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オーストラリアについて知らなかったであろう三つのこと

文化の特質を知って、会話のきっかけに

大学院アジア太平洋研究科 修士課程 2年 チェン メイラ

私が、母国であるオーストラリアに関する質問をたくさん受ける中で、オーストラリアはカンガルーやコアラ、巨大グモが生息する楽園の島という認識が広まっていることに気付きました。しかし、この巨大な島(もしくは小さな大陸)には、想像以上に魅力的なものがたくさん存在します。その中から今回は、私の地元であるシドニーの文化を三つ紹介します。

シドニー湾に架かるハーバーブリッジ

夏のクリスマス?

今日がクリスマスだと想像してみてください。ビーチでサーフィンをしたり、友達みんなが夢中になって日焼けをしたりするには最高の天気です。ソーセージの焼ける匂いと缶ビールのプシューという音が広がります。夜になると、地元の公園ではクリスマスキャロルのメドレーとお祝いの歓声が鳴り響きます。あなたはカンガルーに乗って楽しく参加します。

最後の場面は、海外の人が想像する世界にしか存在せず、実際にはそれ以外の部分が、シドニーにおける典型的なクリスマスの日のワンシーンです。

シドニーで大人気のボンダイ・ビーチ(左)。クリスマスもこのように海水浴を楽しんでいます。ボンダイ・ビーチからクージー・ビーチまでを歩く「コースタルウォーク」(右)は地元の人に人気のアクティビティー

現存する世界最古の生活文化

夕暮れのオペラハウス。歴史を知るとより魅力が増すでしょう

私の出身はシドニーだと言うと、日本人の友達は「オペラハウス! …あとはコアラ!」と、知っていることを挙げてくれます。確かに世界中の人たちがオペラハウスの建築の革新性に感嘆の声を上げますが、この土地の豊かな歴史について聞いたことはありますか? オペラハウスが建つ場所は、先住民族であるエオラ族やガディガル族の人たちが集まり、儀式や供宴、祝賀会などを行っていた場所です。機会があればオペラハウスだけでなく、先住民族の雑貨などを扱う“Blak Markets”を訪れたり、オーストラリアの伝統食材を用いたブッシュフードを味わったり、ブルー・マウンテンズの渓谷や洞窟、先住民族の文化遺跡をハイキングしたりして、世界で最も古いと言われる生活文化に触れてみることをお勧めします。

多様な民族を象徴する食文化

文化の融合、HSPはボリューム満点

シドニーの食文化は、英国、中国、ギリシャ、レバノン、イタリア、ドイツ、インド、タイなど、さまざまな国からもたらされていて、私たちのコミュニティーを構成する多様な民族を象徴するものです。濃厚な手作りパイから、インターネット上で話題になったこともある「アボカド・オン・トースト」のようなブランチ文化まで、シドニーの食についていくらでも語ることができますが、今回は、ローカル過ぎてオーストラリア人でさえあまり知らない、地元のとっておきの食べ物、HSP(※)をご紹介します。

HSPとは「Halal Snack Pack」の略で、オーストラリア名物のチキンソルトとチーズをまぶした厚くてカリカリのフライドポテトとハラル認定されたケバブの肉に、チリ、ガーリック、バーベキューソースをたっぷりかけたものです。このようにオーストラリアの味と中東の味が調和したHSPは、独自の多文化のアイデンティティーを誇っています。飲み会後の午前3時の空腹を満たしてくれるこの食事は、言葉では言い表せないほどこの国の本質を捉えていると言っていいでしょう。

(※)HSPは略名にもかかわらず、オーストラリアで権威のあるマッコーリー辞書の「People’s Choice Word of the Year 2016」に選ばれました。

相手の文化の特質を知っていると、人とのつながりがぐっと簡単になります。今回紹介したことが、次にオーストラリア人と会話する際のきっかけになるかもしれません。

シーフードもお勧めです(カモメに狙われます)

◎オーストラリアはこんなところ◎

正式名称はオーストラリア連邦で、首都はキャンベラ。オセアニアに位置し、オーストラリア大陸本土、タスマニア島および多数の小島から成る連邦立憲君主制国家。面積は世界第6位で日本の約20倍だが、人口は約2,499万人(2018年)。多民族国家で4人に1人は海外出身といわれる。国内に三つのタイムゾーンを持ち、日本との時差はマイナス1~プラス1時間。砂漠気候、熱帯性気候など特異な気候を持ち、四季は日本と逆。独特な生態系が存在しており、哺乳類、爬虫(はちゅう)類の9割近くは固有種である。

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