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日本海に浮かぶ島根県・隠岐の島 「油井前の洲」の夕日にうっとり

世界的にも珍しい生態系を持ち、「隠岐ユネスコ世界ジオパーク」に認定された島

全国早稲田学生会連盟  副委員長・会計
文学部 3年 宮原 小春(みやはら・こはる)

私の地元、隠岐の島(おきのしま)町は、日本海に浮かぶ人口約1万4,000人(2020年11月)の離島です。島根半島の北40〜80キロメートルの日本海には、隠岐の島町を含む4つの有人島と多数の無人島があり、それらは「隠岐ユネスコ世界ジオパーク」に認定されています。皆さんは「ジオパーク」をご存知ですか? ジオパークとは「地球・大地(ジオ、Geo)」と「公園(パーク、Park)」とを組み合わせた言葉。「大地の公園」を意味し、地球を学び、丸ごと楽しむことができる場所を指します(※)。

隠岐は、約2億5,000万年前のユーラシア大陸の一部であった時代、深い海底にあった時代、火山活動によって隆起した時代、島根半島と陸続きになった時代、そして離島となった現在、というように、時代によってさまざまな姿に変化してきました。このような大地の成り立ちを経たからこそ、世界的にも珍しい独自の生態系や、隠岐ならではの歴史・文化・人々の営みが存在しているのです。残念ながらここではその全てを紹介することはできません。生態系や歴史・文化などの情報は既にたくさんあると思いますので、今回は隠岐の島町で育った私目線で魅力を伝えたいと思います。

※出典:「NPO法人日本ジオパークネットワーク」Webサイト

上京してから私が特に感じるのは、島の人たちの温かさです。島にいるときは、道で出会ったら知らない人にもあいさつをし、学校帰りには地域の人たちから「おかえり」と声を掛けてもらえるのが“普通”だと思っていました。しかし、東京に来てから島の人たちの温かさや、島だからこその距離感というものをあらためて感じ、大きな魅力の一つであると気付きました。

3月の進学や転勤の時期には、島を出て行く人たちをたくさんの人が港でお見送りします。観光客の方たちにもとても優しく、大歓迎するので、訪れた人はゆったりとした時間の流れと、親切な島の人々の虜(とりこ)になるはずです。

毎年、旅立ちの春に見られる西郷港でのお見送りの光景

そんな隠岐の定番とも言える観光地が「ローソク島」です。ローソク島は、隠岐の島の主島・島後(どうご)沖の海面に突き出した小さな無人島で、夕暮れ時にはローソクの形をした岩の頂点に夕日が重なり、まるでローソクに火が灯っているかのように見える、とてもすてきな夕日スポットです。

ローソク島遊覧船からの眺め。東京から友人が遊びに来たときに一緒に乗船しました

ローソク島ももちろん素晴らしいのですが、私がお勧めする夕日スポットは「油井前の洲(ゆいまえのす)」です。ここはボーカル&パフォーマンスグループ「GENERATIONS from  EXILE  TRIBE」の楽曲『Always with you』の MV(ミュージックビデオ)のロケ地にもなった場所。天気の良い日に訪れると、絶景の写真が撮れること間違いなしです。時間の流れが止まったように感じるほど、うっとりと、幸せな気持ちになれるスポットです。

油井地区の漁港で見られる「油井前の洲」は、島後で最も広い波食棚を形成。約2,000万年前の湖の地層でできています。海面が低下する冬の時季には、まるで浮き出たように現れる波食棚を見ることができます

以前、東京出身の早稲田の友人が隠岐の島に遊びに来てくれました。さまざまな場所を案内したのですが、私がこれまで当たり前だと思っていた、何気無い景色や瞬間に感動してくれて、私自身、隠岐の島の素晴らしさを再認識できました。同時に、生まれ育った隠岐の島を気に入ってもらえたことがとてもうれしかったです。

隠岐の島には言葉では伝えきれない魅力がたくさん詰まっています。多くの人に訪れてもらい、私の友人のように島の魅力を実際に体験してほしいです。都会にいては決してできない、たくさんの感動体験が待っていることと思います。ぜひ隠岐の島に足を運んでみてください。

◎島根県・隠岐の島はこんなところ◎

島根県は中国(山陰)地方に位置し、隠岐の島は島根半島の北方40〜80キロメートルの日本海に浮かぶ諸島。総面積は350平方キロメートル。4つの島と、約180の無人の小島からなる。最も大きな島を島後、西南方向の西ノ島、中ノ島、知夫里島の3島を島前(どうぜん)と呼ぶ。『古事記』では「隠伎之三子島(おきのみつごのしま)」と記され、日本神話『因幡の白兎』に登場する。東京から出雲空港までは直行便で約1時間30分。島へのアクセスはフェリー、高速船、飛行機の3通りがある。

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