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早稲田愛を歌で一つに 応援歌『そして紺碧の空へ』制作で進路激変

「誰よりも未来にワクワクしていたからこそ、多くの人に想いが伝わった」

「SHARP#」代表
社会科学部 4年 遠藤 伶(えんどう・れい)

2020年6月下旬の動画公開以降、大きな反響を呼んでいるSHARP#「紺碧のうたプロジェクト」による応援歌『そして紺碧の空へ』。代表の遠藤伶さんが早稲田への想いを集めて歌にしたいと発起し、校友(卒業生)や現役学生など多数の方の協力を得て完成した同曲は、9月に行われた卒業式・学位授与式でもBGMとして使用されました。遠藤さんがこの作品を通じて伝えたかったことは何か? プロジェクトを立ち上げたきっかけや将来の夢などと併せて聞きました。

――「紺碧のうたプロジェクト」を立ち上げ、新しい応援歌を作った動機を教えてください。

紺碧の「空」バンド”(2019年のみ活動)のメンバーとして参加した、早稲田祭2019の大隈記念講堂前ステージ

動機は二つあります。まず一つ目は、音楽は人と人、そして過去と未来をつなぐ力を持つと感じた実体験からです。今年5月に、早稲田大学の第一応援歌である『紺碧の空』の演奏動画を、音楽サークル21団体81名の協力のもと作成し、「紺碧の空プロジェクト」としてTwitterで公開したところ、多くの反響を頂きました。この経験から、音楽で人々の想いをつなげることができるという「音楽の持つ可能性」に気付かされました。そこで、早稲田へのさまざまな想いを歌で一つにすれば、今抱いている想いが未来へつながり、結果として未来を明るくすることができるのではないかと考えるに至りました。

二つ目は、『紺碧の空』自体からの影響です。この曲は野球の早慶戦で慶應に打ち勝つために作られ、早稲田を勝利に導いたという歴史があります。現在、コロナに対峙(たいじ)している状況においても、早稲田が歌の力で一つになれば、想像しえない大きな力を生み、これもまた未来を明るくすると考えました。

――「紺碧のうたプロジェクト」を通じ、誰にどんなことを伝えようとしたのでしょうか?

主に新入生に、「早稲田」というものを伝えたいと考えました。というのも、キャンパスに来る機会すらほとんどない中、長い歴史を持つ早稲田文化が新入生に継承されなくなってしまうのではという懸念を抱いたからです。

では、そもそも「早稲田」とは何であるのか。「早稲田」を伝えるプロジェクトを進める以上、自分自身が一番理解していなければと思い、在学生や新入生、街の人たちそれぞれにとっての「早稲田」とは何かを聞いて、自分なりの答えを出そうとしました。答えを導くのは決して容易ではありませんでしたが、どの方も言葉にしていたのが、多様な「人」にまつわるエピソードでした。

そこから、大学生活というかけがえのない時間の中で、さまざまな人がそれぞれの生き方をすることによって、人、大学、そして街全体で形成されるもの、それこそが「早稲田」なのではないかと考えるようになりました。このような「早稲田」の姿を、「人」に焦点を当てて新入生や在学生、早稲田大学を目指す受験生に伝えたいと思い、このプロジェクトを進めていきました。

2年次に自身が創設したサークル「雑種おんがく団体“チャモロ・フルーメント”」としても早稲田祭2019に参加。オンライン開催の早稲田祭2020にも参加予定

――応援歌のタイトル『そして紺碧の空へ』に込められた意味を教えてください。

タイトルは、作詞・作曲を担当してくださった杉山勝彦さん(2004年理工学部卒)がつけてくださいました。早稲田に関してお話を重ねていく中で、『紺碧の空』以上に「早稲田」を象徴するものはなく、それを超える歌を作ることは不可能だと考え、今回作る歌を“『紺碧の空』への架け橋”として早稲田文化を継承する歌にしたいというお気持ちから決められたそうです。特に『紺碧の空』を知らない新入生に、この歌を通して『紺碧の空』、ひいては「早稲田」そのものを知ってもらえればという思いから、『そして紺碧の空へ』というタイトルになりました。

――プロの音楽家である杉山さんをはじめ、動画でも多くの著名な校友(卒業生)に出演いただいていますが、どのように依頼したのでしょうか?

