- 研究代表者
- 春木 豊
- (1991年4月~1999年3月)
- 石井 康智
- (1999年4月~2004年3月)
本プロジェクトの概要と目的
東洋医学という伝統医療は、長い歴史の中で理論と技法が培われてきたものであるが、西洋医学の発展に伴ってその影がうすれてしまったかに見える。しかし現在、西洋医学の診断と治療に関して、その在り方の一部が再検討されるべきであると指摘されてきている。その流れに伴に、伝統医療や代替医療を再評価する動きが全世界的に出始めている。西洋医学は人体を要素に分析して体の成り立ちを考えるが、東洋医学は人体を要素に分けてもそれらは相対的なものであり、最終的には身体を小さな宇宙と考えていくのである。したがって両者は、人間や体の見方に関して、視点を異にしている。しかし思想的、臨床的に両者は相互に補完し合うべきであると考えられる。豊富な知恵が蓄積された東洋の伝統医療に現代科学の光を当て、西洋医学と東洋医学、あるいは東西の哲学思想の融合を図った心身論を求め、両者をホリスティックな立場から統合しつつ、人間の健康と福祉に寄与できるようにすべきであると考えられる。
キーワード
東洋的行法、養生、人間観、心身関連、伝統医療
プロジェクト期間
1991年4月~2004年3月