Global Citizenship Center (GCC)早稲田大学 Office of the Global Citizenship Center

News

ニュース

【活動報告:地域連携ワークショップ】田野畑村のプログラム(2023年度)が終了しました

2023年度 岩手県田野畑村と早稲田大学の地域連携ワークショップが終了しました。2018年に協働連携協定を締結するなど、本学と関係の深い同村とのワークショップは、今回で6回目の実施となりました。

今年度のワークショップは、多数の応募者の中から選考を通過した5名2チーム編成となり、テーマは「もっと知ってほしい田野畑村の魅力!Uターン、I ターンのきっかけとなるような田野畑村の魅力を再発見せよ」というものでした。7月6日のオリエンテーションから9月21日の最終報告会までの約3か月弱、学生たちは、田野畑村の魅力を再発見し、Uターン、Iターンのきっけかとなるような施策について考え抜きました。

今年度の現地調査も昨年同様対面形式で実施、2チーム10名が8月6日~9日まで田野畑村を訪れ、佐々木靖村長との懇談や地域の方々とのヒアリング、また関連施設見学等を行いました。現地調査中、田野畑村役場の担当者5-6名の方々に帯同いただけたため、移動時間を利用して日々の業務や村に関するお話を聞くことができました。地域の方へのヒアリングで当初想定していた仮説が崩れることも多々ありましたが、それも対面で現地調査実施できたからこその収穫です。村役場の担当者の方々との交流を含めて、収穫の多い現地調査となりました。

現地調査後の8月中旬~下旬頃、いよいよ現状分析~プランの検討の段階に入っていきました。各チーム内のコミュニケーションも現地調査を経て密なものとなりつつあり、各々が自分のチームでの役割を見つけ、ひたむきにチームに貢献しようとする姿勢が感じられました。

9月7日の中間報告会では、2チームの学生が大学の教室に集まり、田野畑村役場とオンラインで繋ぐハイブリッド形式での実施となりました。中間報告会の段階ということもあり、2チームとも提案内容についてはまだまだ改良の余地あり。田野畑村の魅力を自分の言葉で伝える学生の姿勢に、講評者含めて関係者の方々から好評いただくことができました。

ヒアリングで得た地域の方々の生の声や現地での実体験を盛り込み、現状分析や課題設定、資料体裁に対しては高評価だったものの、肝心のプランの内容は最終報告会までに検討という状況だったため、プランの具体性や対象とする学生の絞り込み等については様々な指摘や意見を受けました。最終報告会までは約2週間となるため、中間報告会後は、フィードバック内容の取捨選択、また何より2チームともチーム内の予定調整し、最終報告会までのグループワークの日程を優先して検討するなど話し合いが行われていました。

9月21日の最終報告会では、7月のオリエンテーションから約3か月弱、3泊4日の現地調査や佐々木村長との懇談、地域の方々とのヒアリングを経て2チームがそれぞれの思いを込めたプレゼンを実施しました。それぞれのチームからは田野畑村の村内の地区間のコミュニティ、人間関係をより強くする提案や、関係人口を増やすべく「たの活」と称した村内で交流会や村民のみなさんとの交流を促す提案がされました。それぞれ異なるアプローチでWSテーマである「もっと知ってほしい田野畑村の魅力!Uターン、I ターンのきっかけとなるような田野畑村の魅力を再発見せよ」に挑みましたが、講評者である阿部芳肇副村長からは、各チームの提案の着眼理由や具体的な予算感を質問いただき、各チームこれまでの検討の経緯を踏まえて応答していました。佐々木靖村長からは「是非取り入れてみたい」と前向きな評価をいただき、プレゼン後の学生それぞれのコメントではすでに田野畑村ヨーグルトをふるさと納税で購入していることが報告されるなど、ワークショップを締めくくるにふさわしい最終報告会となりました。

最終報告会後に実施した学生同士の振り返り会では、「講評者から質問が出ないだろうと思うほど準備し報告会に臨んだが、質問がでて村長、副村長を前に発表し伝えることの難しさを感じた。この経験を活かしたい」というコメントもあり、ワークショップを通じて様々な学びがあったようでした。参加学生全員が、ワークショップで出会った人々とのご縁を大切に、ワークショップで得た経験や学びを今後の学生生活に活かしていけることを信じて、全日程終了となりました。

【自治体担当者コメント】

10人の学生の皆さん、2カ月間本当にお疲れ様でした。みなさんがこの夏、田野畑村のためにまっすぐな心でテーマに臨んでくれたこと、真剣になってくれたこと、議論を重ねてくれたこと、本当に感謝の気持ちでいっぱいです。ありがとうございました。初めて皆さんと顔を合わせたオリエンテーションから最終報告会までの約3カ月弱。皆さんのさまざまな表情や姿を見てきました。現地調査前のオンラインヒアリングは回数を重ねるごとに成長が見られ、この経験が現地調査時の対面ヒアリングにも生かされていました。現地調査中のヒアリングでは単発の投げかけの質問ではなく、自分の考えを持ち、疑問を持った理由までもが見えるものでした。これは、個人、そしてチームでしっかりと準備を行ってきた結果だと思います。また、中には知りたいという探究心があふれ出ている方、相手の懐にすっと入り、話を引き出すことのできるずばぬけた能力を持つ方など、驚かされる場面もありました。中間報告会では、さまざまな改善点が見つかり不安に思ったかもしれません。しかし、最終報告会ではそれらが解消されただけではなく、大幅にレベルアップされた提案内容でした。3カ月弱という短い期間で、両チームとも村の良い点、課題点を把握しうまく内容がまとめられた提案であったと思います。提案に対するねらいや根拠などもはっきりしており、どれだけ村に向き合い、チーム内で議論したのかが見えるようでした。地域連携ワークショップは終了しましたが、参加学生と村の関係はこれで終わりではなく、またぜひ田野畑村に来ていただきたいと思います。皆さんにとって田野畑村が大好きな場所になっていてくれるとうれしいですし、今回の経験が皆さんのこれからの人生に生かされ、さらなる成長につながることを期待しています。

