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特集

【日本IBM編】「就活の気になるところ」早大生が人事担当者へ逆質問

「素直な部分というのは人の心を動かします」

就職活動において、企業は学生のどこに注目しているのか? 多くの学生が気になるところでしょう。今週の特集では早稲田大学キャリアセンターの学生キャリアスタッフ(SCS※)が「日本アイ・ビー・エム株式会社(日本IBM)」と「荏原実業株式会社」の2社を訪問し、就職活動における素朴な疑問を聞いてきました。

SCSの田中智佳さん(教育学部3年)が訪れたのは日本IBM。インタビューを通して、田中さんは「挑戦」の大切さを学んだようです。

※)早稲田大学キャリアセンターでイベント・企画の立案・運営・情報発信を担う学生スタッフ

日本アイ・ビー・エム株式会社

人事 次世代育成推進 担当部長 松本 宗樹さん
人事 次世代育成推進 井上 美華さん(2001年 人間科学部卒業)

右から松本さん、井上さん、田中さん(日本IBM本社、東京都中央区)

インタビュアー:SCS 田中 智佳(たなか・ちか、教育学部3年)

――どのような人材を求めているのですか。

松本さん IBMは1911年創業の100年を超える歴史ある会社です。お客様や社会から最も必要とされる存在となるために、IBMはITの力で、小売から金融、スポーツ、宇宙産業にいたるまで、さまざまな領域で世界を変えるイノベーションを次々に起こし、世界有数のリーディング・カンパニーとしてIT業界を牽引してきました。

世界中で蓄積した技術やノウハウを結集し、企業変革を支援するだけでなく、さまざまな社会課題に立ち向かうことでより良い世界をつくることがIBMのミッションです。「ITによって、イノベーションを起こし、よりよい世界をつくりたい」という強い思いを持ち、それを自分の情熱や行動で変えていく、そういう学生に来ていただきたいと思っています。

――面接で学生が注意するべきことはどのようなことでしょうか。

松本さん 最近の学生の皆さんは、面接が上手になっています。企業としてはきれいにまとめるのではなく、自身の強み・弱みを含めてどんなことを考えどんな行動をする人なのかという「自分らしさ」を前面に出していただけると、より深いコミュニケーションができると思います。面接では弱みはできるだけ見せたくないかもしれませんが、素直な部分は人の心を動かします。困難に遭ったとき、「どのように乗り越えたのか」「どのように対応したのか」「そこからの学びは何か」を見ています。

――どのような学生が印象に残っていますか。

松本さん 「自分はこうしたい」という強い思いを持っている学生は印象に残っています。強い思いと実際に行う仕事が適応するかどうかは、ビジネスの状況によって変わってきます。しかし、自分なりの思いを持ち、与えられた環境の中でベストを尽くす学生は、話を聞いていて爽快感があり記憶にも残ります。

――仕事の特徴や企業風土について教えてください。

松本さん 脈々と引き継がれてきたイノベーションの文化、社是である「THINK(考えよ)」という文化をとても大切にしています。とにかく自分のやりたいと思うことをどんどん出して世の中に貢献しよう、という風土です。最近「2025未来社会デザイン会議」(※)に参加した弊社若手社員のチームが「日本経済団体連合会賞」をいただきましたが、参加メンバーはノミネーションではなく、それぞれ熱い思いを持った社員が立候補し、社内コンペを勝ち抜いて会社代表になりました。こうした社員のやる気を会社としてもサポートしていくという風土があります。

※)23社の若手社員・内定者のチームが、自社技術や事業を活用したアイデアをプレゼンテーションして内容を競うイベント

――女性の採用人数や管理職も多く、女性が働きやすい環境が整っていると感じました。工夫されていることはありますか。

松本さん 男性・女性に関わらず人生には結婚・子育て・介護などさまざまなステージがあります。その多様なバックグラウンドを持つ社員が最大限パフォーマンスを発揮できるように、家で仕事ができる制度が充実しています。また、フレックスタイムや短時間勤務も選択可能です。社員が働きやすく、最大限の成果を出すために、電話会議やWeb会議システムも頻繁に活用されています。

――井上さんは早稲田大学の先輩です。なぜ日本アイ・ビー・エムを志望されたのですか。

井上さん 学生時代は臨床心理学(認知行動療法)のゼミで学んでいました。就職活動の最初の頃は、IT業界は考えていなかったのですが、人事に興味があり、人事システムについて知ったことがきっかけで、「ITによってお客様のご要望を実現することで、お客様のビジネス成長に貢献し、その結果、社会に貢献できる」ことの魅力を知り、入社を決意しました。

