新学期を迎え、新入生の皆さんだけでなく在学生の皆さんも新しい生活をスタートさせていることと思います。大学の授業は高校までとは異なり、授業ごとに人が入れ替わり、学生数も比較にならないほど多くなります。一度話したことがあるけれどしばらくぶりに顔を合わせる、といったシチュエーションも多いことでしょう。初対面のグループで話をしていて、その後話に集中してしまい会話の最後にはすっかり名前を忘れている…なんてこともあるかもしれません。次に会った時には最初から相手の名前を呼んで、好印象で人間関係をスタートさせたいところですね。
人の記憶は、まず“短期記憶”という短い時間しか貯蔵できない箱の中にしまわれます。その後、選ばれた記憶のみ“長期記憶”という長い時間貯蔵できる箱の中に収納されるのです。つまり、覚えたいことをしっかりと“長期記憶”にしまうことができるかがカギになってきます。名前を覚えるには、以下のような工夫が考えられるでしょう。
1.会話の途中でさりげなく何度か名前を呼ぶ機会を作る。
2.名前からの勝手な連想を、相手のイメージに重ねる。
(例:岩下さんなら「岩の下で踏ん張っているイメージ」を浮かべる)。
3.名前の漢字を映像として思い浮かべ、相手の胸にゼッケンにして付ける。
初対面の人の名前など、印象に残りにくい情報は、自分なりの情報をさらに付け加えないと覚えられません。口に出して再度耳から情報を入れ直すことや、視覚的な情報をリンクさせることがポイントです。さらに大事なポイントがあります。記憶は情緒が動いた時にきっちりしまわれるという特徴があります。会話を楽しみ、その日のうちに「あの○○さんのお話は面白かった…」などと思い返すことができたらベストです。
新しい環境は楽しみなことも多いですが、不安や心配なことも出てきてストレスが高くなるものです。学生相談室では、学生生活で起こるさまざまな悩みの相談に応じています。ささいな事でも遠慮なく相談に来てください。