Waseda Weekly早稲田ウィークリー

大学生のための“トランプ大統領”基礎講座【前編】

世論調査は誤っていない トランプ陣営のマーケティング戦略

2017年1月20日(金)に、アメリカ大統領に正式就任する共和党のドナルド・トランプ氏。2016年11月に行われた大統領選挙で、大方の予想を覆して民主党のヒラリー・クリントン氏を破った“トランプ大統領”は、アメリカをどのようにリードしていくのか。良質なジャーナリズムと面白いエンターテインメントコンテンツを提供するWebメディア『BuzzFeed Japan(バズフィードジャパン)』の古田大輔創刊編集長を迎え、早稲田大学アメリカ政治経済研究所所長である今村浩教授(社会科学総合学術院)、アメリカ連邦公務員の経験を持つ中林美恵子准教授(留学センター)と座談会を開催し、大学生向けに“トランプ大統領”について解説していただきました。前半では大統領選挙を振り返って、アメリカ国民がなぜトランプ氏を選んだのかを中心に、世論調査は本当に間違っていたのか、クリントン氏が敗北した理由、そして報道の在り方について議論。1月18日(水)更新予定の後半では“トランプ大統領”について注目していくべき、アメリカ政治のポイントを話していただきます。

※この座談会は2016年12月9日(金)に早稲田大学で開催されました

(右から)古田大輔氏、中林美恵子准教授、今村浩教授
古田 大輔氏
(以下、古田)
2016年11月のアメリカ大統領選挙では、開票の序盤でニューヨーク・タイムズが民主党候補のヒラリー・クリントン氏(以下、クリントン氏)の圧倒的な優位を伝えたように、事前の予想、世論調査の多くを覆して、共和党候補のドナルド・トランプ氏(以下、トランプ氏)が勝利しました。どうしてこのようなことが起きたのでしょうか。
今村 浩教授
(以下、今村)
確かに投票直前の世論調査では、クリントン氏優位を伝えたものが大半でしたが、それは僅差であって、統計上は誤差の範囲内でした。それはリードでも何でもなくて「実は分かりません」という予想に過ぎませんでした。私は世論調査に一定の信を置いて、最後まで「分かりません」と言っていました。クリントン氏の優位を伝えてきた世論調査については、それぞれ特殊かつ個別的な要因で、ある程度は説明がつくと思います。
1982年のカリフォルニア州知事選挙で、民主党からトーマス・ブラッドリーという黒人の候補者が出馬しました。当時は黒人の大統領が生まれるとは考えられない時代です。ブラッドリーは事前の世論調査では非常に優位となっており、かなり注目を集めました。ところが白人の共和党候補者が勝ってしまった。「なぜ世論調査が大きく外れたのだろう」という話題になったのですが、「ブラッドリー氏を支持しない」と答えた場合に人種差別主義者と思われるのが嫌で、本音を隠した人が意外といたのではないかとされました。
 
今回のトランプ氏はあれだけ女性蔑視だ、人種差別だといわれたので、調査で支持するとは答えにくかったのではないでしょうか。クリントン氏との差はわずかですから、そういう人が若干だけいても、結果を左右し得たということはあるでしょう。

ニューヨーク・タイムズによる大統領選の予想。投票日前日までクリントン氏の勝率を約80%と予想していた
http://www.nytimes.com/elections/forecast/president

古田
世論調査のデータや手法は間違っていなかったけれども、たった数ポイントの誤差を優位と判断してしまった、というデータ解釈が間違っていたということでしょうか。
今村
そうですね。世論調査ではインディアナ、フロリダ、オハイオなどの接戦州は1、2%の差でした。それは実際にふたを開けてみないと分からない誤差といえます。
中林 美恵子
准教授
(以下、中林)
しかし、シリコンバレーなどにあるいくつかの調査会社は、ビッグデータを使ってトランプ氏の勝利を当てていました。ビッグデータの量や質が上がったこともありますが、特に今回の選挙はインターネットやSNSが多用されたという事情もあって当たったのでしょう。

開票結果に喜ぶトランプ氏の支持者
トランプ氏のフェイスブックより https://www.facebook.com/DonaldTrump/

古田
トランプ氏が選ばれたことは、驚きを持って伝えられました。この選択をどう受け止めますか。
中林
トランプ氏の勝利が決まって「アメリカは180度転換した」「国民の世論が180度変わったのではないか」ということが懸念されています。しかし民主党や共和党をそれぞれ支持し続けている人はあまりぶれていない。民主党支持者でクリントン氏が嫌い、または信頼できないごく一部の人がトランプ氏に投票しています。逆に共和党支持者でも、トランプ候補ではよくないと思って、クリントン氏に投票した人がいましたが、ベースはあまり変わっていません。
 