就職活動では「自分にはこの職業しかない」と限定するのではなく、先輩や友人とたくさん話し、早稲田大学のキャリアセンターやOB・OGを訪問し、相談に乗ってもらいました。早稲田大学には、多くの先輩・友人がいて、求めれば多くのチャンスがありました。そこで、大学時代は、多種多様な人とたくさん話し、たくさんチャレンジして、チャンスを広げるようにしました。

――学生時代にやっておいてよかったことは何でしょうか。

井上さん 早稲田大学の短期留学プログラムで1カ月間、米国・オレゴン州に行きました。約80名(早稲田の学生:約40名、アメリカの学生:約40名)が参加するプログラムだったので、全学部の友達ができました。今でも彼らとはつながっています。この短期留学で「グローバル人材となって活躍したい」という思いを得たことが入社後も生きていて、「IBM海外支援チーム(Corporate Service Corps)」への参加につながりました。このプログラムは、各国から集まったIBM社員がチームを組み、NGOとパートナーシップを組んで、発展途上国の経済・環境・教育分野への基盤構築支援を行う「社会貢献プログラム」です。私は、8カ国14名のIBM社員でチームを組み、アフリカ(セネガル)で5週間、お客様の課題解決に取り組みました。

――BtoB企業として、どのように具体的な業務内容を伝えていますか。

コンピュータ処理の世界を劇的に変えたといわれている1964年開発のコンピューター「IBM System360」。本社内で展示されている

松本さん 以前は「パソコン」という見近なビジネスがありましたが、現在は「AI(人工知能)とクラウドとテクノロジーで世界を変える会社です」と伝えています。IBMが開発したAI「ワトソン」を使って世の中の課題を解決していく、そしてあらゆる業界の企業をITで支え、なくてはならないテクノロジーを提供する会社です、と紹介しています。

例えば東京大学医科学研究所との共同研究では、わずかな時間で2000万件に上る研究論文を読みこなすワトソンを使って、ある女性患者の遺伝子変異を特定して特殊な白血病であることを突き止めました。ワトソンの情報に基づいて投薬方法を変更し、その女性の命を救うことにつなげたことなどが広く報道されました。

――最先端の企業であることが伝わってきますが、教育プログラムはどうなっていますか。

松本さん ITエンジニア、コンサルタント、製品開発エンジニアなど職種はさまざまで、社員の出身学部も多岐にわたります。入社後はプロフェッショナルを育てるための充実した教育プログラム・カリキュラムが組まれ、1人前に育てていきます。ですので自分が何をしたいのか、どのように社会に貢献したいのかという思いと覚悟が必要です。

――チャレンジがスキルを超えるということでしょうか。

5/25、 IBM Watsonバス内でAI体験会を開催(中央図書館前)

井上さん IBMには、「やってみたい」「成長したい」という気持ちがあれば、いくらでもチャレンジできる環境が整っています。学びの環境も整っていますので、どんなバックグラウンドの方にもチャンスがあります。意欲のある方には、ぜひ飛び込んでいただきたいです。入社1、2年目から部門を超えた交流も盛んで、互いに刺激し合い、学びを加速させています。

「多くのことに挑戦していきたい」

田中さんにとって今回は初めてのインタビュー。今後はSCSとしてさまざまなイベントも企画していきます

今回インタビュアーとして日本IBM人事担当の方から話を伺い、企業は学生が熱心に何かに取り組んだというような、熱い思いを知りたいのだと感じました。何かに取り組む上でのきっかけは人それぞれあると思いますが、早稲田大学にはそのきっかけが無数に広がっていると感じます。少し気になったプログラムなどがあって詳細を開いても、やっぱり…とそのページを閉じてしまったことはありませんか? 私は何度もありました。

日本IBMで働いている方々は強い熱意を持って仕事をしており、それがまなざしから伝わって来ました。とても格好良く、私自身の将来の理想像となりました。今回のインタビューを私の挑戦の一歩目とし、残りの学生生活で後悔しないよう早稲田大学を存分に活用し、できる限り多くのことに挑戦していきたいと思います。またこの記事が皆さんの「挑戦しよう」という気持ちを後押しするものになればうれしいです。

【次回特集予告】6月4日(月)公開「英語学位プログラム特集」

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