2018年4月19日に行われたグローバルエデュケーションセンター設置科目・校友会支援講座「早稲田を知る」では、佐賀県にある大隈重信記念館の江口直明館長にご登壇いただき、大隈重信の半生について、講義していただきました。江口館長は、1970年に第一法学部をご卒業され、現在は大隈重信記念館の館長として、精力的に活動されています。
校友会支援講座「早稲田を知る」は、創設者・大隈重信の「一国独立の基礎は自主独立の精神にあふれた国民の形成にある」という強い信念と、教育への大きな情熱によって創設された本学の建学の精神や、その後継者たちについて、学生により深く知ってもらい、早稲田大学の精神を将来へ活かすための講義となっています。
大隈重信といえば、外務卿や内閣総理大臣に就任するなど、数々の功績を残しましたが、それ以前の大隈をご存知の方は少ないのではないでしょうか。今回の講義は、あまり知られていない大隈の半生を振り返る、大変貴重なものとなりました。
大隈は江戸時代末期に佐賀に生まれたのち、幼いころから勉学に励み、近代日本の政治家として、その頭角を現しました。
数々の逸話の一つとして、大隈の母・三井子が非常に教育熱心であり、幼い大隈に熱心に説いたといわれる「母の五訓」が紹介されました。
1.喧嘩をしてはいけません。
2.人をいじめてはいけません。
3.いつも先を見て進みなさい。
4.過ぎたことをくよくよ振り返ってはいけません。
5.人が困っていたら助けなさい。
この後、大隈は藩校・弘道館や長崎にあった蘭学寮で長く研鑽を積み、今日知られている大隈の姿になりました。
【学生に笑顔を向ける江口館長】
大隈の礎となる半生を振り返り、佐賀での経験が後年強く活かされたことを学んだ有意義な講義となりました。