【参加学生の声】

  • 「地域貢献」「地方創生」と聞くと、都会の人、地域の人それぞれが何かすることというイメージがあったが、実際には都会と地域の双方が関わることであることがわかり、考えが変化した。また、ワークショップはチームで進行するため、ヒアリングもチーム単位で実施することとなる。チームでのヒアリングは、1対1での会話とは違い、質問のタイミング、内容などを考えることが多く、聞きたいこと、相手の個人に関することなど1対1では引き出せることでも、チームでのヒアリングでは上手くできなかった部分もあり、その違いを学ぶことができた。 (教育学部 1年)
  • 田野畑村地域連携ワークショップを通し、今までしたことのない経験をたくさんさせて頂きました。田野畑村のみなさんも温かく接してくださり、本当に感謝しております。約2ヶ月間、教育連携課の方々に支えられながら、チームメンバーと共に駆け抜けることができました。現地調査においては、実際に現地に行ったことで村民の方々の温かさ、田野畑の魅力などをよりリアルに体感でき、大切な思い出となっています。ヒアリングを始めとした情報収集、施策の立案は想像よりも大変で、チームにおける議論も白熱しました。大変だったからこそ得られた学びも多く、この夏は自分にとってかけがえのないものになりました。限られた大学生生活、長い夏休み、何か自分の糧になる経験を積みたいならば、地域連携ワークショップは本当におすすめです。少しでも興味があれば、ぜひ参加してみてください。  (社会科学部 1年)
  • 私はこのWSを通して、人生が豊かになったと感じます。大げさと思われるかもしれませんが、参加する前と後では自分自身変わった部分が本当にたくさんあります。大きく分けて2つの理由を紹介します。1つ目は、自分のスキルアップができたと感じるからです。現地の方へのヒアリングをするときの質問の仕方や、話の膨らませ方、相手に届けるプレゼンの仕方、素直な気持ちを伝える大切さなど多くのことを学びました。2つ目は、田野畑村が大好きになったからです。WS参加前までは田野畑村の存在すら知りませんでしたが、今では田野畑村の景色や食べ物、人の温かさ、すべてに魅了されています!このWSに参加できて、本当に良かったです!  (法学部 2年)
  • 今回のワークショップでは、何かを伝えるときには、聞き手の受け取り方を一番に意識しなければならないということを学びました。中間報告会後に、大学担当者からこのアドバイスをいただいて、最終報告会に向けてプレゼンする際の話し方やスライドの作り方を工夫しました。最終報告会では、チームで伝えたいことが全て伝えられたというわけではなく、悔しい気持ちもありますが、このような場合に聞き手のせいにするのではなく、伝え方でさらにどこを工夫すればよかったのかと考えられる視点を得られたことが1番の学びだと思いました。 (文学部 2年)
  • このワークショップに参加して、地方創生の概念が変わりました。正直、全くその話題の蚊帳の外であった私が、3ヶ月弱真剣に考え抜いた結果得られたものは、大学生活を「普通に」過ごしていては絶対に得られない気づきでした。その気づきの種類は参加する人によって様々であると思いますが、間違いなく人間として成長したいと悶々としている人にとっては必要な気づきであると感じています。私はこのグループワークを通して、人と違った意見を言うことに抵抗がなくなり、相手の話に耳を傾けられるようになりました。さらに、異なる意見を持つ相手への意見の伝え方も学びました。これらを学んだ夏は、大学史上最も充実した夏であったと自信を持っていえます。もし時が戻るなら、大学1・2年で経験しておきたかったです。それぐらい将来に繋がる学びを得られるプログラムであると思います。(法学部 3年)

【活動概要】

連携先:岩手県田野畑村
テーマ:もっと知ってほしい田野畑村の魅力! Uターン、I ターンのきっかけとなるような田野畑村の魅力を再発見せよ
参加学生数:10名
活動期間:2023年7月6日~9月21日
募集要項はこちら

Page Top
WASEDA University

早稲田大学オフィシャルサイト(https://www.waseda.jp/inst/sr/)は、以下のWebブラウザでご覧いただくことを推奨いたします。

推奨環境以外でのご利用や、推奨環境であっても設定によっては、ご利用できない場合や正しく表示されない場合がございます。より快適にご利用いただくため、お使いのブラウザを最新版に更新してご覧ください。

このままご覧いただく方は、「このまま進む」ボタンをクリックし、次ページに進んでください。

このまま進む

対応ブラウザについて

閉じる