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「借り」=「義務」という真理

新型コロナウイルスの影響により就学に支障をきたす学生が多いという事態は、大学関係者として憂慮せずにはいられない。そんな状況下、2年ほど前に届いた通知のことを思い出した。教育職での勤務期間が満15年となり、学生時代に受けた奨学金の返済を免除する、という内容だった。債務から解放されて安堵したのは確かだが、その分「責務」が重くのしかかってくるような感覚に囚われたことも覚えている。振り返れば、奨学金がなければ博士課程まで終えることはできなかっただろうし、メキシコ政府とコロンビア政府から(返済義務のない)奨学金を受けていなければ、海外に留学することもできなかった。奨学金がなければ今の私はない。私には「借り」があるのに、それを社会に還元できているだろうか?

スペイン語にはdeberという言葉があり、英語のmustと同じで、自主的に「せねばならない」という動詞だが、この言葉にはもう一つ、英語のowe、「借りがある」という意味がある。借りがある、だから自ら進んで責務を果たさねばならない、そういうことだろう。「借り」=「義務」、一つの真理かもしれない。

就学に苦労する学生が受ける支援を「借り」とは思わないが、苦しいときに助けられた学生には、勉学に打ち込むばかりでなく、「支援に報いるために将来何をせねばならないか」を考える方も多いことだろう。そうなれば、社会には後々まで恩恵がもたらされる。大学関係者として、未来に「せねばならないこと」の好循環を生むために、「今せねばならないこと」は、積極的な支援に尽きるのではないか。

(RT)

第1072回

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