ポイントは「僅差だった」ということです。トランプ陣営は、こうした事情を考慮に入れて選挙戦略を練っていた形跡があります。接戦を演じている州は過去も8州程度に限られています。トランプ氏は民主党が圧勝することが分かっていたカリフォルニア州(※)には行かず、本当に1%程度の差で勝てるか勝てないかを見極めて、僅差で勝てそうな州で集中的に選挙運動をしました。

選挙戦略について触れるトランプ氏のツイッター

もう一つは、彼は今まで投票に行っていなかった人を掘り起こしたことです。これらが予想を覆す要因の一つになったと考えられます。オバマ大統領が当選したときと比べて、クリントン氏の獲得票数はあまり目減りしていませんから、国民が国家のビジョンをまるっきり変える選択をした、という見方は当たらないと思います。

※) カリフォルニア州では、クリントン氏は875万3,788票(全体の61.5%)を獲得し、トランプ氏(448万3,810票、全体の31.5%)に400万票以上の差をつけて勝利した。
古田
接戦州を狙って票を取りに行き、投票に行かない人にアピールして投票に行かせた。ビジネスの世界からきたトランプ氏はマーケティングの力があると注目されました。
今村
実業家としては大成功の選挙といえます。ビジネスの世界では最小の投資で最大の利益を上げることが求められます。彼は今までの候補者と比べると、選挙資金を投じなかったのです。公式に発表されているキャンペーンマネー(選挙費用)を得票数で割ると、トランプ氏は1票当たりを約5ドル、ところがクリントン氏は約10ドル使っています。

トランプ氏は無料のメディアを活用したともいわれています。彼がただソーシャルメディア「ツイッター」で発言しただけで、どの新聞社もテレビ局もその内容をトップで報道しました。お金を払ってコマーシャルを打たなくても、すごい効果があったわけです。

国防長官に元軍人のジェームズ・マティス氏を検討していることを伝えるトランプ氏のツイッター。世界中のメディアが報じた

まさかの敗北 ヒラリー・クリントン氏
古田
今回の大統領選は、「トランプ氏が勝ったのではなく、クリントン氏が負けた」という表現もされます。なぜ、クリントン氏は好かれなかったのでしょうか。
今村
クリントン氏は今度の選挙で嫌われたわけではなく、以前から不信感を抱かれていた候補でした。共和党の大統領候補者を決めるとき、「分裂気味の共和党を一つにまとめられる候補者がいるとしたら、それはヒラリー・クリントン氏だ」といわれていました。「彼女を大統領にするくらいなら、誰が共和党の候補者であっても共和党支持者は結束するだろう」と。これはジョークなのですが、半ば真実であるという感じがします。

CNNの出口調査(※)ではクリントン氏は女性票の54%を取っています。民主党は本来、女性票をたくさん取る党ですが、史上初の女性大統領の誕生が期待された割には、女性票を大量獲得できませんでした。それはなぜか。クリントン氏は過渡期の女性だから、という理由があげられるでしょう。家庭を守るという伝統的な古いタイプではないけれども、完全に若い世代の新しいアメリカ女性の気持ちにフィットする候補者かというと、これまで行ってきたことを考えてみると違います。
夫のビル・クリントン元大統領は、はっきり言って女性スキャンダルが多い。アーカンソー州知事時代からセクハラ問題がありました。彼女はそれを一貫してかばってきた。現職大統領に三くだり半を突きつけた最初のファーストレディーとなって歴史に名を残す道もありました。でも結局は夫を許して最後までかばう方に回りました。これは夫が弾劾を避けられた大きな要因にもなりました。クリントン氏には伝統的な部分が強くある一方で、女性として新しく道を切り開く部分が混在しているといえます。

また、クリントン氏には「あざとい」という印象もありました。彼女はファーストレディーでありながら、ニューヨーク州選出の上院議員として立候補しました。そして、ホワイトハウスのローズガーデンにニューヨーク・ヤンキースの選手を招待したのです。これはファーストレディーの立場を利用した露骨な選挙運動です。そのとき、クリントン氏はヤンキースのキャップをかぶっていましたが、彼女はシカゴ・カブスのファンだと思われていました。今ではカブスのファンだと完全に公言しています。選挙のときに突然ひいきチームを変える。タイガースファンだった人が、東京の選挙区から出るために巨人ファンになるようなものです(笑)。計算高過ぎるという印象を一部には持たれていました。

