今や当たり前のようにグローバル化が進展していく世の中。国際感覚を身に付けた学生の採用ニーズが年々高くなっているのは当然のことです。海外への留学は語学のブラッシュアップだけではなく、グローバルな視点を養う好機といえるでしょう。
とはいえ、留学先で漫然と過ごすのは逆効果。留学経験を自分の強みとして就職活動に生かすためには、きちんとした準備と目的意識を持って留学に臨むことが大切です。
◆留学の目的を明確にしよう
住み慣れた環境を飛び出して、文化も習慣も異なる場所で生活することは、大きなストレスを伴うと同時に得るものも大きいはずです。
留学により得たもの、学んだことを明確にすることは、就職活動の準備期に行う「自己分析」(参照:『就職活動ガイドブック2019』P.16)に大いに役立ちます。そのためにも、「何のために留学をするのか?」「留学後自分はどうなっていたいのか?」という目的をはっきりさせ、留学中はその目的を達成するべく過ごすことが重要です。
ただの楽しい思い出として終わらせるのではなく、今後のライフステージにおける一つのステップとして有意義に過ごしたいものです。
◆スケジュールを把握すれば、留学と就活は両立できる
留学の時期と期間によっては、就職活動に悪影響を及ぼすのでは? と不安に思っている方が多いかもしれませんが、決してそんなことはありません。
就職活動が本格的に始動するのは学部3年次(修士課程の場合は1年次)の3月です。1年間の留学の場合、2年次の夏に出発して3年次の夏に帰国すると、十分に時間が取れます。
3年次の夏に出発して4年次の夏に帰国した場合、「夏・秋採用」に挑戦することができます。この場合、就職活動のスケジュールはかなりタイトになりますので、留学前の準備と留学後の積極的な行動がキーポイントになります。
留学後の就活スケジュールはこちら
◆留学前にすべき情報収集は、『就職活動ガイドブック2019』を活用しよう
就職活動には何が必要なのか、概要をつかんでおきましょう。キャリアセンターで発行している『就職活動ガイドブック2019』は就活に役立つ情報が詰まっています。帰国後の就活スケジュールがタイトな場合は、留学前に就職ガイダンスや説明会に参加し、情報をキャッチすることも大切です。また、現地でできるインターンシッププログラムがあるか、留学中に参加できるジョブフェアがあるか、といった情報も事前に調べておきましょう。
◆留学中はまめな情報収集と、現地でのインターンシップ参加も有効
留学期間中は、掲げた目標に向けて努力し、留学生活を充実させることが何よりも大切ですが、帰国後の就職活動時にあわてないためにも、キャリアセンターのWebサイトや就職情報サイトをまめにチェックしましょう。就活準備の一つであるインターンシップに参加することも有効です。渡航先の大学のキャリアセンターなども利用してください。
また、留学中に企業の採用スケジュールが発表されるケースもあります。興味のある企業にはWebエントリーをしましょう。
留学当初は、慣れない言葉や生活で落ち着かない日々が続くかと思いますが、積極的な行動と、周りの人たちとコミュニケーションを取ることが、自分を成長させる重要な手段です。実際に、企業が留学経験者に求めることの上位に、「何事にも挑戦するチャレンジ精神」「対人コミュニケーション能力」が挙げられています(参考:「2018年6月4日トビタテ! 留学JAPAN」より)。
◆帰国後は自分の留学経験をまとめておこう
留学前に掲げた目標は達成できたのか? 留学を経て自分はどう変わったのか? 学んだことは何か? を明確にまとめておきましょう。帰国時期によっては、すぐにエントリーをしたり、面接を受けたりしなければならないこともあります。有意義な留学経験を積んだことを自分の強みとしてアピールできれば、就職活動のアドバンテージとなります。企業の多くは留学経験者を採用する傾向にあります(参考:「2018年6月4日トビタテ! 留学JAPAN」より)。
留学経験を将来の自分にとって役立つものとするためにも、準備と情報収集を怠らず、就活を成功させましょう。