高等研究所セミナーシリーズ
【グローバル・ヒストリー研究の新たな視角】公開講演会
「オスマン帝国の「小戦争」と暴力」(7/30)
趣旨
「小戦争」とは、帝国主義国が植民地における抵抗運動等を鎮圧するために実施した軍事作戦のことであり、その遂行は植民地の民衆への暴力と不可分一体であった。東欧・中東を500年以上にわたって支配してきたオスマン帝国は、近代になると独立を求める民族主義者による武装闘争に悩まされ、帝国主義国ではないにもかかわらず、帝国主義国のそれを参考に国内で「小戦争」を実施した。本講演では、20世紀初頭のバルカン半島南部でオスマン陸軍が実施した「小戦争」を事例に、とくに「小戦争」の特徴ともいえる民衆への暴力(ここではブルガリア人民衆に対する暴力)について分析する。この分析を通じて、オスマン帝国における軍事的暴力の特徴を提示し、同様の暴力が相次いだ近代史における位置づけを考察したい。
講演者
永島 育(早稲田大学総合人文科学研究センター 招聘研究員)
1991年生。専門はオスマン帝国軍事史。2022年に早稲田大学大学院文学研究科博士課程東洋史学コースを修了。博士(文学)。日本学術振興会特別研究員(2016-2019)、早稲田大学助手(2019-2022)、現在は早稲田大学総合人文科学研究センター招聘研究員、東京大学特任研究員。
日 時
2022年7月30日(土)14:00~17:30
会 場
Zoomによるオンライン開催
プログラム
14:00~14:10 開会挨拶(谷口眞子)
14:10~15:10 講演「オスマン帝国の「小戦争」と暴力」(永島育)
15:10~15:30 休憩
15:30~17:30 討論
司 会
谷口 眞子(早稲田大学文学学術院 教授)・小松 香織(早稲田大学教育・総合科学学術院 教授)
対 象
大学院生、教員、一般
主 催
早稲田大学 高等研究所
申込み
事前登録が必要です。以下URLよりご登録をお願いします。
https://zoom.us/meeting/register/tJcqdO6pqjssGNaGQbNRrNVhDe5JGjY3R_43
ポスター