Waseda Weekly早稲田ウィークリー

早大生リポート

東京六大学落語会 新作の早稲田応援噺 古今亭志ん吉さんの“外野精神”とは?

東京六大学出身の落語家が集まる「東京六大学落語会」(※1)が6月28日、国立演芸場(千代田区)で開催されました。同落語会は今年で4回目で、各落語家が母校の名を背負って古典落語や新作落語を披露する中で、早稲田大学からは「先輩に乾杯!」にもご登場いただいた古今亭志ん吉さん(2002年第一文学部卒業)が4年連続で登壇し、早稲田大学を絡めた新作落語『がんばれベアーズ』を披露されました。早稲田ウィークリーレポーターの小室ひかるさんがイベントの様子をお伝えします。

※1 東京大学出身の落語家が入ったことをきっかけに2015年に始まった。所属する協会や一門がばらばらで、普段出演する寄席や落語会が違うため、この落語会でしか会わない落語家もいる。母校の最新情報を取り入れるなど、それぞれが対抗意識を持って高座に上がる。

すがれるもんはすがれ! 初心者でも楽しめる落語とは

早稲田ウィークリーレポーター(SJC学生スタッフ)
政治経済学部 3年 小室 ひかる(こむろ・ひかる)

SJC学生スタッフ。東京都出身。最近は、宝塚歌劇団月組公演『エリザベート』にハマる。

私は今回、人生で初めて落語を聞きに行ってきました。会場内のお客さんの年齢層は中高年の方が大半でした。

早稲田大学の先輩である古今亭志ん吉さんは、早稲田に絡めた『がんばれベアーズ』というお噺(はなし)を披露してくださいました。本番前のまくら(※2)で、芸人を目指して大学を中退した友人に触れ、「芸人=大学中退というイメージがありますけど、大学は卒業しておくべきですよ。すがれるもんはすがれ! ということで」と話し、会場一同大笑いでした。

※2 落語の中で、お噺に入る前の導入部分。ここで観客を引きつけてから、本題に入る。

また、早稲田ウィークリーのことに触れてくださり、「こないだ取材を受けたんですけどね、自分から取材を頼みに行ったんですよ」「バックナンバーすごい人ばかりだったんですけどね、羽生(結弦)くんの後に志ん吉か、という。でも“寒いところで滑る”というのは変わらない」と落とし、会場はまたもや爆笑の渦でした。

今回のお噺は早稲田大学応援部チアリーダーズ「BIG BEARS」の先輩後輩が、学内のさまざまなサークルの元に応援に駆けつける新作落語でした。お噺の途中、志ん吉さんが実際に早稲田の応援歌を歌いながら、手拭いを旗に見立てて笑顔で応援する場面がありました。

筋書きでは、BIG BEARSはチアリーディング技術を競う大会で、同じ早稲田大学のチアリーディングサークル「ファルコンズ」(※3)に勝利します。東京六大学野球の名物である早慶戦の舞台、神宮球場でファルコンズと遭遇したBIG BEARSは、敗者のファルコンズからなぜか「あそこのベンチで座って見てればいいわよ」と言われます。そして「建学の精神ですか」との後輩からの問いに、先輩は「決まってるじゃない、早稲田といえば“外野”精神よ」というやり取りで幕が閉じます。

※3 早稲田大学公認サークル。体育各部所属のBIG BEARSとは別団体

国立演芸場

終わった直後は、「外野精神…?」とあまりピンと来ませんでした。しかし、志ん吉さんのお噺の途中に「早稲田の建学の精神といえば、“外野”“野党”精神ですね」というくだりがあり、あれは最後のオチの布石「在野と外野」だったのか、とようやく気付きました。

志ん吉さん以外の各大学の落語家の方の話術にも引き込まれました。古典落語は江戸言葉が多く、分からない部分もあったのですが、その前のまくらは現代のニュースに関する風刺やユーモアが存分に含まれていたため、初心者の方でも十分楽しめると思いました。

一番印象に残った言葉は「すがれるもんはすがれ!」。よく、私たちは無いものねだりをしてしまう傾向にありますが、自分が持っているものや身近にあるものを積極的に生かしていった方が良い方向に進むのかもしれません。

志ん吉さん(写真右)と一緒にWポーズ

落語は、面白いだけではなく、生きていくための機転やヒントを教えてくれたりするものでもあるのだな、と思いました。また、言葉遊びは脳トレにもなると思います。推理が好きな方や頭が良くなりたい方にも一見の価値があるのではないでしょうか。

最後に、志ん吉さんとWASEDAポーズで一緒に写真を撮ってもらいました。上演前後に出入り口に立っていらっしゃったのですが、誰よりも精気に満ちている印象でした。興味のある方は、志ん吉さんの舞台や、来年8月に開催される同会に行ってみてはいかがでしょうか。

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