高等研究所セミナーシリーズ
【申込受付終了】【ポスト・コロナ時代のグローバル・ヒストリー研究】公開講演会:「二つの「中国」―「王国」と「帝国」・「藩屬」と「主権」―」(11/30)
趣 旨
本講演はイエズス会士に関わるChina概念を考証し、近世・近代の東アジアの秩序構造を論じるものである。中国を実見したイエズス会士にとって、明朝は互いに均質なprovincesから成る「王国」だった。それに代わった清朝は、旧明のprovincesにくわえ、「従属するTartare」や「朝貢」する「王国」もそなわった「帝国」だった。他方で「王国」の明も「帝国」の清も、西洋人にとってはひとしくSinae/Chine/Chinaであった。そのためChina properを包んで成り立つ清朝は、同時に全体としてChinese Empireとも呼ばれた。Chinaということばの指す実体は、決して一つではなく、そこを構成する「藩属」が19世紀以降の国際政治の焦点になったばかりではなく、21世紀の現在もその余波は続いている。
登壇者
講演者:
岡本隆司 (早稲田大学教育・総合科学学術院 教授)
経歴
1996年京都大学大学院文学研究科・博士(文学)学位取得。
1993年宮崎大学教育学部講師、1998年助教授。
2000年京都府立大学文学部助教授、2007年准教授、2016年教授。
2024年早稲田大学教育・総合科学学術院教授、京都府立大学名誉教授。
受賞歴
2000年大平正芳記念賞 (著書『近代中国と海関』)
2005年サントリー学芸賞(政治・経済部門)(著書『属国と自主のあいだ』)
2017年アジア・太平洋賞特別賞(著書『中国の誕生』)
2017年樫山純三賞(著書『中国の誕生』)
日 時
2024年11月30日(土)15:00~17:00
会 場
早稲田大学戸山キャンパス36号館5階582教室
プログラム
15:00 開会の辞(中澤達哉)
15:10~16:10
講演:「二つの「中国」―「王国」と「帝国」・「藩屬」と「主権」―」(岡本隆司)
16:10~16:20 休憩
16:20~17:00 総合討論
17:00 閉会
※18:00~20:00 懇親会を予定しております。
参加ご希望の方は、事前登録リンクにてご回答ください。
申込受付を終了いたしました。
司 会
中澤達哉(早稲田大学文学学術院 教授)
対 象
大学院生、教員、研究者、一般
主 催
早稲田大学 高等研究所
共 催
早稲田大学ナショナリズム・エスニシティ研究所
申込み
要事前登録 ※締切 11月27日(水)17時まで