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早大野球部のWエース徳山壮磨、西垣雅矢 プロ一軍での活躍誓う

「切磋琢磨し、2人でプロの舞台へ。目標は交流戦で投げ合うこと」

スポーツ科学部 4年 徳山 壮磨(とくやま・そうま)
スポーツ科学部 4年 西垣 雅矢(にしがき・まさや)

野球部・安部寮(東伏見キャンパス)玄関脇にある「野球の父・安部磯雄」先生の石碑前で。座右の銘を掲げる西垣選手(左)・徳山選手(右)

2021年に創部120年を迎えた早稲田大学野球部。2021年の東京六大学野球秋季リーグ戦 では、初戦の立教戦で2連敗を喫する崖っぷちの状況から這い上がり、惜しくも優勝こそ逃したものの多くの人に感動を与える活躍を見せました。同年10月11日に行われた「2021年プロ野球ドラフト会議」(以下、ドラフト会議)では、Wエースとしてチームを牽引(けんいん)してきた、徳山壮磨選手が横浜DeNAベイスターズから2位指名、西垣雅矢選手が東北楽天ゴールデンイーグルスから6位指名を受け、入団が決定。プロでの活躍が期待される両選手に指名を受けた感想や、大学4年間で成長した点、今後の目標について聞きました。

※取材は指名あいさつの後、11月中旬に行いました。

――ドラフト会議での指名、球団からの指名あいさつを終えた現在の率直な気持ちを聞かせてください。

徳山:ドラフト会議で2位指名を受けた時は、ビックリしました。横浜DeNAベイスターズは憧れの球団であったので、指名をいただけて本当にうれしかったです。先日、指名あいさつも終えましたが、正直まだ実感はあまりありません。現場に行って、いろいろな方と会って、ユニホームを着たりして、実感は湧いてくるものかなと思います。

西垣:ドラフト会議、そして秋季リーグ戦も終わり、今は少しホッとしています。1月からは、いよいよプロのチームに合流して練習が始まるので、そこに向け身体を作り直す必要があると思います(※)。これからプロの舞台で挑戦するにあたり、大学野球と比較して、さらにレベルが高い選手が集まっているため、自分がどれだけ勝負できるのか不安はありつつも、楽しみにしています。

※横浜DeNAベイスターズは2022年1月8日から横須賀で、東北楽天ゴールデンイーグルスは2022年1月10日から宮城で、新入団選手が合同自主トレをスタートした

写真左:指名あいさつにて、横浜DeNAベイスターズの八馬スカウト、マスコットであるDB.スターマンと一緒に
写真右:指名あいさつにて、東北楽天ゴールデンイーグルスの沖原スカウトからドラフト会議のIDパスを受け取る西垣選手

――早稲田大学野球部で過ごした4年間を振り返り、技術面・精神面で成長した点を教えてください。

徳山:技術面では、変化球やピッチングスタイルで確実に成長できたと思います。また、トレーニングの成果もあり、4年間で体の芯の部分が強くなりました。ですが、まだまだ伸びしろがあると思っているので、これからさらに成長していきたいです。

高校までは挫折経験が少なく、今振り返るとうまく行き過ぎていたように思います。そんな中、大学3年の秋頃からスランプに陥り、4年次の春季リーグでは納得のいく投球ができず、ふがいない結果でした。春季リーグ終了後は、ストレートの投げ方などを一から見直し、練習に取り組んだ結果、秋季リーグでは本来の投球を取り戻すことができました。挫折を乗り越え、精神的に強くなれたことは、これからの野球人生にとって必ずプラスになると思います。あの挫折があって良かったと思えるよう、さらに努力していきたいです。

西垣:技術面では、大学4年間で投球スピードが上がりました。入学前の球速は最速で143キロでしたが、今では150キロで投げられるようになりました。小宮山悟監督は、自分が投球について悩んでいる時に、原点に立ち返るようなシンプルなアドバイスをしてくださり、ありがたかったです。

精神面では、考える力が身に付いたと思います。高校までは、正直あまり考えることなく練習していました。ですが今は、自分に何が足りていないのか考えながら練習に取り組むようにしています。

指名あいさつ後に早稲田スポーツミュージアム(戸山キャンパス 37号館)にて記念撮影。(左から)マネジャーとしてチームを支えた鈴木隆太主務(教育学部4年)、西垣選手、徳山選手、小宮山監督

