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外国語を習得するには

どうすれば外国語ができるようになるか、多くの大学生が持つ問いである。まず考えられるのは学習方法の選択である。効率の良い、継続して行える学習方法を選べば短い時間で外国語は身に付くであろう。しかし、良い学習方法はあるが、全ての人にとって有効な学習方法は存在しない。モチベーションも大きく関わってくる。その外国語が話されている地域の文化に強い興味を持っている人は、その外国語を使えるようになるまでの時間が短い。また、外国語習得における成功は性格に依存しているともいわれている。「性格」とは何かという問題もあるが、人は自分の性格を簡単に変えることはできない。そのため、どのような性格の人が外国語学習で成功するかを知っても利益はあまりない。一般に社交的な人ほど外国語の習得が早いともいわれているが、急に社交性を身に付けるのは外国語を身に付けるより難しいかもしれない。

「曖昧耐性」とは不確実なもの・ことに対して、どの程度耐えられるかという人間の特性、性格のようなものであるが、これはある程度変えることが可能であると私は思う。「曖昧耐性」は心理学の概念で、確定した定義はないが、曖昧な状況を恐怖と感じてしまう度合いといえる。「曖昧耐性」が低い人は、不確かなことに対して、「決めてしまいたい」と思う気持ちがある。「AさんはXな人だから」という発言は、AさんをXというカテゴリに分類していると考えることができる。人間は不確かな存在で、数えられる程度のカテゴリに分類することは不可能である。当然そのようなことが分かっているのにもかかわらず、「AさんはXな人だから」と言うのは、不確かであったAさんをXというカテゴリに入れて確かなものにするためであると考えることもできる。今はあまり流行してはいないが血液型別性格判断も、この不確かなことに対する恐怖を軽減しようとしているのかもしれない。

この「曖昧耐性」は外国語習得における成功に一定の役割を果たしているといわれている。外国語を使用する、学習する場面では不確かなことが多い。文法に関する知識が完璧になることはないし、いくら学んでも知らない単語に限りはない。聞き取った言葉が本当にその言葉なのか自信が持てないときもある。このような不確かな状況を受け入れる、つまり、曖昧なことに対する耐性を身に付けることが外国語習得において重要である。不確かな状況における恐怖を制御し、最善と思われる判断をする。当然間違うこともあるが、間違いを繰り返して外国語は習得されるのである。これは外国語を学習する場面以外でも重要なことかもしれない。

(K)

第1090回

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