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“JK”の呪い

卒業間近の高校3年生に、自由律俳句をつくる課題を出した。数名の女子が、「JK」(女子高生)というブランドが喪(うしな)われていくということへの嘆きを詠んでいた。--「華のJKも、あと数カ月」「JKブランドがなくならないうちに」…

彼女らに対して「まだ18歳なのに何を言っているのか」「十分若いし、可愛(かわい)いではないか」と言って笑うのは、違う。その言葉と態度もまた、エイジズムとルッキズムの呪いにかかっている。

彼女らは「自分たちは若い女だからこそ価値がある」という偏見で世間から判断され消費されていることを理解しながら、それを自虐的な笑いに変え折り合いをつけている。なんとグロテスクで、悲しいことだろう(そもそも「JK」という言葉は使われた経緯からして怪しく、女性を貶(おとし)めるものであるので、当の本人達には使ってほしくない)。

電車の中や、勝手にスマートフォンに表示される広告をひとつとっても、年齢・外見のコンプレックスを煽(あお)るものは枚挙にいとまがない。ダイエット、脱毛、美容整形。「まるで、綺麗(きれい)になれない自分を責められているかのように感じる」…ある日の面談の折、ある女子生徒が呟(つぶや)いていたことを思い出す。

「女性たちよ、年齢や外見ばかり気にするな」と言っているのではない。むしろ、「彼女たちが年齢や外見ばかり気にするようになってしまったのはなぜか」を考えることこそ重要だ。何を批判すべきかを見誤らないでほしい。「JK」たちが「脱毛」し、いつまでも「若々しく」、「綺麗に」なって、いったい誰が一番得をしているのか、考えてみてほしい。

(H)

第1077回

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