部会名:現代経済学研究部会(部会主任:須賀 晃一)
日 時:4月21日(火)2限(午前10時40分から午後12時10分まで)
場 所:早稲田大学 早稲田キャンパス1号館401教室
テーマ:研究者を目指すとはどういうことか,一経済学者の研究履歴を振り返って
発表者:鈴村興太郎氏(早稲田大学栄誉フェロー,日本学士院会員)
対象:学生・教職員・研究部会員・一般
***************************
政治経済学部生,大学院生の皆様:
政治経済学部に併設されている現代政治経済研究所では,若手研究者を育成するためのプロジェクトとして,著名な研究者を招いて,学生向けの講演を行っています.今年度の第1回目は,早稲田大学栄誉フェローの鈴村興太郎先生にご登壇いただき,講演会を開催します:
報告者の鈴村先生は厚生経済学,産業組織理論などの分野で日本を代表する,世界的に著名な研究者です.先生のご研究の中でとくに有名なのは社会選択理論に関する研究です.社会選択理論とは,簡単にいえば,民主主義とか社会主義とか議会政治とか,集団でものごとを決める仕組みをどう評価すべきか,それはどうあるべきなのかを研究する学問です.経済学だけでなく,政治学や哲学にも大きな影響を与えてきた研究分野です.今回は先生がご自身の研究経歴を振り返りながら,どういう風に研究者として生きてきたか,研究者として生きる心構えや覚悟とはどういったものなのかという内容で講演をしてくださることになりました.これから政治学や経済学を学ぼうとする新入生,大学院進学と考えている学部上級生や修士課程の学生,また研究者として巣立つ途上の博士課程の大学院生にとって有益なことは言うまでもありませんが,研究者になる気はない学生にとっても,学問とか研究というのがどういうものなのかを知っておくことは,大学生活や卒業後の進路を模索する上で大切なヒントを提供してくれると思います.基本的に,経済学の特別な予備知識は必要ありません.とても貴重な機会だと思いますので,皆さん是非奮って参加してください.なお,講演に先立って
(1)鈴村興太郎『厚生と権利の狭間』ミネルヴァ書房、2014年。
(2)Walter Bossert and Marc Fleurbaey, “An Interview with Kotaro Suzumura,” Social Choice and Welfare,
Vol. 44, 2015, pp. 179-208.
を読んでおくと鈴村先生の経歴や学問的な貢献をよりよく理解できますし,講演が一層有益なものになると思います.
若手研究者育成プロジェクト担当 政経学術院教授 小西秀樹
***************************