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コロナ禍での不安をどう抑えればいいですか?

保健センターこころの診療室 保健師 仁部(にぶ)

「不安」とは?

「不安」は誰もが一生を通じてよく体験する感情です。精神医学では「対象のない何か良くないと感じるような不快な気持ち」「どのように対処すればいいのか決まっていないときに生じる感情」と定義されています。原因には、対立する二つの傾向、例えば「期待と焦燥」といった相反する感情、「欲求と自分の置かれた立場」などがぶつかり合う葛藤状態と考えられています。

新型コロナウイルス感染症拡大防止による、授業や就活方法の変更や、課外活動の自粛、第2波への警戒などが重なり、戸惑ったり、心配で気持ちが落ち着かないのは仕方のない「正常な不安」です。そして、不安を全て取り払う必要もありません。「正常な不安」があることで、入念な準備や対策を講じている側面に目を向ければ、「不安はコントロールするもの」と理解できます。

「不安」をコントロールするには

「現状を自分である程度コントロールできている」という感覚が必要です。不安の背景にある「コントロール感覚の喪失」から抜け出す方法を四つご紹介します。

①自分の気持ちに名前を付けて、気持ちを「見える化」する

自分の認知を客観的に眺めることを「メタ認知」(「メタ」=「高次の」という意味合い)と言います。一歩引いた高みから、自分の気持ちを客観的に見つめ直し、「うれしい」「幸せ」「不安」「寂しい」「ガッカリ」など、気持ちに名前を付けてみます。そして、「コロナ禍で就活の選考方法が変わり、内定が取れるか不安だ」など、不安のきっかけに気付き、話すことで、気持ちに折り合いを付けていくことができるようになります。

未来の心配に縛られず、「今」に集中する

近年、ストレス対処法として「今に集中する」「ありのまま」がキーワードとなってきました。過去の知識や体験に基づいた価値観や現実の受け取り方、また「こうなったらどうしよう」といった未来の心配に縛られず、「自分や他者を評価することなく、意図的に目の前のことに注意を向ける」方法です。

不安な気持ちを抱えている自分をそのまま受け入れ、自分が今やることに心を向けてみます。まずは、規則正しい生活を送ることから始めてはいかがでしょうか。もし注意がそれてしまったら、もう一度、今のことに集中し直します。これを何度も繰り返していく中で、不安はコントロールされていきます。

③安心安全な相手に気持ちを話す

決め付けずに話を聞いてくれる安心安全な存在(例えば、家族や友人、恋人)に、不安について話してみることをお勧めします。保健センター学生相談室でも専門のカウンセラーが対応していますので、活用してください。

日常生活に支障が及んだら、病院を受診する

不安への陥りやすさには個人差があり、刺激から受ける不安の強さに影響します。「こんな状況だから仕方がない」と自分で理解できる程度を超え、「授業が受けられない」「不安が強すぎて外出できない」など、日常生活に支障が及んでいる場合は「精神科」を、腹部の不快感、頭の違和感、息苦しさ、倦怠(けんたい)感、熱感が続くなど、主に身体症状がある場合は「心療内科」を受診しましょう。

「あなたを一番大切にできるのはあなた自身」であることをいつも忘れないでください。

【参考】
みんなのメンタルヘルス(厚生労働省)
新型コロナウィルスに負けないために セルフケア編(国立成育医療研究センター こころの診療部)
『やっぱり、それでいい。』細川貂々・水島広子著(創元社、2018年)

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