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箱根駅伝特集 「早稲田よ、青学の3冠阻止を」

正月の風物詩「箱根駅伝」(※1)の開催が間近に迫ってきました。11月6日(日)に行われた全日本大学駅伝対校選手権大会(以下、全日本)では、優勝した青山学院大学と最後まで競り合い、2位という成績を残した早稲田大学競走部への期待が日増しに高まりを見せています。そこで、箱根に挑む競走部から、相楽 豊監督、平 和真キャプテンを中心に、レースに臨む決意と調整具合について聞きました。

(※1)「東京箱根間往復大学駅伝競走」 往路:2017年1月2日(月)、復路:1月3日(火) http://www.hakone-ekiden.jp/

競走部駅伝監督 相楽 豊(さがら・ゆたか)  「自分たちの力を出し切ることが勝利への大前提」

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箱根への熱い思いをしっかりと語る相楽駅伝監督

昨シーズンは、エース不在の“全員駅伝”で戦いましたが、結果は箱根駅伝で4位。レースの流れを変えるエースがいないと勝負できないことを痛感しました。そこで、新チーム発足時の最初のミーティングで、「自分たちで流れを変えられるエースが複数いないと勝てない」という課題を全員で共有し、そこから1年間、4年生を中心に勝てるチーム作りに取り組んできました。今年10月の出雲(出雲全日本大学選抜駅伝競走)では力を発揮できず8位に終わったものの、11月の全日本では2位。調子も上向きになり、流れを変えられるエース級の選手が複数育ってきたと手応えを感じています。

1今年のキーマンを挙げるとすれば、やはり主将の平 和真(スポーツ科学部 4年)です。チームのまとめ役としてだけでなく、個人としてもトラックシーズン(※2)からここまで、常に安定した成績で走ってくれています。その平を中心に、武田 凜太郎(スポーツ科学部 4年)や鈴木 洋平(スポーツ科学部 4年)といった他の4年生も好調を維持していますし、全日本で区間賞を取った2年の永山 博基(スポーツ科学部 2年)にも期待しています。

(※2)短距離、中距離〜1万m、フィールド競技など、春~夏に陸上競技場で行われる競技のシーズンのこと

現在は、箱根に向けての最終調整に入ったところです。チーム全体で共有している目下のテーマは「転ばぬ先のつえ」。駅伝は、ある日突然頭角を現すことはなく、日々のトレーニングを地道に積み上げることでしか強くなれません。その際、最も避けなければならないのが故障と体調不良です。練習だけでなく、普段の生活習慣から意識して“防げる故障・予防できる体調不良は全て取り除く”という戒めを「転ばぬ先のつえ」というフレーズに込めています。

監督グランド見つめるDSC_3602“故障しない”体作りという意味では、昨年から導入した新しい体幹トレーニングも2年目に入り、その効果が確実に出てきたと感じています。他の強豪校に比べると、早稲田大学は長距離ブロックのスポーツ推薦入学枠が少なく、たたき上げの選手ばかりです。チームとしてベストの力を出すためには、故障で主力を欠く事態は何としても避けなければなりません。体幹トレーニングに取り組んだ結果、大事な試合前だけではなく、年間を通して故障者の数が以前より格段に減り、またリカバリーが早くなったことで、内容の濃い練習に時間をかけて打ち込むことができています。

今年の出雲の後には、それまで個別で行っていたメンタルトレーニングを初めてチーム全体で実施したのですが、チームにいい雰囲気をもたらしたと感じています。それが、全日本で2位という成績にもつながったと考えています。

来年1月の箱根は、青山学院大学(以下、青学)が今シーズンの大学駅伝3冠(※3)に王手を掛けています。「それを止めるのは過去に3冠を経験した早稲田しかいない」と、多くの方から励ましの言葉をいただいています。もちろん、優勝を狙っていますが、一方で選手たちとよく話をしているのが「ライバルを意識し過ぎるのはやめよう」ということです。

監督グランド向DSC_3565「あの学校が強い」「あの選手が速い」あるいは「誰々が故障した」といった他チームのレベルやコンディションは、私たちでコントロールできることではありません。大事なことは、自分たちの状態を高めることに集中すること。試合では自分の力を100%出すこと。「それで負けたらしょうがないじゃないか、力が足りないだけなんだ」と、選手たちには繰り返し話しています。

箱根においても、自分たちの力を出し切ることが勝利への大前提です。昨年のチームと比べてより内容の濃い、いい練習が積めていますし、選手たちも手応えを感じているはずです。私たちは、「走り」で自分たちを表現したくて陸上競技に取り組んでいます。その一番大きな舞台が箱根です。当日は優勝を目指して部員全員で精一杯のチャレンジをしたいと思います。ぜひ、応援していただけたらうれしいですし、早大生の皆さんにも選手たちが走る姿から何かを感じ取っていただけたら、最高にありがたいことだと思っています。

(※3)10月の出雲全日本大学選抜駅伝競走、11月の秩父宮賜杯全日本大学駅伝対校選手権大会、箱根駅伝の3大会を大学三大駅伝と言う

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11月6日(日)に開催された全日本。中央ゼッケン4が1区を任された武田 凜太郎(スポーツ科学部 4年) (C)早稲田大学競走部

スポーツ科学部 4年 平 和真(たいら・かずま)主将 「結果にこだわってきた1年間」

4年平キャプテン(インタビュー)僕自身、もともとスピードには自信があったのですが、駅伝ではチームのための走りができないことが多々ありました。そこで今年1年は、自分の成長をチームの成長にするため、下級生のとき以上に意識的に距離を踏み、ウェートトレーニングなどで体作りに取り組んできました。公式戦への臨み方も昨年までとは大きく変わり、1戦1戦覚悟を持って取り組んでいます。

