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巨人の肩の上

現在私の研究室では、卒業論文・修士論文の提出を前に、学生達は連日研究に励んでいる。今時の学生の勉強や研究のやり方は、我々の時代からはかなり変わってしまったようだ。基本的知識を学んだうえで、問題点を見いだし、解決策を自力で導き出すのが当然なのだが、現在では研究情報を容易に検索することもでき、しかも翻訳することすら簡単にできるようになっている。

専門としている分野は生まれてから70年ほどたっており、関連分野の中では特に新しいというわけではない。この分野の黎明期では理論的な展開が主で、私が学生時代にこの分野の勉強を始めたころは、ろくなテキストもほとんどなく、和文の解説もなく四苦八苦していた記憶がある。しかし、90年代以降はコンピューターの発展に対応して実問題への応用などが進み、同時に高度でありかつ圧倒的に優れた書籍が多く出版された。私は当時若手研究者だったが、ウェブサイトなども充実していない時代に、実際にこれらの文献を洋書売場で発見して興奮したことを、いまのことにように覚えている。

これらの多くはいわゆる定番の文献となり、現在も多くの研究者に読まれているが、今時の学生にとっては、読むのは辛いのだろうか? 無駄が多いのだろうか? 安易に研究情報を検索して、それらに乗っかっていれば効率はよさそうではある。しかもそれを意識しない学生も多いようだ。

我々が新たに発見、開発したものは多くなく、巨人の肩の上に乗っているにすぎない、ということを意識させていきたいと思う。

ST

第1065回

 

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