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地元産キャビアと高千穂の絶景で南国宮崎の挑戦と誇りを再発見

挑み続ける日本の”ひなた(日向)”宮崎

文学部 2年 篠原 曜(しのはら・ひかり)

1960年代から1970年代にかけて、憧れのハネムーン先として一大ブームとなったわが故郷・宮崎県ですが、近年の「47都道府県魅力度ランキング」では中位をさまようありさまです。しかしながら今回、故郷を紹介する機会をいただき、県内各地に足を運んでみると、未来に向かって高く手を伸ばし、果敢に挑戦する企業やその取り組みがいくつも見えてきました。その中の二つを紹介したいと思います。

一つ目は、約30年の研究・開発を経て、世界に誇れる宮崎ブランドのキャビアを製造・販売する「ジャパンキャビア株式会社」です。

1983年に、旧ソ連との漁業科学技術協力の一環として、キャビアを生むチョウザメの稚魚200匹が宮崎にやってきました。キャビア生産への期待は大きく、民官学が手を携えながら人工ふ化への挑戦を始めましたが、その道のりは厳しく試練の繰り返しでした。人工ふ化の成功には実に7年という月日が費やされ、そこから20年を経て宮崎産キャビアがついに完成。その後、商品として加工し販売するための組合を設立し、現在は「ジャパンキャビア株式会社」として事業を展開しています。

ジャパンキャビアのチョウザメの養殖場

研究をスタートした年にあやかり「宮崎キャビア1983」と名付けられたキャビアは、低塩で仕上げられた国産唯一の本格熟成キャビアで、濃厚でクリーミーな味わいが特徴。日本人のみならず健康志向の海外の方にも歓迎されています。2016年の「G7伊勢志摩サミット」では晩さん会に採用され、また、今年で4年連続ANA国際線ファーストクラスでも提供されることになりました。こうしてキャビアは宮崎の新たな特産品となったのです。

「宮崎キャビア1983」(「ジャパンキャビア」公式Webサイトより)

二つ目は、廃線した高千穂鉄道を生まれ変わらせた「高千穂あまてらす鉄道株式会社」です。

(写真提供:一般社団法人高千穂町観光協会)

2005年9月に九州に上陸した台風により、宮崎県北を走るTR高千穂鉄道は壊滅的な被害を受け、国からの支援もかなわずに廃線へと追い込まれました。しかし、2008年に有志が高千穂あまてらす鉄道株式会社を立ち上げ、かつての線路や駅舎を活用してアトラクションを運営。駅舎で木製トロッコを手押しで走らせることから始め、現在は30人乗りの「グランド・スーパーカート」と呼ばれる乗り物で、かつては東洋一とうたわれ、鉄道橋としては現在も日本一の高さ(105m)を誇る高千穂鉄橋まで観光客を乗せて走っています。往復5.1Km、約30分の小さな旅ですが、橋からの眺めは壮大でスリルもあり、私が宮崎県で一番お勧めする場所です。

(写真提供:一般社団法人高千穂町観光協会)

秋から初冬まで、気候条件が合えば見ることができる高千穂町・国見ケ丘の雲海(写真提供:一般社団法人高千穂町観光協会)

宮崎県は神話の時代から「日向国(ひゅうがのくに)」と呼ばれていました。そこで県では「日本のひなた(日向)宮崎県」をキャッチフレーズに、観光や食を積極的にプロモーションしています。私は東京に住んではや1年。こちらの生活にもすっかり慣れ、地元への愛着が薄れつつありましたが、今回、宮崎県で奮闘する企業や地元の方々に出会うことができ、あらためて宮崎県出身であることを誇りに思うようになりました。

 

八百よろずの神が集まり神議されたと伝えられる高千穂町・天安河原の大洞窟(写真提供:一般社団法人高千穂町観光協会)

◎宮崎県はこんなところ◎

九州地方南東部に位置する。天孫降臨神話の発祥地として名高く、日本建国にまつわる神話・伝説の地で、古墳も多い。名産品はブランド化されたマンゴーや宮崎牛など。県庁所在地は宮崎市。年平均気温約17℃と、南国情緒豊かな気候で、春季プロ野球などのキャンプ地として知られる。東京から宮崎空港までは直行便で約1時間40分。

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