「政経130周年記念グローバル・リーダー養成ファンド」につきましては、2012年12月よりご寄付の募集を行ってまいりましたが、卒業生、在学生ご家族、教職員、法人・同窓会組織、一般篤志家の皆様方から多大なるご支援を賜り、目標額を超える、約5億888万円に達しました。あらためて多くの皆様のご賛同とご厚志に厚く御礼を申し上げます。
なお、「政経130周年記念グローバル・リーダー養成ファンド」については、2016年3月末日をもって募集を終了致しますが、今後も引き続き、奨学金および政治経済学術院への寄付にご協力いただきますようお願いいたします。
政治経済学部は、皆様の多大なるご支援に支えられ、2012年に創設130周年を迎えることができました。その伝統を象徴する建物であった3号館は、2014年9月、「共に語り、共に活動し、共に生きる」共生の学びの新空間として生まれ変わり、グローバル社会を切り開く自律的な次世代を創出するための教育拠点として新たな歩みを始めました。
そしてまた、創設130周年を機に2012年12月より進めております「政経130周年記念グローバル・リーダー養成ファンド」につきましては、数多くの卒業生、在学生ご家族、教職員、法人・同窓会組織の皆様方にご理解とご賛同をいただき、目標額の85%を上回るご寄付を賜っております(2015年9月末現在)。皆様の甚大なるご支援とご協力に、厚く御礼申し上げます。なお、3号館内寄付者銘板につきましては、2016年3月までのご寄付累計額に応じて2016年の夏に最終第三期の銘板を作成する予定です。皆様のあたたかいご芳志の証を末永く顕彰させていただきます。
政治経済学部・政治経済学術院は、2013年度に策定した将来構想「SEIKEI Vision 150」に基づき、グローバル・パースペクティブをもつリーダー養成を目指して、PPE (Philosophy, Politics and Economics) を理念とした教育研究の展開と改革に全力を挙げて取り組んでおります。グローバルな共生社会の善き生と正義の実現に寄与する学問研究の不断の追究の中から、在野の精神に立ってグローバル社会の未来を切り開く自律と共生の次世代を創出すること、これこそが伝統の政治経済学部そして大学院の使命であると信じ、政治経済学術院の目指す人材育成のヴィジョンを一つずつ確実に具体化し、引き続き不断の改革を推進してまいります。
本紙では、政治経済学部・政治経済学術院の教育研究改革に関する現況をご報告させていただきます。ぜひご覧いただき、皆様の変わらぬご支援を賜りますよう心よりお願い申し上げます。
政治経済学術院長 政治経済学部長 須賀 晃一
グローバル社会の共通語としての英語の教育言語としての価値の増大に伴い、学部・大学院におけるすべての学位プログラムを両言語によるハイブリッド型とします。学生は、国籍や初中等教育歴に関係なく、言語能力等に基づき最も適切な入試を経て入学し、日本語および英語を駆使して学修に取り組み、主たる教育言語を日本語とする学生と英語とする学生の比率は2:1とします。また、多文化社会における望ましい共生を実現する次世代のための多言語教育を重視します。学生の多くは在学中に海外留学やインターンシップを経験し、卒業後はグローバル社会を担う有為な人材として活躍します。
「ゼミ」という特有の教育方法を最大限活かし、入学から卒業まで演習を中心とする少人数教育を徹底することで、知的および人間的能力を最大限向上させます。すべての科目は学期ごとに終了し、学生が集中的に授業履修に取り組むことのできる学期完結型の授業形態を完全実施し、密度の濃い、そしてアクティブな授業により学生の真の意味での自学自修を促します。
政治経済学部と大学院の一体的教育体系を整備し、学部卒業生の20%以上がより付加価値の高い専門教育を求めて大学院に進学するようにします。大学院では政治学研究科と経済学研究科の一体的組織運営のもと、体系的研究者養成および高度専門職業人育成が行われ、コースワークを主とする博士5年一貫プログラムへの進学者や学部入学から6年間で博士号を取得する学生を多数養成します。
多様な教員による国際的研究活動に対し、現代政治経済研究所を中心とする全学的研究者の糾合のもと、研究成果の社会への還元、国際社会への発信に恒常的に取り組み、政治学、経済学を中心に社会科学分野の研究において高い国際的評価を獲得します。
2004年度からは新たに国際政治経済学科を設置し、現代社会の様々な領域でのグローバル化に対応できる人材の育成をさらに展開しています。政治・経済・国際政治経済の現行3学科の学生(入学定員は順に300・400・200の計900人、学術院専任教員115名)は、学科ごとに体系的・段階的な専門教育を受けつつ、他学科科目や隣接諸科学科目も履修します。政治経済学部は、政治と経済の二つの視点から、両者が複雑に絡み合った現代社会のグローバルなメカニズムを解明する能力を学生に修得させることを、学部の根幹をなす理念および目的としています。
学部では、卒業生組織である稲門政経会との連携のもと毎年度総合講座を開設し、卒業生等ゲストスピーカーによる企業活動の実践と方向性に関する授業を行っています。
2012年9月から建設を進めていた新3号館が2014年9月に無事竣工を迎えました。新3号館は、ファサードを中心に旧3号館の外観の面影を残しつつ14階建となっており、2014年秋からは、政治経済学部、政治学研究科、経済学研究科および現代政治経済研究所が利用する政治経済学術院の新たな教育研究の拠点として新しい歴史を刻み歩み始めました。政治経済学術院が取り組む人材育成は、最新の教育研究環境において今後一段と進化することが期待されます。
2017年11月17日、3号館は第58回BCS賞(日本建設業連合会)を受賞しました。
政治経済学部・政治経済学術院は、グローバル社会の未来を切り開く自律的な次世代を育成すべく全力を挙げて人材育成に取り組みますが、そのためのすべての教育活動や学生支援を学生の学費にのみ依存して進めることにはどうしても限界を伴います。 政治経済学部創設130周年を記念して行う募金は、そのため政治経済学術院が取り組むグローバル・リーダー養成のためのファンドとして活用させていただきます。グローバル・リーダー養成ファンドは、英語で実施する科目の充実、留学のための奨学金、海外の大学との学生交流、国際的著名学者の招聘といったグローバル・リーダー養成に資する人材育成事業に活用いたします。
政経130年記念グローバル・リーダー養成ファンドは2016年3月末日をもって募集を終了いたしました。多大なるご支援とご協力に心より御礼申し上げます。