Waseda Weekly早稲田ウィークリー

特集

所沢・早稲田 人とつながる! 誰にでもできる! 身近なボランティア 

約600もの公認サークルがある早稲田大学。その中にはボランティアサークルが30ほどあり、多くの学生が日々活動しています。そこで今回のボランティア特集では、所沢と早稲田をそれぞれ拠点とし、地域に根ざした活動を続ける3つのサークルを紹介します。どのサークルも、初心者からボランティアを始めたメンバーがほとんどだそうです。そんなメンバーにサークル入会のきっかけや活動の魅力など、話を聞きました。ボランティアに興味がある学生や、サークルをまだ決めていない1年生はぜひ参考にしてみてください。

所沢拠点:ボランティアサークルman-vo.

幹事長  人間科学部 3年 白石 貴大(しらいし・たかひろ)
副幹事長 人間科学部 3年 須貝 太一(すがい・たいち)
人間科学部 3年 反町 美優(そりまち・みゆ)

――所沢キャンパス最大規模の公認サークルだそうですね。どのような活動をしているのですか?

左から幹事長の白石さん、反町さん、副幹事長の須貝さん

白石:さまざまな障がいを抱えるお子さんたちと、そのお母さん方が作っている親子サークルが所沢市にあり、毎週水曜日に特別支援学校に集まっているのですが、僕たちもそこに参加して子どもたちと一緒に約1時間過ごしています。

反町:近隣の特別養護老人ホームにも定期的に訪問して、傾聴ボランティア(※1)やハンドマッサージをしています。納涼祭やクリスマス会では出店を手伝ったり、ダンスや歌を披露したりもします。

※1 悩みや寂しさを抱える人の話を真摯(しんし)に聞くことで相手の心のケアをする活動。

須貝:他にも週末に障がいのある子どもたちとバスケットボールやティーボール(※2)というスポーツをして交流しています。

※2 野球やソフトボールに類似したボールゲーム。ピッチャーが存在しない点が、野球やソフトボールと大きく異なる。本塁プレートの後方に置いたバッティングティーにボールを乗せ、そのボールを打つことからゲームが始まる。

――多くのサークルの中で、man-vo.に入った理由は何ですか?

白石:2011年の東日本大震災のときに、テレビの報道を見ながら「困った人を助けたい」「大学に入ったらそのような活動をしてみたい」と考えていました。man-vo.の温かい雰囲気に引かれて入会しました。

須貝:高校までずっとサッカーしかやっていなかったので、大学では新しいことをやりたいと考えていました。運動系のサークルも考えましたが、それまで同年代の人とばかり付き合っていたので、もっと幅広い年代の人と知り合いになりたいと思ったのがきっかけです。

反町:私は高校生のときもボランティア団体で活動をしていました。大学入学が決まり、ボランティアサークルを探しているときにman-vo.を見つけ、新歓に参加してみるととても雰囲気が良かったので、ここなら私も活動できそうだと思いました。

ティーボールの様子

――反町さんは、高校生のときも障がいを持つお子さんや高齢者の方と交流をされていたのですか。

反町:高校生のときは海外に向けたボランティアをしていました。洋服や靴をアフリカに送ったり、その費用のために募金活動などをしていました。でも、洋服や靴が本当にアフリカで困っている人たちへ届いているのか、自分の目で確認することができなかったので、man-vo.の活動はとても新鮮でした。人と対面で関わってその場で反応を見ることができ、リアルに実感できました。

白石:僕はそれまで、子どもと遊ぶことがボランティアになるとは思っていませんでした。ボランティアは地道で大変で、お金や時間も掛かると思っていたからです。活動を始めて、「僕がやっていることもボランティアで、ささやかなことでも喜んでくれる人がいる」という発見がありました。

――大変なこともあるのでは? 活動の中で学んだことなどを聞かせてください。

毎週水曜日に障がいを持つ子どもたちと一緒に遊ぶ

須貝:正解がないことが難しいと感じました。「こうやったらいいのかな」と思ってやっていても、それが合っているのか分かりませんでした。でも、一緒に遊んでいくうちに「これでいいんだ」と思える関係が作れました。よく「多様性」と言われますが、実際に触れ合ってみないと何も分からないということを学びました。障がいを持った子どもたちも高齢者もそれぞれ個性があるので、その場に行って交流して初めて分かることがたくさんあると感じました。

