Waseda Weekly早稲田ウィークリー

早大生リポート

三味線と和太鼓 日本の魂を語る神秘と熱狂の音色

日本文化に触れながら新しい友人と出会う機会を作るジャパニーズ・カルチャー・ウィークのイベントとして、早稲田大学ICC(異文化交流センター)が2018年6月に開催した「日本の伝統芸能、津軽三味線と和太鼓の響演」。国際教養学部4年(2018年9月卒業)のレイチェル・シャーマンさんが様子を伝えます。

一瞬で世界を変える三味線の神秘

早稲田ウィークリーレポーター(SJC学生スタッフ)
国際教養学部 4年 レイチェル・シャーマン(2018年9月卒業)

和太鼓を体験するレイチェルさん。2018年5月~9月までSJC学生スタッフ

来日前、私は三味線や長唄の実演を見たことがありませんでしたので、和楽器による神秘的な音楽を聴くことを、長らく夢見ていました。今回、共に公認サークルの「津軽三味線愛好会 三津巴」と和太鼓サークル「魁響(さきがけひびき)」のパフォーマンスを早稲田大学で見る素晴らしい機会を得られたことに感謝します。古代魔術のような音を奏でる津軽三味線と、神様を呼び起こすような迫力ある和太鼓のパフォーマンスを見て、私は虜(とりこ)になりました。

私が初めて三味線を知ったのは、封建時代の日本を舞台にした、魔法の三味線を操るホームレスの子どもが主人公となったアメリカのアニメ映画『KUBO/クボ 二本の弦の秘密』がきっかけでした。彼が魔法の弦楽器で弾き語りを始めると、折り紙が踊り出して、聴衆を別世界に連れて行くのです。

2年ほど前にこの映画を見てから、私は三味線の弾き語りが持つ強力な魔法のような魅力に引かれて、「日本に行って三味線の実演を見たい」と思うようになりました。三津巴のメンバーが舞台に立つと、ずっと憧れていた瞬間に立ち会えて、私は感激しました。三津巴は指導者の助けを得て自分たちで作曲したという作品を含め、数多くの素晴らしい作品を披露してくれました。

明るい着物を着た演奏者が並んだ舞台は、まるで鮮やかな色とりどりの海のようになって眼前に広がっていました。奏者が優雅に津軽三味線を弾き始めると、波に揺られるように滑らかで優しいメロディーが流れ出しました。彼らの優しく動く手から生まれる、甘い子守歌のような音は、ノスタルジックな思い出がいっぱいのアメリカにいたときに感じた世界に、私を連れて行ってくれました。

三味線を弾く三津巴。公認サークル「竹友会」(写真右)による長唄演奏もあった

ところが突然、曲が変わり、奏者たちが激しく三味線を弾き始めると、鮮やかな海に見えた舞台は、まるで馬に乗った古代の武士が駆け抜ける戦場を思わせる雰囲気に変わりました。三味線が持つダイナミックなパワー。一瞬で世界観を変えた音によるストーリーテリングのような技に、私は感銘を受けました。

笑顔満面、魁響の和太鼓パフォーマンス

赤い法被(はっぴ)に身を包んだ魁響メンバーによる和太鼓パフォーマンスにも、私は日本の精神を感じました。和太鼓は日本の神社の祭りなどにも登場します。魁響のパフォーマンスは非常に情熱的で、肉体的なエネルギーに満ち溢(あふ)れていました。バチを高らかに掲げて、大勢の奏者が交代しながら、満面の笑顔で太鼓をたたき続けるシーンでは、彼らが発するエネルギーと太鼓の響きが、体の中で共鳴するのを感じることができました。

パフォーマンスが終わると、魁響のメンバーが私たち観客に「和太鼓をたたきたい人は手を挙げてください」と呼びかけました。手を挙げた私は、ラッキーなことに舞台に上がることができ、すぐに2本のバチを渡されて、太鼓をたたくように促されたのです。素晴らしい体験に興奮した私は、とにかく速く、強くたたきました。

笑顔でバチを突き上げる魁響の演奏。レイチェルさん(写真右、左から二人目)も和太鼓体験に興奮

和太鼓では笑顔はとても重要なことだそうです。和太鼓をたたき終わると、私はメンバーに言われた通りに持っていたバチを前方に突き出して、笑顔でまっすぐ観客席を見つめました。すると拍手が起こり、和太鼓が生み出したエネルギーを共有する、観客との一体感を感じることができました。

「笑顔が大切」という和太鼓演奏から、日本の祭りという文化が持つ力を感じ、そして学んだことがあります。それは、みんなで一緒に一生懸命働き、生み出したエネルギーを分かち合うことが、笑顔になる目的なのではないか、ということです。

美しく、熱狂を持って演奏された三味線や和太鼓などの日本の伝統音楽に、皆さんもぜひ、興味を持ってほしいと思います。日本では四季を通じて、和楽器に接することができるイベントが行われています。日本の魂に満ちた音楽をたくさん体験できることを願っています。

魁響のメンバーと記念撮影する観客

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