2021年度 岩手県田野畑村と早稲田大学の地域連携ワークショップが終了しました。
本学と深いご縁のある同村とのワークショップは、今回で4回目の実施となりました。
今回のテーマは「目的地としての道の駅に必要なものとは？～道の駅たのはたの誘客につながる企画を提案してください～」でした。
多数の応募者の中から選考を通過した10名の学生が2チームに分かれ、道の駅たのはたの誘客につながる企画を考えました。
また、新型コロナウイルスの影響で、昨年に引き続き全面オンライン開催となった本ワークショップでしたが、
8月4日のオリエンテーションから9月21日の最終報告会までの約1か月半、学生たちは田野畑村に想いを馳せながらひたむきに取り組みました。
田野畑村村長 オンライン懇談
ワークショップは田野畑村役場の方からのご説明や佐々木靖村長との懇談など、田野畑村がどんな村なのか、村の実態を知るところからスタートしました。8月下旬からは、学生が主体となって、自治体の方々や道の駅たのはたの駅長、地域住民の皆様など、幅広くヒアリングを行いました。1年生の参加者が多く、且つ慣れないオンラインでのヒアリングであったため、はじめのうちは相手の想いを汲み取り、深掘りしていくことに学生たちは苦労している様子でした。しかし、回を重ねるごとに相手の話に冷静に耳を傾け、その場の空気で臨機応変に質問をするなど、傾聴・質問の能力を身に付け、提案にむけて順調に現状把握・分析を行っていきました。
ヒアリングを行う傍ら、日々のグループワークも行いました。学部・学年が異なるメンバー間で日夜を問わず、ああでもないこうでもないと議論を重ね、課題を整理し、課題解決のための提案を練り上げていきました。9月上旬に行った中間報告会では、各チームともに厳しいご意見・ご指摘を受けましたが、最終報告会までにさらにブラッシュアップをするべく邁進しました。
最終報告会では、データをもとに説得力のある提案をしたチーム、学生らしい斬新なアイデアを売りにしたチーム、各々全く異なる提案内容でしたが、両チームともヒアリングを通じて見えてきた課題を整理し、提案に結び付けており、学生たちの努力が垣間見える内容となっていました。当日、報告会の総評をしてくださった田野畑村教育長の相模様からは「物や人の循環や持続性という観点が含まれていた良い提案だった」とコメントをいただき、学生たちは安堵している様子でした。
チームまつたけ（最終報告会の1コマ）
チームたのちゃんズ（最終報告会の1コマ）
最終報告会に至るまでの1か月半にわたって全力疾走してきた学生たちは、報告会終了後、達成感に満ち溢れている様子でした。最後の振り返りでグループ内で互いに良かった点をフィードバックし合う姿には、オリエンテーション当時のような緊張感はなく、仲間として打ち解けた様子でワークショップは幕を閉じました。
最終報告会を終えて記念撮影（W）
【参加学生の声】
●村の方々へのヒアリングで、相手の方が話しやすく、かつ、有用な情報が次々と引き出せるようなインタビューをすることの難しさを感じました。多くの実践練習が積めて良かったです。
ワークショップを通して、グループワークの力やプレゼンテーション、オンラインでの作業の能力を伸ばせたと思います。自身の成長につながるような貴重な経験ができ、充実した夏休みにすることができました。参加を決意して良かったです。（文学部1年）
●今回のワークショップは、田野畑村の皆さんにも、チームのメンバーにも直接会うことなくオンラインで行われた点が新鮮だった。オンラインでのコミュニケーションでは、対面とはまた違った工夫が求められるということを学んだ。
グループワークではいかに早く打ち解けて意見の言いやすい雰囲気を作るかが大切だ。また、ヒアリングでは場の空気を和らげて相手の方に気持ちよく話していただくことを意識した。リアクションや表情を工夫することで自分も楽しみながらお話を聞くことができた。（教育学部3年）
