文部科学省EDGEプログラムの採択を受け、早稲田大学が2014年度から2016年度にかけて実施したイノベーション教育プログラムです。ミッションには「環境・貧困・災害・紛争等の地球的課題の解決に対して、新規事業・産業の創出によって貢献し、世界の平和と人類の幸福の実現に資するEDGE人材を育成する」ことを掲げました。
プログラムは、大きく分けて以下の3つのプログラムで構成されました。1.起業家意識を醸成する「アントレプレヌールシップ教育プログラム」、 2.アイデア創出法を学ぶ「価値共創デザイン教育プログラム」、そして、3.両プログラムを経た受講生が、技術シーズやビジネスアイデアを基にしたビジネスモデルの仮説を構築し、プロトタイピングや顧客インタビューを通じて検証・実践していく「ビジネスモデル仮説検証プログラム」です。
3年間の実績は次のとおりです。受講者数は延べ2千人超であり、EDGEプログラム採択校の中でも最大規模の実績となりました。年度を重ねて学内外に浸透したことに伴い、受講者数が右肩上がりで増加しました。起業数累計は8件でした。受講生の活躍は目覚ましく、国内外の数多くのビジネスコンテストで受賞し、また政府資金を獲得しました。資金を提供する団体や企業が現れ、またメディア、国のイノベーション会議での取り上げていただきました。結果として事業の事後評価はSの最高評価を受けました。
本プログラムは、文部科学省EDGE-NEXTプログラムの採択を受け、早稲田大学が主幹機関となり、2017年度~2021年度にかけて実施したイノベーション教育プログラムです。
Skyward EDGE の名称のもとに、協働機関として、東京理科大学、多摩美術大学、滋賀医科大学、山形大学を迎え、計5大学で、世界トップレベルのアントレプレナー育成拠点形成を目指し、次の5つの目標を掲げ実行しました。1.先進的な教育手法を結集した起業教育プログラム体系確立。2.「実践的」を超えた、「実践」による起業教育実現、3.「失敗を恐れず、チャレンジする起業文化」の醸成、4.各地域でのベンチャー・エコシステムのハブ形成、5. 学内での位置づけを確立し、複数財源の下で持続的な教育体制を構築、です。
活動例は次のとおりです。1.理工系・文系・医療系・芸術系など多様な専門分野を持つ大学による連携プログラムや学生交流、2.東京都、富山県庁、所沢市など自治体の参画による現場の確保、3.地域拠点による地域創成、3.海外連携による先進的な知見の導入(バブソン大学、スタンフォード大学d.school、UCSD、イスラエル、メリーランド大学、スウェーデンの大学群)、アジア圏では、中国国家重点大学群、CAMPUS Asia、百賢亜州研究院、韓国外国語大学校などに独自の教育手法を展開しました。寄付講座、DEMODAY、ギャップファンドなどにより企業との連携も推進しました。
成果として、WASEDA-EDGEプログラムでは、全学学生へ正規、非正規科目を提供し、年間約3,000名の早大学部生・院生が参加する人気プログラムとなっています。コンソーシアム全体では、2021年10月時点で、受講生数約2万人、起業・新規事業件数は37件で、当初目標値を大幅に超えて達成しています。中間評価では最高評点Sを獲得しました。
2021年3月 科学技術振興機構の社会還元加速プログラム(SCORE)大学推進型(拠点都市環境整備型)の採択をうけ、世界に伍するスタートアップを持続的に生み出すことを目指し、早稲田大学を主幹、また東京理科大学、東京農工大学、多摩美術大学、神奈川県立保健福祉大学、三菱電機株式会社を共同機関とし、48の大学や企業等を外部協力機関とするプラットフォーム「Tokyo United Network for Innovation with Technology and Entrepreneurs(T-UNITE)」を設立。 T-UNITEでは、世界標準の起業家育成プログラムを国内で今後提供できることを目的とした指導者人材育成プログラムや、ギャップファンドプロジェクト(共同機関として参画する事業提案を6件採択し、将来のベンチャー設立を視野に実用化に向けた研究開発、市場調査等のPoC(Proof of Cencept)活動を実施)など実施しました。