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留学生と仲良くなるには?

保健センター学生相談室 臨床心理士 山内(やまうち)

積極的に話しかけて交流を

通信技術や交通技術などの発展によりグローバル化が進み、世界規模でこれまでになく人が移動する時代を迎えていた中、新型コロナウイルス感染症が世界中に広まり、あっという間に国境を越えるハードルが高くなってしまいました。しかし、インターネットで世界中がつながる現在だからこそ、新たな留学の形が実現しています。あなたが受講しているオンライン授業にも、海外から参加している留学生がいませんか? 来日できず、もどかしく感じているかもしれません。ぜひ、あなたから声をかけてみてください。授業中に話す機会がなければ、リアルタイム配信の授業終了後などに交流する時間を作ってほしいと、先生に相談してみてはいかがでしょうか。

一方で、現在日本にいる留学生も、コロナ禍の自粛生活により友達を見つけることが難しく、孤立しがちになっています。日本人学生と友達になりたいと思っていても、自分から声をかけることが難しいと感じている留学生は多いのです。せっかく日本に興味関心を持って来日したのに、日本人の友達ができないというのは、とても残念なことです。日本に滞在中の留学生が身近にいたら、積極的に話しかけてください。

留学生と英語で話す場合、自分の英語の稚拙さを恥ずかしいと思っていませんか? 英語は共通語として、多少文法が間違っていても、世界の多くの国で堂々と話されています。発音が日本語訛(なま)りでも、文法がちょっと間違っていても、気にすることはありません。お互いに言いたいことが大体伝わっていれば、上出来としましょう。

また、サークルなどの課外活動において、留学生と一緒に活動するのは「国際交流サークル」だけではありません。国境を越えて「好きなこと」「関心があること」を共有できる仲間と出会えたら、世界が広がって楽しいこと間違いなし! ぜひ、留学生が参加しやすくなる工夫をしてみてください。例えば、サークルのWebサイトを日本語と英語の両方で作成すると、留学生が安心して参加できます。英語のハードルが高ければ、日本語で「留学生歓迎」と書くだけでも、日本語でコミュニケーションが取れる留学生が参加しやすくなります。言語に少々自信がなくても、「好きなこと」「関心があること」がお互いをつないでくれます。

大事なのは、きちんと言葉にして伝え合うこと

コミュニケーションにおいて気を付けた方が良いことがあります。米国の人類学者、エドワード・T・ホールは、世界中の言語コミュニケーションの型を、ハイコンテクスト(高文脈)とローコンテクスト(低文脈)に分け、ハイコンテクスト文化の代表として日本語を挙げました。ハイコンテクスト文化とは、実際に言葉として表現された内容よりも、状況や文脈によって伝達され、重要な情報でも言葉にされない内容が多い、という文化です。ローコンテクスト文化とは、会話に具体的な情報の全てを入れるので、行間を読む必要なしに理解することが可能です。つまり、日本語によるコミュニケーションは、全てを言葉にしなくても相手に自分の希望や気持ちを「察してもらう」ことを期待する文化です。しかし、留学生とのコミュニケーションにおいては、これまで育ってきた環境が異なり、一般的な共通認識が存在しないため「察してもらう」ことは困難です。ですから、日本語でコミュニケーションを取る場合も、きちんと言葉にして伝え合うことが大事です。

「異文化」は国・地域によるものだけではない。同世代での共通性も

グローバル化やデジタル化により、価値観は、どこで生まれ育ったかよりも、世代による差の方が大きくなっています。現代の若者は、生まれたときからインターネットやスマートフォンが存在していた「デジタルネイティブ」ですが、その祖父母世代はインターネットがない時代を生きてきた期間が長く、また親世代はデジタル移行期(デジタル移民)世代です。デジタルのコミュニケーション文化に関しては、世代の共通性が高いといえます。祖父母・親世代と話していて、生きてきた時代の価値観や常識が異なるので、相手を理解することが難しく、「異文化コミュニケーション」と感じることが多くありませんか? 同世代の留学生も同じように、祖父母や親に対して「話が通じない」と感じている可能性があります。

このように、私たちは既に多様性あふれる社会に生きています。これまでの自分になかった価値観に触れ、新たな視点を得ることは、あなたの人生を豊かにしてくれます。留学生をはじめ、自分と異なる人たちと積極的に交流して、自分の世界を広げていきましょう。

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