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~台湾から早稲田へ~サークル活動を通じて日本文化を理解

“日本の大学生”として過ごすためにワセオケへ入会

政治経済学部 3年 黃 琤(こう・じょう)

私は中学時代から留学したいと考えていました。慣れない土地で生活をすることで、台湾では発見できない価値観や考え方に出合えると信じていたからです。留学を通じて強い人間になりたいと思い、2017年9月、早稲田大学政治経済学部に入学しました。

日本へ来たときは、日本語は自己紹介くらいしかできませんでした。最初の半年間は英語で行われる授業だけを受けていて、日本人の友達はいませんでした。しかし、本気で“日本の大学生”として過ごしたかったので、サークルに参加することに決め、2018年4月に公認サークル「交響楽団」(ワセオケ)に入りました。それ以降、私の大学生活、そして私の人生が大きく変わりました。

合宿練習の合間に(左から3人目が筆者)

チェロは小学校3年生の頃から弾いていましたが、当時唯一の外国人としてワセオケに入ったので、最初の頃は厳しいこともありました。特に、日本語で友達を作ることは難しいということに気付きました。みんなで一緒にしゃべるときは話に入れなかったですし、日本語が分からないため、どうしても笑えない時期もありました。その時は挫折しそうになり、ワセオケに入ってよかったのか、何度も自問自答しました。

演奏会後にチェロ奏者で記念撮影(左端が筆者)。私は低音の温かな音色に引かれてチェロを始めました

たくさん消極的な考えが巡りましたが、やっぱり私は諦めたくない、好きな音楽を演奏したい、日本人と仲良くなりたい、楽しい早稲田生活を過ごしたいという初心を思い出しながら、この2年半、頑張って過ごしてきました。ワセオケで出会った先輩たちや同期はすごく優しいです。日本語を教えてくれたり、たくさん遊びに連れて行ってくれたりしています。私も台湾の文化を紹介したいと思い、私の家で“皮から作る餃子パーティー”も行いました。日本人の友達と一緒に水餃子を作って、たくさん話した時間はとても幸せでした。

私の家で行った“皮から作る餃子パーティー”(左端が筆者)

今では、日本語能力試験の最高級(N1)に合格し、日本語で行う授業も取れるようになりました。また、人生の中で大切にしていきたい友達もできました。ワセオケに入ってからの大学生活は、他の留学生より大変ですが、やりがいがあると思っています。言語の壁を越えて大好きな音楽を演奏し、日本文化も深く体験した私は、やっと胸を張って「日本に留学した」と言えるでしょう。

2019年6月のEarly Summer Concertにて。台湾の学校では弦楽団に入っていましたが、さまざまな楽器の集まるオーケストラの一員として、同じ目標に向かってきれいな音楽を演奏することの楽しさを知りました

~日本に来て驚いたこと~

日本の学生生活の中で、サークルや部活が非常に重要な一部であることに驚きました。サークルや部活にもよると思いますが、週3回以上の練習は当たり前、長期間の合宿も普通にあります。その上、就職活動では学生時代のサークル活動の経験を重視している企業もあるようです。そのため、成績よりサークルでのパフォーマンスを重視する大学生がたくさんいます。

一方、台湾の文化は違います。もちろんサークルで人間的成長や社会的スキルなどを経験することはできますが、成績が一番重要だと考えられています。また、夏休みや春休みは旅行や短期留学などさまざまな活動をするため、サークルの練習はありません。私が今、日本の大学のサークル文化を直接学ぶことができているのは、貴重な経験だと思います。

(写真左)春休みに台湾へ帰省した際に家族で撮影
(写真右)旧正月で祖父母からもらった紅包(ホンバオ、お年玉のこと)と共に

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