【今週の相談】
大学に進学できたことで燃え尽き、勉強に身が入りません。どうすれば、集中して勉強に取り組めますか?
(基幹理工学部3年 男性)
学生相談室 心理専門相談員
丹 愛 (たん あい)
大学進学という大きな目標を果たすことができたあなたには、目標に向か って努力する資質が備わっているはずです。では今それが発揮できずにいるのはなぜでしょうか。人が行動するときには、そこに意味が必要です。意味が見いだ せないならば人はささいな行動すら起こせないものです。反対に、そこに意味を見いだすならばどんな苦境にも耐える力を持っています。何のために大学で勉強 するのか。それを探るためにはとにかく「行動」してみましょう。自分と違う環境にいる人と会って他者の視点を取り入れたり、懐かしい場所を訪れて過去を振 り返るのも良いでしょう。過去と長期的展望を行き来する思考を持つことをお勧めします。自己を振り返る作業には精神的苦痛が伴いますが、精神分析の創始者 フロイトは「あなたの強さは、あなたの弱さから生まれる」という言葉を残しています。どうぞこの機会に強さを身に付けてください。一度身に付けた強さはあ なたの財産となります。ただし時間は有限です。また、勉強できる時間はいつまでもふんだんにあるわけではありません。ご存じと思いますが、卒業後は仕事が 優先され今のような勉強はたとえ望んでもなかなかできません。勉強できる自由な時間があることのありがたみをあらためてかみしめてみましょう。
チェック項目は、一面的思考や意欲低下の一例です。該当する項目があるとき、行き詰まりそうなとき、うまくいかないと感じるときは、一人で考え過ぎずに専門家に相談しましょう。早稲田大学には保健センター学生相談室があります。どうぞご利用ください。
□人との交流をおっくうに感じる
□自分には価値がないと感じる
□強い劣等感を感じる
□これまで楽しめていたことが楽しく感じられない
□現状を直視せず非生産的な安易なこと・ものに没頭し続けている。