Research Institute for Letters, Arts and Sciences早稲田大学 総合人文科学研究センター

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【開催報告】英語論文のための引用のコツセミナー

早稲田大学総合人文科学研究センター(以下、人文研)では、キャリア初期研究者支援の一環として 2018 年度より英語論文ライティング講座を実施しています。今回(2025年度第 1回)は初めての試みとして〈英語論文のための引用のコツ〉に焦点をあてたセミナーを開催しました。講師には現役の研究者であるJason Ropitini氏をお招きして対面形式で開催し(使用言語は英語)、文学研究科に在籍する大学院生7名にご参加いただきました。全体の司会・進行は人文研副所長のKristopher Reeves先生が務めました。

                        

冒頭では、Reeves先生より、講師のRopitini氏をご紹介いただきました。またそれに加えて、今回のセミナーのテーマに「引用のコツ」を選んだ背景が説明されました。「引用」は研究論文において基礎的で不可欠な要素である一方、中々に難しい作業でもあります。文学研究科生にも苦手意識を持つ者が多くいる現状に鑑みて、今回のセミナーでは「引用」に光をあててゆきます。

さてセミナーの中では、Ropitini先生より、主に以下の3つのトピックの下、引用のためのコツ(Tips)が伝授されました。

・パラフレーズやサマライズの技術
・APAやChicagoスタイルに基づく引用方法
・視覚的データ・表データを文章として引用する方法

各トピックでは、講師がそれぞれのメソッドを紹介したのち、参加者は講師が作成した課題に取り組み、さらにペアを組んでお互いの回答について意見の交換を行いました。

(参加者が課題に取り組む間、Ropitini先生が一人ひとりのもとを巡回し、アドヴァイスやフィードバックをする様子)

                         

コツというのは、一般的には、私たちが何ほどか難しさを感じる作業についてブレイクスルーをもたらしてくれるような助言・知恵のことを言います。

私たちは大学に入ると同時に引用のお作法を学びますが、それらの実践は毎回首尾よく進むわけではないものです(その場面が母語以外の言語であるなら尚更です)。

今回のセミナーは、私たちが「引用」に際して感じる難しさを、上記の3つのトピックに分けた上で、それぞれに対応するコツを伝授するものだったと言えるでしょう。例えば、「引用」にはパラフレーズやサマライズが必要だということを私たちは知っていますが、これがそれほど単純な作業でないことも知っています。Ropitini先生は、これらの作業に必要なことを数点に分解して説明した上で、それぞれを達成するための具体的で合理的なメソッドを提示してくださいました(こちらのメソッドは7つのステップから成るものですが、普段そのように明確に意識していなかった私にとっては非常に貴重なTipsでした)。

以上の講義後には質疑応答の時間が取られ、参加者からのご質問に、Ropitini先生並びに人文研所長の大稔哲也先生が具体的な解決策をご提示くださいました。また大稔先生からは講師への謝意が示されたのち、参加者に対する激励の言葉が送られ、本セミナーは盛会のうちに閉幕となりました。

以上

(記録:道下拓哉)

開催詳細
  • 日時:2025年5月14日(水)10:40-12:20(100分)
  • 形式:対面(早稲田大学戸山キャンパス31号館103教室)
  • 講師:Jason Ropitini氏(EAP Program Supervisor at Waseda University Academic Solutions)
  • 使用言語:英語
  • 参加者:文学研究科の学生7名
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WASEDA University

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