去る2024年10月30日、「英語論文ライティング講座(入門編)」を開催しました。
昨年に引き続き、早稲田大学アカデミックソリューションのPeter Chin講師をお迎えした対面形式の講義で、文学研究科の大学院生6名が参加しました。
Peter Chin先生は最初に「日本語で論文を書くことと、英語で論文を書くことにそれほど大きな違いはない」とおっしゃり、アイスブレイクを交えながら、英語論文を執筆するための要点を「パラグラフ(Paragraph)」と「引用 (Citation)」に絞ってお話しされていました。
そのなかでは、英語論文を書くための基礎的な姿勢や知識を、「ネコとイヌ、どちらがいいペットか」、「レストランが廃業したのはなぜか」などの簡単にイメージできるテーマに落とし込んで説明されました。こうした喩えにより、論文を英語で書くイメージもすんなりとわいてきたのではないでしょうか。まさに「入門編」として興味深い内容であったと思います。
「引用(Citation)」に関して、英語論文においては著書目録(bibliography)や参考資料を示す方法が、大きくAPAスタイル*1とCMS*2の二つに分かれています。本講義では、両者の違いを実践的に学ぶ時間も設けられました。
また、講座全体をとおして受講生のグループディスカッションもあり、アウトプットによってより理解が深まったと思われます。
最後に、様々な校正サービスの紹介に加え、英語論文の習得は日々の積み重ねが肝要であることを再確認し、講座は幕となりました。
総合人文科学研究センターでは、2018年度より、キャリア初期研究者支援の一環として文学研究科の大学院生を対象とした「英語論文ライティング講座」を定期的に開催しています。
英語で論文を書いたことがない(あまり読む機会もない)という場合でも、将来の選択肢として英語論文を考えるきっかけになるのではないかと思います。英語論文に関心のある大学院生の皆さんには、ぜひ参加を検討していただければ幸いです。
以上
(記:金子聖奈)
*1 American Psychology Association の略。アメリカ心理学会が定めた引用スタイル。
*2 The Chicago Manual of Style の略。シカゴ大学出版会が定めた引用スタイル。
開催詳細
- 日時:2024年10月30日(水) 4限(15:05~16:45)
- 形式:対面形式 (戸山キャンパス31号館102教室)
- 使用言語:英語(ディスカッションに日本語を含む)
- 参加者:6名(大学院文学研究科在学生)
- 講師:Peter Chin(早稲田大学アカデミックソリューション講師)