平キャプテンと江口主務_筋トレ(トリミング済)

江口競走部主務(スポーツ科学部4年)のサポートで筋トレをする平主将

特に私は主将ということで、みんなの手本となるべく、常にベストタイムを狙って走ろう。結果にとことんこだわろうと意識して毎試合臨んできました。そのおかげで、5000m、1万m、ハーフマラソンの全てで自己ベストを更新できました。

今シーズン、自分たち4年生が決めた目標は「全レース3位以内、一つ優勝」というものでした。で
も、駅伝はチームみんなで戦うもの。下級生には「優勝したいからもっと練習してくれ」といった押し付けは一切せず、まずは目標を立てた4年生が自ら、その目標に見合う練習をしよう、そうすればチーム全体も強くなる! という意識で普段から練習に取り組んできました。今にして思えば、その緊張感が全日本の結果につながったのかもしれないし、背中で示すことができたのかなと感じています。

4年平キャプテン(立ち)いよいよ、学生生活最後の箱根。もちろん優勝して終わるのが目標です。個人でも区間賞(※)を狙って走りたいと思います。全日本では2位。でも、2位以下は何位でも一緒です。とにかく優勝という結果にこだわっていきたいと思います。

※同区間で一番早く走った選手に与えられる賞

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今年の全日本では2区を走行。青学にプレッシャーを与える走りができた (C)早稲田大学競走部

スポーツ科学部 3年 安井 雄一(やすい・ゆういち) 「4年生に笑って卒業していただきたい」

3年安井さん(インタビュー中)2昨シーズンはスタミナ強化をテーマにたくさんの距離を走りましたが、今シーズンは速いペースを維持できるような練習を積極的に取り入れています。夏合宿以降、故障で練習ができない時期が続いた昨年と比べ、今年はしっかりとAチームのメニューをこなせているので、成長を実感しています。また、今年2月の東京マラソンを完走できたことは、将来に向けても貴重な経験になったと思っています。

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最終8区を任せられた全日本。2位でゴールした悔しさを箱根で晴らす (C)早稲田大学競走部

ただ、先月の全日本では、チームメートが先頭で襷(たすき)をつないでくれたのに、アンカーの自分が最後に抜かれてしまい、2位になってしまいました。悔しい経験をした分、箱根で挽回したいという思いしかありません。

箱根では何区を走るのかまだ決まっていませんが、個人的には前回も走った5区の山登りに挑みたいと思っています。1年前はただただ苦しくて、目標の走りができなかったので、自分自身に対するリベンジでもあります。もし5区を走ることになればコースは熟知していますし、前回の経験を生かした走りができれば結果もついてくると確信しています。

入学したときからずっとお世話になっている、強くて頼もしい4年生の集大成のレースでもあります。最後は、先輩たち全員に笑って卒業していただきたいと思っています。

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2016年の箱根は山登りの5区。今回も同じコースで総合優勝を目指したい (C)早稲田大学競走部

スポーツ科学部 2年 永山 博基(ながやま・ひろき) 「優勝のためには自分の足が鍵になる」

永山さん(インタビュー中)座り_トリミング済今シーズンはスピードとスタミナ、両面をしっかり鍛えてきました。春から夏にかけては足踏み状態というか、納得のいく走りができませんでしたが、秋になってようやく自分らしい走りが戻ってきた感覚があります。

永山くん襷を受ける早スポ②IMG_4146

今年の全日本。4区で見事区間賞を獲得した (C)wasedasports.com

個人としては出雲に出場することができず、悔しい経験をしましたが、その分、全日本に向けて準備をしたので、目標である区間賞を取れたことは、手応えというか、自信につながりました。

2年目の箱根は、後輩に自分の背中を見せる立場でもあります。強い4年生についていきながら、チームの主力として、自分の力を最大限に出し切って走りたいと思っています。

1年生で出場した前回の箱根は緊張もありましたし、正直、納得のいかないレースでした。今年は、納得のいくレースをするのはもちろん、優勝のためには自分の足が鍵になると思っていますので、爆走するくらいの気持ちで臨むつもりです。ぜひとも、大手町のゴールで全員で笑いたいですね。

スポーツ科学部 1年 太田 智樹(おおた・ともき) 「走りのコツと手応えをつかめるようになってきた」

DSC_4082大学に入学して戸惑ったのが、ほとんどの練習が与えられたものではなく、自分の中でテーマを持って取り組まなければならなかったことです。そのおかげで高校時代よりも一つ一つの練習に対して深く考えるようになりましたし、朝練も含めて練習量が大幅に増えたので、オーバートレーニングにならないよう、目的意識と自己管理の意識もしっかり持つようになりました。

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大学駅伝を初めて経験した全日本。大幅に距離が伸びる箱根に向けて、脚作りに励んでいる  (C)早稲田大学競走部

入学当初はうまくいかないことが多く、自分自身でも悩みがちだったのですが、夏合宿を経て環境にも慣れ、走りのコツというか、手応えを掴めるようになってきました。また、同じ1年に新迫 志希(スポーツ科学部1年)という切磋琢磨(せっさたくま)できるライバルの存在も、成長するためにとても大きな影響があったと思います。

まだ1年にも満たない短い期間ですが、4年生の先輩方には日々本当にお世話になっています。優勝も狙えた全日本で2位という悔しい経験をした分、最後は4年生に笑顔を届けられるような結果を出したいと思っています。

【最終】2016hakone_差し替え

2016年箱根駅伝

◆座談会・箱根から世界へ【前編】  “臙脂”のユニホーム 知られざる伝統

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