Waseda Weekly早稲田ウィークリー

特集

五郎丸歩、世界最高峰ラグビー仏リーグ「TOP14」に挑戦

早稲田ラグビーを語る上で忘れてはいけないのは、現在、世界最高峰のプロリーグ、ラグビーフランスリーグTOP14のRCトゥーロンに所属する五郎丸歩選手(30)の存在です。

ラグビーフランスリーグTOP14でのデビュー戦で躍動する五郎丸選手(写真:アフロ)

ラグビーフランスリーグTOP14でのデビュー戦で躍動する五郎丸選手(写真:アフロ)

強豪、南アフリカ戦の歴史的な大金星など3勝を挙げた2015年のラグビーワールドカップ(英国)ではFB(フルバック)、キッカーとして1T、7G、12PGの合計55点を記録し、エディー・ジャパン(日本代表)をけん引する大活躍。第3戦のサモア戦、最終戦のアメリカ戦ではマン・オブ・ザ・マッチに輝き、さらに大会終了後にはベストフィフティーンにも選出され、世界にその存在を知らしめました。また、プレースキックを蹴る際に両手を組み精神を統一させるルーティン「五郎丸ポーズ」が注目され、一躍時の人となりました。同年の新語・流行語大賞のトップテンにも選出され、テレビ番組や、CM、イベントにも多数出演し、見ない日はないほど日本ラグビー界の象徴的な存在となっています。

早稲田大学には2004~2008年に在学(スポーツ科学部)し、1年時からレギュラーFBとして活躍、4年間で3度大学日本一を経験するなど、輝かしい時代の早稲田ラグビーを支えました。加えて、在学時に日本代表にも選ばれ、現在までのキャップ獲得数57は歴代9位を誇ります。

ワールドカップ終了後は、国内リーグのヤマハ発動機ジュビロに所属したまま、国際リーグ、スーパーラグビーに参戦。レッズ(オーストラリア)に所属し、南アフリカ、ニュージーランドなどラグビーが盛んな南半球の国を中心とした18のクラブチームを相手にプレー。そして、さらに高みを目指すために今シーズンからはフランスプロリーグのTOP14へ挑戦しています。11月6日のリヨン戦には途中出場し、同リーグ初出場を果たしました。体調が万全になれば、世界最高峰のプロリーグでさらなる活躍が見られるはずです。

WOWOWのインタビューに答える山下監督

WOWOWのインタビューに答える山下監督

WOWOWでは、五郎丸選手の所属するRCトゥーロンの試合を中心にラグビーフランスリーグTOP14の試合を放送しています。また、山下監督へのインタビューも11月14日(月)放送予定(11月15日(火)19時からリピート放送)となっています。

山下監督は五郎丸選手の5学年上の先輩に当たります。同監督は「ワールドカップであれだけのことを成し遂げた五郎丸が、それに満足することなく、昨年のスーパーラグビー、そしてTOP14と、新たなステージに挑戦していることは素晴らしいこと。チャレンジしていることだけでも賛辞を送りたい」とエール。そして、「より高みへ突き進んでいってほしい」とさらなる飛躍への期待を寄せました。また、「早稲田ラグビー部ビジョンには『社会のリーダーをつくる』ということがある。ラグビー界のリーダーは君たちの先輩の五郎丸だ」と上井草のラグビー蹴球部合宿所では学生たちに話すこともあると言います。

スポーツライター大友信彦さんに聞く、早稲田ラグビーと五郎丸の挑戦

卒業生でスポーツライターの大友信彦さんに、今シーズンの見どころと五郎丸選手のラグビーフランスリーグTOP14への挑戦について聞きました。

――早稲田のチーム分析
山下新監督が積極的な攻めの采配、戦い方をしています。今までの早稲田は過去の「かつてこうやって勝った」ということを大事にしていたのですが、時代が変わり、トレーニング理論や事前の分析などいろいろなものがかつてとは桁違いに大きく変わっている中、結果を出すためにさまざまな挑戦をしています。新しい試みとして1年生を多く起用しています。彼らの持つポテンシャルを最大限に発揮できるように考えながら、大学レベルで戦えるような体作りをしっかりやった上で起用しています。その中でも見どころは1年生で12番の中野君(CTB・中野将伍)が繰り出す豪快な突破。早稲田だからこうしなければという足かせを与えられることなく、思い切ってプレーしているのでとても楽しみです。

――早慶、早明戦に向けて
勝利に向かって早稲田の選手たちが努力している姿を応援してもらいたいと思うんですが、対戦相手も同じように一生懸命やってここまで来ているので、相手に対してもリスペクトを持ってほしいです。ラグビーは対戦相手が強くないと面白くないスポーツで、相手がしっかり準備してきてくれたからこそいい試合ができるスポーツ。とにかくピッチに立って試合を迎える選手たちに、心置きなく力を出し切ってくれと応援してください。

――五郎丸選手のフランスTOP14への挑戦について
早稲田ラグビーには1927年に当時一番強かった慶應義塾大学にどうやって勝てばいいのかを考え、外国に行って学んでこようとオーストラリア遠征をした歴史があるように、新しいものをどんどん自分たちに取り入れていこうというDNAがあります。そんな先輩たちの歩みを意識しているかは分からないけれど、五郎丸選手がオーストラリア、そして今度はTOP14へチャレンジしていることが、間違いなくつながっていると思います。そういう先輩に目を向け、海外のものを見続けてほしいですね。これまで日本国内では放送されていなかったTOP14もWOWOWで今シーズンから放送されるようになり、五郎丸選手がどんなチャレンジをするのか、学生もきっとそれを見て何かを感じるところがあるでしょうし、ラグビーに限った話ではありませんが、海外へチャレンジする空気を感じられるんじゃないでしょうか。自分が知らないもの、海外の新しいものを吸収するんだと早大生にはアンテナを常に張っていてほしいと思います。

【プロフィール】
大友 信彦(おおとも・のぶひこ)宮城県気仙沼出身。1985年、早稲田大学第二文学部卒業。1985年からフリーランスのスポーツライターとして『Sports Graphic Number』で活動。1987年からは『東京中日スポーツ』のラグビー記事も担当し、『ラグビーマガジン』などにも執筆。ラグビー専門ウェブマガジン『RugbyJapan365』スーパーバイザー。著書に「釜石の夢-被災地でワールドカップを-」(講談社文庫)など、編書に五郎丸歩著「不動の魂-サクラの15番、ラグビーと生きる-」(実業之日本社)など。

 

【次回特集予告】11月21日(月)公開「LGBT特集」

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