白石:活動の中で、ペアになって一緒に遊ぼうとして拒絶されることもあります。でもそれは普通のことで、誰でも良い気分のときもあれば、嫌な気分のときもあります。彼らも僕らと同じ一人の人間だから当然だなと思えるようになりました。同じ障がいを抱えていても、その重さや育ってきた環境だって違うので、やはりその子はその子なんですよね。一つ一つの行動についてよく考えつつも、気にしすぎないということを僕は大切にしています。

反町:確かに。活動を始めて「気にしない」ということを学びましたね。自閉症などのお子さんは、思ったことをストレートに表現するという特徴があります。嫌なことを言葉じゃなくて態度で表現するので、最初は戸惑うこともありました。続けられるかなと不安に思いましたが、「こういう子なんだ」「この子は今日はこうなんだ」と思えるようになって、その時々で対応できるようになりました。

特別養護老人ホームでのクリスマス会

――ボランティアへの思いを教えてください。

反町:名前を覚えてもらったときはすごくうれしかったです。自分がちゃんと認知されて受け入れてくれたんだという喜びがありました。ボランティアと言っていますが、私は自分が楽しいから続けているんだと思います。

須貝:感謝の言葉をいただけるのはやはりうれしいですね。ボランティアは本来必要とされて手伝ったり助けたり、何かに貢献することだと思いますが、子どもたちとサッカーやバスケをやっているときはボランティアという感覚はありません。自分も一緒に楽しんでいます。もしかしたら貢献することだけがボランティアではないのかなと思います。

白石:活動を始めてからずっと同じ子どもたちを見ているのですが、どんどん成長して自分もそこに関わることができてうれしいし、楽しいです。子どもたちとも高齢者の方とも、こんなに深く人に関われる機会はないと思うので貴重な体験をさせてもらっています。そうやって人とつながることで、何かお手伝いができていればうれしいです。

ボランティアサークルman-vo. Twitter

早稲田拠点:早稲田大学POST

幹事長 文学部 3年 北村 友佳子(きたむら・ゆかこ)

――どのような活動をしているのですか?

新宿区社会福祉協議会の紹介で、西早稲田リサイクルセンターや高齢者支援施設のお祭りのお手伝い、また「しんじゅく防災フェスタ」というイベントでは、司会とクイズの進行をさせていただきました。自分たちが主体となって活動することを大事にしていて、昨年8月には「つながるサロンPOST」という活動を新規に立ち上げました。都電荒川線の早稲田駅近くにある西早稲田地域交流館で、月に一度、地域の方が集まって交流できるサロンを開催しています。一緒にクッキーを作ったり、折り紙やカラオケ、書き初めなどもしました。

――なぜサロンを始めようと思ったのですか?

つながるサロンPOSTでの様子

早稲田は学生の街ですが、住民の方もたくさんいます。でも触れ合う機会はあまりないと感じていました。お世話になっている地域住民の方に「何かお返しがしたい」「早稲田大学や早大生のことをもっと知ってほしい」と考えました。学生ボランティアは「代替わりすると方向性が変わる」「続かなくて残念だ」と言われたりもします。だから継続できるものにしたいと思い、何度も話し合って始めました。

サロンに来る方は高齢者が多いのですが、口コミで広がって毎月20~30人の方が来てくれます。最近「独居老人」という言葉を耳にしますが、この地域にもそのような方がたくさんいるので、外出する機会になればいいなと思っています。

――POSTに入ったのはなぜですか?

