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シンガポール屋台街「ホーカー」が作る食文化

多民族文化が生んだソウルフード

政治経済学部 1年
チッタース・ナビーン

マレーシア半島の最南端、シンガポールには「ホーカー」という食文化があります。ホーカーとはたくさんの屋台が集まった屋台街のことで、家族や友達、同僚、時には一人でも利用する、シンガポールの日常の一部です。ホーカーの食事はとても安くておいしいです。例えばシンガポールで一番有名な料理「チキンライス」は、日本円にすると180円程度で売られています。ホーカーはまさにシンガポールの多民族文化を感じることができる場所です。その他にも、中華系、マレーシア系、インド系などさまざまな種類の料理が手頃な価格で売られています。このような場所は世界を見回してもあまりなく、シンガポール独特のカルチャーだと思います。

なぜシンガポールにはこのような独特な場所があるのでしょうか。それを知るにはシンガポールの歴史を理解することが重要です。現在のシンガポールは、イギリス東インド会社のトーマス・ラッフルズが建国・設立しました。無関税の自由港政策を推し進めたことにより、シンガポールは諸国からの移民が絶えませんでした。その対策として、ラッフルズはシンガポールで商社を作り、今のような多民族社会が作り上げられました。

マレーシア系のナシレマック

多民族文化が形成されたことにより、シンガポールにホーカーのようなユニークな食文化が生まれました。昔は屋台が乱立しており、その多くは不衛生な環境で営業していました。そこで、衛生管理のために政府が屋台を一カ所に集めたのがホーカーの始まりという面白い歴史もあります。現在では144店ものホーカーが存在しています。

屋台の数が増えている一方で、ホーカー文化は問題も抱えています。それはホーカー運営者の高齢化です。ホーカーの仕事は肉体労働で低賃金とみられており、若者の就職先として魅力が薄いと思われています。よって、屋台は大抵年配の方が運営しており、将来的にホーカー文化の担い手がいなくなるのではないかと心配されています。

インド系のロティチャナイ

それに対して今、ホーカーをユネスコ無形文化遺産に申請しようとする動きがあります。登録されれば若者のホーカーへの興味や理解も増して継承する人も現れ、その文化も保たれると信じています。

私は日本に来て、新しく出会う人にシンガポール出身であることを伝えると、「おいしいものがたくさんある国だね」とよく言われます。その言葉は大変うれしく、私自身帰省する際に一番楽しみにしているのは「チキンライス」です。これからもっと多くの人にシンガポールを旅行してもらい、ユニークな料理を楽しんでほしいです。

 

一番大好きなチキンライスは中華系

◎ シンガポールはこんなところ ◎

マレーシア半島の南端、赤道近くに位置しているため、気温・湿度共に年間を通して東京の8月と同じくらい高い。世界的な金融センターとして知られるが、観光地としても人気があり、マーライオンはシンガポールのシンボルとして有名である。食生活は外食中心。日本との時差は1時間。日本から直行便で約7時間。系属校である早稲田渋谷シンガポール校からは毎年80名弱の生徒が早稲田大学へ進学している。

 

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