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理系と文系、無意識のジェンダーバイアス

女性が輝くべし、らしいが、大学教員業界では、「理系、さらに工学系」になり、「教授以上、さらに学部長学長」になると、女性が激減する。最近は、女性限定公募や優先公募(業績が同等なら女性)もみられる。

しかし、教員採用の段階で何とかしようとしても手遅れで、その分野の女性研究者が育っていない。パイを増やすには、高校教育に戻らねばならない。聞くところによると、女子校では、理工系受験に対応した物理を教える教師がいなかったりするらしい。女子の理系は医薬だから、生物化学。工学部出身ママたちから、娘を女子校に入れたら理工学系の受験指導は難しいといわれたどうしよう、と相談されて初めて知った。まずはここから、何とかせねばならぬようだ。

IATという潜在的態度を測る手法がある。これでジェンダーと科学の関係を30万人で調べた結果によると、どの国でも、女性が進出している欧米においても、男性と科学、女性と人文系を結びつける無意識のバイアスがあるらしい。理工学術院で講義をする機会があったので、これをやってみた。理工学術院の女子学生でも、女性は文系というバイアスがあり、本人たちも驚いていた。ことは根深い。

なぜ女性を増やしたいのか。管理職の半数が女性という職場を経験したが、なかなか快適であり、話が進みやすい。政治的な状況で、男性と女性の作法はかなり違うらしい。そのような科学的データも出つつある。政治家と官僚の半数が女性になり、女性の作法が支配的になると、政治の進め方が大きく変わるのではないか。今の行き詰まりを解決する手っ取り早い方法かもしれない。

(R)

第1063回

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