
政治経済学部 4年 川本 まどか さん
三菱ケミカル株式会社 内定
(現 三菱化学・三菱樹脂・三菱レイヨン)
※2017年4月統合予定
皆さんはこれまで「面接」を経験したことがありますか? 入試での面接、アルバイト応募時の面接、資格試験での面接など、人生のいくつかの場面で経験したことがある方、もしくは全く経験したことがない方、人それぞれではないでしょうか。就職活動では必須と言える「面接」。これまで経験したことがある方もない方も、ほぼ全員何らかの形で面接を経験することになります。
では、皆さんの先輩はどのようにして面接に臨んできたのでしょうか? 就職活動を終えた先輩から、面接についての本音を聞いてみました。
面接を通じて感じたことについて
面接は、「面接官に、分かりやすく自分の人となりを伝え、それが企業にマッチしているかを判断してもらう場」だと考えます。面接官は、学生時代のことや、集団の中での立ち位置や役割、嗜好(しこう)や苦手な環境についてなど、さまざまな面から質問することで、自分の「人となり」を見ていたように感じました。ですから、質問に対し、美しい言葉で飾らず、たとえ不格好だったとしても、等身大の自分の言葉で答えることが大切だと思います。
面接成功のカギについて
面接で大切なことは、自分が今まで経験してきたことから作り出された価値観と、その企業を志望する理由がしっかりとつながっていることです。「ただその企業に入りたい」というだけでは面接官の心には響きません。自分のどういった価値観が、その企業、さらには職種を志望することに導いたのかを、論理的に話せることが大切です。
私の面接成功のカギは、事前の「自己分析」と簡潔な「話し方」、この2つに尽きると思います。
1.自己分析
「自分とは」をどんな角度からも話せるように、自己分析(※)を徹底的に行いました。「自分らしさ」を把握することで、面接ではスムーズに一貫性のある受け答えができるようになります。
※「自己分析の方法」は文末参照。
2.話し方
面接では、冒頭に結論を示すことを心掛けました。なぜなら、短い時間の中で面接官に自分を理解してもらわなければならないからです。簡潔かつ明瞭に面接官に伝えられるよう、「一番伝えたい結論は冒頭で言うこと」を意識するといいです。
面接練習について
面接は慣れの要素も大きいため、ある程度自己分析が進んだら、思い切って面接練習をしてみましょう。練習を重ねるうちに、緊張することが減り、思考が整理され、話し方も洗練されていきます。
また、意外な質問を受けて言葉に詰まった経験も、次の面接に生かせることが多く、大変役立ちました。ぜひ早いうちから練習をしてみてください。私はキャリアセンターに通い、模擬面接をしてもらいました。
面接は選考の場です。厳しい言い方ですが、例えどんなに優れた能力のある人材でも、限られた時間内に自分を表現することができなければ、その能力は伝わらず、「ないに等しい」と見なされます。不完全燃焼で悔しい思いをしないためにも、万全の準備をしてください。しっかりと自分を把握し、それを相手に伝えられるようになることが、内定への近道だと思います。
自己分析の方法
自己分析のやり方は人それぞれですが、ここでは私が実際に行った方法を紹介します。
私は「なぜなぜ分析」という方法で自己分析を行いました。これは、一つの出来事に対して「なぜそう考えるのか」と繰り返し自問自答していき、どこまでも突き詰めていくというものです。私の場合は、(1)これまでの人生でしてきた選択の「理由」、(2)自分が所属してきた環境の「好きな点・嫌いな点」について掘り下げました。
(1)これまでの人生でしてきた選択の「理由」
大学を決めた理由、サークルを選んだ理由など、自分の過去の分岐点における選択の理由を掘り下げました。深掘りしていくうちに、自分が大切にしている価値観を探ることができます。そして、その中に自分が選んだ仕事(企業、未来像)に同じようなキーワードがあるかを調べました。この方法で自分が大切にしている価値観を把握できたので、「この仕事は自分の価値観と合っているかな」と、マッチングを図ることができました。
(2)自分が所属してきた環境の「好きな点・嫌いな点」
自分が所属してきた環境の好きな点と嫌いな点をピックアップして整理し、表を作成することで、自分が理想とする職場環境像の把握に役立てました。
このようにひたすら深掘りしていくことで、自分の本質的な特性を知ることができ、面接の場でも「自分」という人となりを表現しやすくなります。一貫性のある受け答えができる面接の場になるよう、「なぜなぜ分析」に取り組むことをお勧めします。