一人暮らしでバイトもしなければならないので、サークル活動をするには時間や金銭的な制限があります。中学生のときに生徒会でボランティア活動をしていましたが、全く苦ではなく、むしろ楽しいと思っていました。ボランティア活動にスキルは必要ないので気軽に始められますし、ボランティアをやっている人は良い人ばかりなので(笑)安心できました。

――活動を通じて感じていることを教えてください。

活動していると感謝されることが多く、それはとてもありがたいことなのですが、私たちはそのためにやっているわけではありません。自分たちが楽しくて、学ぶことの方が多いと思っています。ボランティアは、つらいとか金銭的に苦しいと思いながらやっても意味がないと思います。楽しく活動できて、周囲に良い影響を一つでも与えられたらいいと思います。

左:しんじゅく防災フェスタ2017の様子 右:夏休みを利用して福島の農家へお手伝いに行っている

早稲田大学POST Twitter

早稲田拠点:青空子ども会Ⅱ

幹事長 政治経済学部 3年 渡邉 怜(わたなべ・れい)
法学部 2年 三井 瑞生(みつい・みずき)

学生会館の部室前で。幹事長の渡邉さん(右)と次期幹事長に決まっている三井さん(左)

――活動について教えてください。

渡邉:文京区の幼稚園の年少から小学6年生までの子どもたちと週1回、近隣の公園で遊んでいます。春秋にハイキングなどの行事を行ったり、夏には2泊3日のキャンプに出掛けます。

――なぜ青空子ども会Ⅱへ入会したのですか?

渡邉:大学入学前から塾のアルバイトで小学生を教えていたので、小学生と接する機会は他の人より多い方でした。大学ではボランティアをやってみたいと考えていましたが、海外や地方などの遠方へ行くのは僕にとって経済的に難しいことでした。青空子ども会Ⅱの活動は地域に密着しているので活動しやすいですし、子どもたちと毎週会うことができるのがいいなと思いました。

三井:僕は新歓の時期ではなく9月に入会しました。2人の弟や年下のいとこたちと、小さいころからよく遊んでいたのがきっかけです。スポーツ系や演劇系のサークルにも興味はありましたが、自分自身が楽しむことより子どもたちと一緒に楽しむ活動の方がいいと思いました。

――活動の様子を聞かせてください。

いつも盛り上がる「しっぽとり」

渡邉:青空子ども会Ⅱは今年で39期になります。僕たちが1年生のころは、子どもたちの方がベテランでした(笑)。最初は恥ずかしがる子もいますが、2カ月くらいたつと名前を呼んでくれ、打ち解けてくれます。一番気を付けていることは「けがをさせない」ことです。また、万が一けがをしてしまっても、全員が適切な対処が出来るよう体制を整えています。キャンプのような宿泊イベントでは学生と子どもが一緒に寝るのですが、家に帰りたがる子どもはほとんどいません。ハイキングや運動会のように宿泊をしないイベントでも、子どもとの距離がぐっと縮まり、お互いの信頼関係が増すと感じています。

中学生になった子がイベントのときなど「会いたいから」「話したいから」と言って来てくれることがあるのですが、そんなときはとてもうれしいです。

三井:僕は昨年9月に入ったので、初めて参加したときは「部外者が来た?」という反応でした。兄弟や親戚と遊ぶのとは勝手が違うので少し戸惑いましたが、最初からうまくいくはずもなく、「粘るしかない」と思ってこちらから話し掛けていたら仲良くなれました。ルールを守らなかったときなど、親ではない自分が「怒らず諭す」ことの難しさも感じましたが、次第に接し方が分かってきました。

――ボランティアについて感じていることは?

渡邉:活動する中で自分が「ボランティアをしている」と感じることはほとんどありません。自分自身が楽しいですし、子どもたちも楽しんでくれればいいと思っています。イベントを企画する中で僕自身の経験になっていることがたくさんあり、その部分は他のサークルも同じだと思います。ボランティアという言葉にとらわれず、子どもと接することは楽しいということを皆さんに知ってもらえたらうれしいです。

三井:海外や被災地で、本当に助けてほしい方へ必要な支援をしている方は素晴らしいと思います。僕たちはボランティアというより、ちょっとしたお手伝いや気遣い程度の活動かもしれません。でも、僕のわずかな力と時間と経済力でできるお手伝いを喜んでくれる方のために、これからもボランティアを続けていきたいと思います。

青空子ども会Ⅱ Twitter

「大縄飛び」も子どもたちが好きな遊びのひとつ

【次回特集予告】5月14日(月)公開「学生文化・芸術祭特集」

 

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