長谷川 拓海

【プロフィール】
愛知県出身。誉高等学校卒業。小学1年から両親の勧めでテニスを始める。しばらくはテニスとサッカーを両立していたが、小学3年からテニス1本に。2017年「MUFGジュニアテニストーナメント」シングルス優勝、2018年「大阪市長杯 世界スーパージュニアテニス選手権大会」男子ダブルス優勝。2021年「ジャパン・プレミアム テニストーナメント 盛田正明杯」は、けがからの復帰第一戦となったが、トッププロが参加する中、早稲田大学の3位入賞に貢献し学生MVPを受賞した。尊敬する選手はスペインのラファエル・ナダル選手。大学生活でやってみたいことは”ワセメシ巡り”。
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