――早稲田大学に入学して良かったことを教えてください。

徳山:人との出会いが1番の財産だと思います。大学4年間で多くの先輩、後輩と出会えたことは、これからの野球人生でも貴重なものになると思います。また、創部120年の歴史を持ち、偉大な先輩を多く輩出している早稲田大学野球部で野球ができたことは本当にかけがえのないことです。エースナンバーの背番号「11」をつけさせていただきましたが、この背番号でマウンドに立てたことは本当に良い経験となりました。部を引退した今振り返ると、より一層この背番号の重みを感じています。

西垣:やはり早慶戦の舞台に立てたことです。東京六大学野球のリーグ戦で、早慶戦は最終週の対戦ということもあり、思い入れの強い試合です。仮に優勝がかかっていない状況でも、「慶應には負けたくない」という思いがあり、これは他の試合にはない、特別な感覚です。2020年の秋季リーグでは、最終戦の早慶戦を制し優勝することができ、大学4年間で最も印象に残っている試合です。

写真左:2020年東京六大学野球春季リーグ戦では、ベストナインに選出された徳山選手
写真右:2021年東京六大学野球秋季リーグ戦、早慶戦の初戦にて。思い入れが強いと語る早慶戦の舞台で、西垣選手は8回2失点の活躍を見せた。捕手は岩本久重選手(写真提供:いずれも早稲田スポーツ新聞会)

――4年間、同じポジションで切磋琢磨(せっさたくま)してきた2人ですが、お互いに対する思いを教えてください。

共に生活してきた野球部・安部寮にて徳山選手(左)、西垣選手(右)

徳山:西垣の存在はとても大きく、自分だけではここまでこられなかったですし、彼のピッチングを見て日々刺激を受けていました。尊敬する点は、観察眼とゲームを支配する力。試合でも打者を観察しながら、一球一球根気強く投げており、常に見習いたいと思っていました。プロの舞台でお互い一軍で活躍し、最終的には2人で球界を背負うようなピッチャーになれたら最高ですね。

西垣:徳山の尊敬する点は練習に対する真面目な姿勢です。当たり前のように毎日の反復練習に取り組んでいるので、見習いたいですね。今後、プロの舞台では違うチーム、リーグに所属するため機会は限られますが、交流戦で投げ合いたいです。

――最後に投手としての強みと、プロでの目標を教えてください。

徳山:僕は、投球のキレに自信を持っています。今後もこのキレ、さらには投球のコントロールをより磨き、自分のものにしていきたいです。プロでの目標は、まずは1年を通して一軍で投げること。中継ぎ、先発であれ、任されたポジションで1年間けがなくやりきり、与えられたチャンスを確実につかみたいです。将来的には先発投手として活躍することが目標です。

西垣:僕の強みは、どんな場面でも、自分の得意なボールを思い切って投げられること。得意な球種はフォークボールです。というのも、フォークボールは決め球で使えることはもちろん、不利なカウントでも、自信を持ってコントロールできるからです。プロでの目標は、まずは1年間、けがなく一軍に帯同すること。それができたら結果もおのずとついてくると思うので、一軍で戦えるように頑張りたいです。技術の面はもちろん、身体の面もまだまだなので、しっかりとトレーニングに励みたいと思います。

第807回

取材・文・撮影:早稲田ウィークリーレポーター(SJC学生スタッフ
教育学部 3年 長谷川 拓海

【プロフィール】

徳山 壮磨:兵庫県出身。大阪桐蔭高等学校卒業。高校時代は甲子園に3度(2016年春、2017年春・夏)出場し、2017年春のセンバツ(選抜高等学校野球大会)ではチームを全国優勝に導く。2018年に早稲田大学に入学すると、1年春からベンチ入り。3年次春季リーグ戦では最優秀防御率を獲得しベストナインに選出。右投げ、右打ち。趣味はドラマ鑑賞。

西垣 雅矢:兵庫県出身。報徳学園高等学校卒業。高校時代は、2017年春のセンバツでベスト4に進出。2018年に早稲田大学に入学すると、1年春からベンチ入り。4年次の秋季リーグ戦ではベストナインに選出。一学年上の早川隆久選手(2021年スポーツ科学部卒)に続き東北楽天ゴールデンイーグルスに入団。右投げ、左打ち。趣味はサウナ。

「チームのために」「早稲田のために」 新生野球部が抱く早慶戦への決意

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