リカレント(recurrent)は「循環」や「再発」を意味し、リカレント教育とは、社会人になった後も必要なタイミングで教育機関や社会人向け講座に戻り、学び直すことです。その目的は、人生の途中で社会変化への対応や自己実現のためにスキルの更新や向上を図ることにあります。特に決められた学ぶ時期はなく、若年層から中高年層まで仕事をしている人々が学び続けることを意味します。リスキリングやキャリアとは直接的に結びつかない技術や教養に関する学び直しも広義の意味では含みます。日本橋キャンパスで展開しているWASEDA NEOやビジネス・ファイナンス研究センターで開講しているプログラムの多くが、早稲田大学のリカレント教育になります。
リスキリングは、現在の職務の延長線上では身に付けることが困難だが、時代のニーズに即して職業上新たに求められる能力・スキルを身に付けることです。特に転職をする際や技術の進歩により現在のスキルが通用しなくなる場合に行われます。リスキリングの中でも、現在の職務を遂行する上で求められる能力・スキルを追加的に身に付けることをアップスキリングと言います。
生涯教育は、人が生涯を通じて自己の成長や社会参加を目的として学び続けることを指します。学びの対象は、職業的なスキルだけでなく、趣味や社会的な活動、人格形成など多岐にわたります。そのため生涯教育では、知識やスキルの向上だけでなく個人の価値観や社会的役割の発展を重視します。結果として職業的なスキル向上にとどまらず、文化的、社会的な知識を深めることや、個人の生活全般に役立つ学びも含まれます。1981年から活動している早稲田大学エクステンションセンターのオープンカレッジで公開している講座の多くは生涯教育のコンテンツです。