※)クリントン氏は全女性票の54%、トランプ氏は41%を獲得。「白人女性」に限るとクリントン氏は43%、トランプ氏は52%だった。 http://edition.cnn.com/election/results/exit-polls/national/president

米大統領選の開票速報に落胆するクリントン氏の支持者(ロイター=共同)

中林
2001年、クリントン氏が初めて上院議員になり、予算委員会に入ってきたとき、私は共和党側のスタッフとして働いていて、直接日常の様子に接する機会がありました。議会内では「前評判よりも意外とチャーミングだね」という印象を受けた人が多く、男性も女性も驚きを持って見ていました。普段の会話ではわりと腰を低く話しますし、どちらかというとちょっと脇が甘いようなチャーミングさがありました。ところが委員会の法案審議ではすごく押しが利くし、堂々と話す。彼女は対立する政党の議員でしたが、「あっぱれだ、手ごわい」という印象を受けました。

ただし、アメリカ人にとってヒラリー・クリントン氏が大統領になるというのは、ものすごく抵抗があったのだと思います。アメリカでは既得権益よりもチャレンジや改革意識が政治的に好まれますから、元大統領の奥さんが大統領になるというのは、どう考えてもアメリカらしくないという感覚を持つ人が多くいたと思います。女性の間では、女性の大統領が誕生してほしいという思いはありますが、「それがヒラリーさんでは嫌」というという声をだいぶ聞きました。

クリントン氏は政治の世界に長いこと身を置いた人なので、さまざまな政治団体の中でがんじがらめになっていました。大統領選ではかつて見えたチャーミングさが、どこかにすっ飛んでいました。「何が新しいのだろうか」「アメリカを引っ張っていきたい、というパッションはどこにあるのだろうか」という印象を抱かせ、大統領になって何をしたいのかが見えてきませんでした。ところが敗北を受け入れたときのスピーチ(※)は素晴らしかった。吹っ切れたのだと思います。選挙中の彼女はあちこちに気を遣い、心を配り、押し込められ、つまらないロボットのように冷たく見えました。負けて本来の「ヒラリー・クリントン」に戻って見せた、生き生きとした初めての演説だったと思います。
古田
表情を変えず、ずっとにこにこして、ゆっくりと話す。クリントン氏の演説は「アメリカのエスタブリッシュメントはこのように話すのが礼儀作法です」と教えるかのようで、確かに人間味をあまり感じませんでした。ヒラリー氏は開票日翌日の最後の演説で、初めて感情を見せたのではないでしょうか。あの演説には三つのメッセージがあったと思っています。「アメリカは多様性があり、全ての人にチャンスが開かれている国だ」、「あなた自身も夢に向かって挑戦し続けてほしい」。さらに、小さな女の子に向けて、「あなたは価値ある存在で大きな力を持っている、あらゆるチャンスに挑戦するに値する」と語りかける、すごく心に響く演説でした。そして、この最後のメッセージが選挙戦を通じて、最もツイッターでリツイートされたメッセージとなったのです。ああいう人間味のある演説が選挙戦中にあれば、好感度は上がっていたと感じました。

ヒラリー・クリントン氏の最もリツイートされたツイート。敗北を宣言する演説は、多くの人々の心を打った

メディアが迎えた新局面
古田
候補者が訴える政策の検証はメディアに求められている機能の一つです。新聞やテレビなどの伝統的メディアと新興のネットメディアがよく対比されますが、それはあまり意味がありません。アメリカでは「新聞紙」というメディアのくくりは既に融解しています。今年から米国とカナダの約2000の報道機関が加盟する「全米新聞協会(Newspaper Association of America)」が、「新聞(Newspaper)」の名を外して「ニュースメディア連合(News Media Alliance)」に名称を変えました。新聞社もインターネット配信が読者層や収入源として大きくなっています。そういう点で「新興メディア」と「伝統メディア」というくくりは、アメリカでは既に日本とは違うステージにあります。

その上で、フェイスブック、ツイッターといったソーシャルプラットホームが果たした役割を考えなければなりません。これらがまさに新・新興メディアと呼ぶべきものです。私たち『BuzzFeed』は、調査報道で、フェイク(うそ)・ニュースがこれらのソーシャルプラットホームで拡散している事実を明らかにしました。フェイク・ニュースとは、例えば「数年前にクリントン氏がトランプ氏を支持する発言をしていた」というようなニュースです。「ローマ法王がトランプ候補を支持した」というものもありました。最近も「民主党を支持しているピザ屋の中で、児童売買が行われ、党幹部も絡んだネットワークになっている」とするひどいフェイク・ニュースがあり、信じてしまった人による発砲事件が起きています。

