高等研究所セミナーシリーズ
【ポスト・コロナ時代のグローバル・ヒストリー研究】公開講演会:
「仙台藩儒大槻磐渓のペリー来航絵巻「金海奇観」に見る西洋の軍事・文明情報」(4/15)
趣旨
早稲田大学図書館所蔵大槻文庫のペリー来航絵巻「金海奇観」から西洋の軍事・文明情報を読み取ろうという試みです。大槻磐渓は、「言海」の著者大槻文彦の父で、仙台藩儒にして日本でも著名な漢学者そして砲術家です。なお、磐渓の父は蘭学者大槻玄沢です。1854年ペリーの2回目の来日に際して磐渓は横浜に派遣され、ペリー艦隊や彼らがもたらした文物を詳細に描きました。蘭学の家に生まれ、漢学と砲術を修めた磐渓は西洋の軍事や文明をどのように理解し、読み取ったのでしょうか。絵巻から読み解きます。
登壇者
岩下哲典 (東洋大学文学部史学科 教授)
1962年長野県たのめの里生まれ。専門は日本近世・近代史(幕末維新史)。青山学院大学大学院文学研究科博士後期課程単位修得、博士(歴史学)。財団法人徳川黎明会学芸員、国立歴史民俗博物館客員助教授、明海大学教授などを経て、現在、東洋大学文学部史学科教授。単著に『江戸無血開城:本当の功労者は誰か?』(吉川弘文館、2018年)、[大槻磐溪] [編]岩下哲典監修・解説『金海奇観 原装影印版』(雄松堂書店、2014年)、『日本のインテリジェンス:江戸から近・現代へ』(右文書院、2011年)、『江戸の海外情報ネットワーク』(吉川弘文館、2006年)、『幕末日本の情報活動:「開国」の情報史』(雄山閣出版、2000年)、『江戸のナポレオン伝説:西洋英雄伝はどう読まれたか』(中公新書、1999年)、編著に『江戸時代来日外国人人名辞典』(東京堂出版、2011年)、共著に『ムールの苦悩:ロシア海軍少尉《ゴローウニン事件》:徳川幕府に囚われたムールの獄中上申書』(日本語版岩下哲典・英語版アンナ リネア・カーランデル)(右文書院、2021年)、『東アジアのボーダーを考える:歴史・国境・認識』(右文書院、2014年)などがある。
日 時
2023年4月15日(土)14:00~17:30
会場
オンライン開催 ※ZOOM
プログラム
14:00~14:10 開会挨拶(谷口眞子)
14:10~15:10 講演:
「仙台藩儒大槻磐渓のペリー来航絵巻「金海奇観」に見る西洋の軍事・文明情報」(岩下哲典)
15:10~15:30 休憩
15:30~17:25 討論
17:25~17:30 閉会挨拶(谷口眞子)
司 会
谷口眞子(早稲田大学文学学術院 教授)
対 象
大学院生、教員、一般
主 催
早稲田大学 高等研究所
共催
基盤研究(A)「19世紀を中心とした軍事的学知をめぐる人と書物の交錯」、「軍隊と社会の歴史」研究会
申込み
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