Waseda Weekly早稲田ウィークリー

大学フル活用

自分の作ったお弁当で、食中毒にならないために

【今週の相談】

一人暮らしで自炊をしていて、大学にもお弁当を持参しています。
これからの時期、食中毒になるリスクを減らしたいのですが、
お弁当を作る際に気をつけるべきことはありますか。
(商学部 6年 男性)

保健センター 保健師 高麗 典加(こうま・ふみか)

食中毒は、1年を通して起こる可能性があります。冬はウイルス性、梅雨~夏に掛けては細菌性の食中毒が多発します。梅雨~夏の時期に細菌性食中毒が多発するのは、細菌の多くが高温多湿の環境下で活発に増殖するためです。細菌性食中毒の原因となる代表的な種類は、腸管出血性大腸菌やサルモネラ菌、腸炎ビブリオです。これらは肉や魚、卵などに存在します。また、皮膚の常在菌である黄色ブドウ球菌が原因になることもあります。

食中毒予防には病原体を「付けない」「増やさない」「やっつける」ことが重要です。

「付けない」ためには、手洗い、調理器具の洗浄、台所の清潔保持を心掛けましょう。タオルや布巾も適宜に交換してください。けがをした手指で調理はしないようにしましょう。傷口にいる細菌が感染源になります。

「増やさない」ためには、温度・湿度管理に気をつけましょう。多くの細菌は10度以下で活動が弱まり、マイナス15度以下で活動が停止するといわれています。食材を買ったら早めに冷蔵庫に入れるようにしましょう。冷蔵・冷凍保存しても細菌は死滅しません。過信はせず早めに食べましょう。

「やっつける」ためには、食材の加熱と、器具の消毒が重要です。多くの細菌は加熱によって死滅します。調理の際はしっかり加熱しましょう。作り置きの食材も、食べる直前に加熱することが大事です。まな板などの器具は、小まめに洗浄してください。熱湯を掛けるとより消毒効果が高まります。アルコールや漂白剤での消毒方法もあるので、用途に応じて選ぶと良いでしょう。

食中毒にかかってしまったら、安静にし、食事は控え、水分を小まめに取りましょう。下痢は毒素を体外へ排出しようとする反応ですので、市販の下痢止めの使用は避けましょう。症状がつらい場合は病院へ行き受診してください。回復後も腸内は弱っていますので普段の食事は避け、消化の良いものから徐々に慣らして食べましょう。飲食店でアルバイトをしている方は、すぐに症状を伝えてください。アルバイト以外でも、他の人に手料理を振る舞うのは厳禁です。

お弁当を作るときの注意点

□ おにぎりは素手ではなく、ラップを使って握る
□ 梅干しや酢、香辛料など抗菌・殺菌性のある食材を取り入れる
□ おかずは十分加熱を。生野菜を入れるときは水気をしっかり切る
□ 汁気の多いおかずは避け、入れる場合は汁気を切ってから入れる
□ しっかり冷ましてから、ふたをする
□ 持ち歩くときは保冷剤を一緒に包む

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