『BuzzFeed Japan』が伝えたフェイク・ニュースに関する記事
https://www.buzzfeed.com/sakimizoroki/fake-news-on-sns-and-democracy?utm_term=.af1pPjADgp#.iq50Lnv8M0

フェイク・ニュースを信じた人はいまだにこれらを真実だと思っています。そういう人が大量にいて、これをどうするかは、メディアが本当に話し合わなければいけないことです。日本でいえば、DeNAが運営する医療健康情報サイト「WELQ」が専門性のない外部ライターに大量発注で不正確な記事を書かせ、それがグーグル検索で上位に表示されるという問題がありました。既にフェイスブックやグーグルといったプラットホーム自らが対策を取ろうとしています。メディアは、「正確でクオリティーの高いニュース」を出していかなければならないと思います。フェイク・ニュースや不正確な情報に席巻されないために。そのことが可視化されたのが今回の選挙だったと思います。
今村
新聞やテレビで報道されたものが、どうして信用できるのかという疑問も挙がると思います。2016年9月に発表されたアメリカのギャラップ社による世論調査(※)で、新聞やテレビなどの既存のメディアを信用しているかという問いで、32%しかイエスと答えていない。しかも共和党支持者ではたった14%。そういうことを前提にすれば、トランプ氏のソーシャルメディアを使った戦略は正しかったと読めます。

※)『Americans' Trust in Mass Media Sinks to New Low』http://www.gallup.com/poll/195542/americans-trust-mass-media-sinks-new-low.aspx
古田
新聞やテレビを信じない人も、ツイッターやフェイスブックで自分の友人や家族がシェアするコンテンツは信じやすい。アメリカではフェイク・ニュースが広がりましたが、逆に正確なニュースをここで広げていかないといけません。
中林
トランプ氏の選挙戦もそうでしたが、今まさにこの問題が今年のフランス大統領選をはじめヨーロッパでの選挙でも、重要な要素になっていくと思います。オックスフォード英語辞典が「ポスト・トゥルース(真実)」を2016年の言葉として選んでいます。真実はどこにあるのかを目指そうとするのが学問です。いかに科学的・論理的に考え、事実を忠実に見つめていくのかというところに学問の大切さがあり、学問は非常に長い時間をかけて、人類の蓄積となりました。それがごく最近になって、新しいソーシャルメディアの登場でずいぶん変わってきました。そういうことで「ポスト・トゥルース」という言葉に注目が集まる流れになっているのでしょう。そうなると個人個人の責任がものすごく大きくなります。何が真実であるかを見極められる土壌がなければいけません。

共和党関係者はかつてから、かなりメディア不信でした。議会の仕事現場でも常にメディアの悪口を言っていました。実際にファクトチェックをしてみると、あまりにもいい加減なニュースもありました。情報は片方の目から見ているだけだと、ものすごく偏ってしまう。それを繰り返されると、やはり「信じたくない」という気持ちになります。いかにエスタブリッシュメントなメディアがきちんと報道してこなかったか。フェイク・ニュースが信じられてしまうのは、その裏返しではないかと思います。日本に転じてみても、違った人の意見を聞くことにメディアはあまり気を使っていないようです。新しいメディアを使う人は、自分が全く受け入れたくないような意見にも耳を傾けるべきです。そういうことをしないことが危険なのであって、ソーシャルメディアそのものが危険なのではないと思います。

メディアに対する不信感をあらわにするトランプ氏のツイート

古田
実際に教壇に立っている中で、学生の間で新しいメディアに対する姿勢の変化、潮流は感じますか。
今村
教育現場での対応は非常に難しい。次々に出てくる新しいメディアを活用することもいいですが、むしろ紙の本を読ませるという教育方針を打ち出す事も重要ではないでしょうか。4年間で必ず読む本を100冊指定して、レポートを書かないと卒業させないとか(笑)。そういう教育方針が、たとえ時代に逆行するように見えても必要ではないでしょうか。全ての大学がそうすべきだとまでは思いませんが。
中林
今はインターネットがあり、いくらでも情報が集まってしまう。昔は実際に足を運んで努力しないと手に入らなかった情報が、簡単に分かります。その反面、何が正しいのかということを見極める目を育てることが難しくなってきます。今村先生がご指摘するように、多くの人から評価された本をきちっと読み込むということも一つの方法だと思います。また、実際に自分で足を運んで事実を検証するという訓練も、真実を見極めるには必要だと思います。
古田
私は講演で大学のゼミや勉強会に呼ばれると、必ず学生に「スマートフォンのニュースアプリを使ってニュースを読んでいるか」という質問をします。すると、実はびっくりするほどニュースアプリを使っていないのです。学生はそういうアプリでニュースを読んでいると勘違いしている上の世代の人たちもいますが、学生たちはそもそもニュースをあまり読んでいないのです。そして、多くの人は、ネット上に流れているうそ情報を見抜くトレーニングを受けていません。