数多くの校友が、それぞれ多様な道を突き詰め、社会で活躍されていますが、どの方も根底に「早稲田愛」を持っていると考えました。従って、協力をお願いする際には、早稲田に対する自分なりの想いや愛、そしてこのプロジェクトに対して自分が抱いていた絶対的なワクワク感、ドキドキ感をそのまま伝えることを一番に意識して声を掛けました。その結果、想いが届き、多くの校友の方に協力いただくことができたと思っています。

乃木坂46や嵐にも楽曲提供したことのある杉山さん(右)と。メールやSNSなどあらゆるツールを使って熱意を伝え、依頼したそう。遠藤さんが6月下旬まで鳥取に帰省していたこともあり、ZoomやLINE通話で制作を進めた

また、校友だけでなく、歌詞に載せたい早稲田への想い(フレーズ)をTwitterで募集したところ、1,000を超える投稿が寄せられたほか、動画には体育各部やサークル、早稲田周辺の飲食店など、合計200以上の団体・お店の皆さまにご協力いただきました。

――プロジェクトを進める上で、SHARP#代表として意識した点は何ですか?

多くの人を巻き込むプロジェクトである以上、自分が誰よりも強い想いを持ち、また誰よりも時間を割いて動き続けることを意識しました。そして、作品ができる未来に対して誰よりもワクワクしたからこそ、多くの人に想いが伝わったのではないかと考えています。実際、動画を見たさまざまな層の方から、たくさんのありがたいお言葉を頂戴しました。また、9月に行われた卒業式ではBGMに使用していただいたり、部活やサークル活動、イベントなどでも当楽曲を使用したいという連絡を受けたりしています。これだけ反響があったからこそ、より一層『そして紺碧の空へ』を未来に歌い継がれていく曲にしなければならないと思っています。

――卒業後の進路や遠藤さんの夢について教えてください。

ベトナムで行われた「第6回ダナン日越文化交流フェスティバル」にもリコーダーで参加(2019年)

8月頃まで大学院進学を目指して勉強していたのですが、杉山さんに「5年後、10年後と、一緒に日本を動かすような作品を作っていきたいと思っている」と声を掛けていただきました。これをきっかけに自分の進路についてもう一度考え直し、レコード会社へ就職して、アーティストをプロデュースする道に進むことを決めました。杉山さんとの出会いで、人生が大きく変わりましたね。

今の私にとって、世界の文化が交錯するステージを、生涯をかけて作ることが夢の一つです。国や地域の特色・個性があふれる文化を引き出して掛け合わせることができれば、お互いの理解や発展につながると考えています。SHARP#の活動を通して表現しようとしていたのは、世界の多様な人々や文化が凝縮されている「早稲田」において、まさにその夢を実現させたような世界。今は、そこで形成される「早稲田文化」を、一人でも多くの人に伝えていきたいと思っています。

第770回

取材・文・撮影:早稲田ウィークリーレポーター(SJC学生スタッフ
政治経済学部 2年 山本 皓大

【プロフィール】
鳥取県出身。県立鳥取西高等学校卒業。高校3年生のある時、早稲田大学に行くよう天命を下された感覚がし、早稲田を目指すことに。高校までは野球部に所属していたが、大学1年次、100キロハイクの暇つぶしにと100円ショップでリコーダーを買ったことをきっかけに音楽の世界にどっぷりはまったそう。2年次に自身が創設した「雑種おんがく団体“チャモロ・フルーメント”」の他、6~7サークルを掛け持ちしていた時期もあったという。「SHARP#」は、早稲田に広がる世界の文化・芸術を多くの方に伝えたいと、2019年11月に立ち上げた。一時期は、アナウンサーを目指してアナウンススクールに通っていた経験も。

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