2年前、朝日新聞社在籍中にイギリスのテレビ局「BBC」へ研修にいきました。シリアで撮影されたという戦闘の動画をBBCが見つけたのですが、実は北欧で作成されたプロモーション用か何かのものでした。BBCの記者でもだまされる。彼らは情報検証をする専門のチームを作り、マニュアルも作成しました。こういったものを各メディアで作らなければなりません。『BuzzFeed』でも作っています。うそを見抜く目というのは、大学1年生のときに大学のオリエンテーションなどで教えても良いのではないかと思います。

安倍晋三首相と蓮舫民進党代表による党首討論についての朝日新聞によるファクト・チェック
http://www.asahi.com/articles/DA3S12697842.html

中林
大統領選ではメディアが毎日、演説の中で何%がうそだったかをファクトチェックしていました。大学で教えるというのは、ご指摘の通りだと思います。授業ではインターネットの情報をうのみにするなとか、省庁が発表しているものは別ですが、素性の分からぬインターネット情報は採点にもカウントしませんと警告するようにしています。アカデミックライティングにも情報の質は確保されなければなりません。しかし、IT技術の進歩と私たちの日常の情報の解釈とが、まだうまくリンクしていないのを感じます。
古田
事実確認は12月9日付の朝日新聞に載っていました。同社の政治部でようやく始めたものでした。安倍晋三首相と蓮舫民進党代表との党首討論についてです。こういったものが広がっていくことで、より良い情報が世間に流れていくと思います。
プロフィール
古田 大輔(ふるた・だいすけ)氏
1977年、福岡県生まれ。BuzzFeed(日本版)創刊編集長。2001年、早稲田大学政治経済学部卒業。2002年に朝日新聞社に入社し、社会部記者、東南アジア特派員、シンガポール支局長、朝日新聞デジタル編集者などを経て、2015年10月、『BuzzFeed Japan』創刊に伴って編集長に就任した。『BuzzFeed』 は2006年にアメリカ・ニューヨークで設立されたWebメディア。全世界のオーディエンス数は月間5億人以上で、古田氏は「伝統的なメディアの最良の部分とインターネットの文化やテクノロジーを融合させ、良質なニュースとエンターテインメントを世界中のより多くの人々に提供したい」と話している。
https://www.buzzfeed.com/
今村 浩(いまむら・ひろし)教授
1954年、三重県生まれ。早稲田大学社会科学総合学術院教授。早稲田大学アメリカ政治経済研究所所長。1977年、早稲田大学政治経済学部卒業、1986年、早稲田大学政治学研究科博士課程単位取得満期退学、同年4月より早稲田大学社会科学部助手。1989年に講師、1991年に助教授、1996年より教授。共編著『政治を学ぶための基礎知識 論点 日本の政治』(東京法令出版)、『巨大国家権力の分散と統合―現代アメリカの政治制度』(東信堂)、『オバマ後のアメリカ政治-2012年大統領選挙と分断された政治の行方』(東信堂)など。
中林 美恵子(なかばやし・みえこ)准教授
1960年、埼玉県生まれ。早稲田大学留学センター准教授。大阪大学博士(国際公共政策)、ワシントン州立大学修士(政治学)。元衆議院議員。アメリカ在住14年間のうち、永住権を得て1992年にアメリカ連邦議会・上院予算委員会補佐官(アメリカ連邦公務員、共和党)として正規採用され、約10年にわたり米国家予算編成を担った。1996年アトランタ・オリンピック聖火ランナー。2002年に帰国し、独立行政法人・経済産業研究所研究員、跡見学園女子大学准教授、および衆議院議員(2009~2012)を経て、2013年より現職。主著に『グローバル人材になれる女性(ひと)のシンプルな習慣』(PHP研究所)、共著『オバマのアメリカ・どうする日本―日本のヒューマンパワーで突破せよ!』(三和書籍)、『発言力4:小泉内閣検証』(三和書籍)など。
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