Waseda Weekly早稲田ウィークリー

特集

ストレスについて学ぶ 心身を健康に保つために

2013年度月別相談人数と延べ相談回数

誰もが抱えるストレス。強いストレスが続くと、心の健康を害するだけではなく、体の働きにも影響し、さまざまな病気の原因にもなります。そうならないためには、自分の心がどんな状態にあるかをつかみ、ストレスを上手に管理していくことが重要です。ストレスと正しく向き合い、適切な対処法を身に付けて、健康的な学生生活を送りましょう。

STEP 1 早大生のストレス事情を知る
試験、課題…ストレスを感じやすいこの時期。あなたは大丈夫?

春学期の授業も終盤に差し掛かってきました。試験や課題のことを考えると不安になったり、よく眠れなかったりする人がいるかもしれません。

このような心や体に生じる反応のことをストレス反応、その反応を引き起こす原因となるもの(この場合は試験や課題)をストレッサーといい、ストレッサーも含めて、ストレスと呼ぶことが一般的です。ストレッサーには、気候や環境などの物理的ストレッサー、人間関係などの心理・社会的ストレッサーなどがあります。私たちの体は、ストレスを受けると元の安定した状態に戻ろうとしますが、ストレスが大きいと元に戻りづらくなり、心や体に不調が生じやすくなります。

右上グラフは、学生相談室を利用した相談人数と延べ回数です。ご覧のように7月は、相談回数が1年で最も多く、悩みを抱えやすい時期といえます。

STEP 2 自分のストレスと向き合う
ストレス度簡単チェックで自分のストレスの程度を認識してみよう

最近1カ月の自分の状況を、下のチェックシートで振り返ってみましょう。これらの自覚症状で、思い当たるものが多ければ多いほど、また頻度が高ければ高いほどストレスを抱えている可能性があります。ストレスを抱え続けると、心や体の症状として表れやすくなります。STEP3を参考に対処しましょう。保健センターでも相談を受け付けていま

す。
✔ストレス度簡単チェック
□ 疲れやすい
□ 頭痛がする
□ 首や肩が凝る
□ 不安だ
□ 物事に集中できない
□ よく眠れない
□ 気分が晴れない
□ 食べ過ぎるor 食欲がない
□ イライラする
□ 何をするにもおっくうだ

心身で気になることがあれば…
◎保健センター

保健センター学生相談室 臨床心理士 樫木 啓二

保健センター学生相談室
臨床心理士 樫木 啓二 (かしのき けいじ)
保健センターは、学生の皆さんが生涯を通して心身の健康を自己管理できる力を身に付けられるように支援しています。

○学生相談室(6階)
学生生活全般にわたる相談ができます。法律相談も行っています。
○こころの診療室(5階)
心の不調について、診察や保健師相談を行っています。
○診療室(3階)内科・心療内科
体の不調(内科疾患)に対して治療を行っています。
心療内科医は心理・社会的ストレスも視野に入れたアプローチを行っています。

保健センター

○保健管理室(大隈ガーデンハウス1階)
健康相談、女性健康相談、栄養相談、禁煙相談など、体についての相談を行っています。

なお、各キャンパスにも保健センター分室があります。気軽に利用してください。
各室の開室時間や電話番号などの詳細は、保健センターWebサイトを参照してください
保健センター
早稲田キャンパス25-2号館
03-3202-0580

STEP3 ストレス対処法を知る
仕組みと対処法を学んでストレスとの上手な付き合い方を身に付けよう

ストレスに適切に対処するためには、ストレスが発生する流れに合わせ、それぞれの段階に適切に働き掛けることが大切です。心身のストレス反応は、以下の流れで発生します。それぞれの段階に働き掛けることで、ストレス反応を抑えたり、なくすことができます。ストレスは悪いものばかりではなく、物事に取り組むときにはある程度必要なものです。ストレスと上手に付き合い、これからの忙しい時期を乗り切りましょう。

「ストレス発生の流れ」と「ストレス対処法」

① 【ストレッサー】 例:学期末試験がある
【対処法】◎ストレッサーに働き掛ける
まずは、ストレス反応の原因となっているストレッサー自体を取り除いたり、弱めたりすることはできないか検討します。それができない場合は、我慢して取り組むことも対処法です。我慢できそうにないストレッサーには、逃げたり避けたりすることが有効な場合もあります。

② 【評価】(ストレッサーに対する考え)
例:嫌だな。合格できるか心配だ
【対処法】◎ストレッサーに対する評価(考え方)を変えてみる
例えば、試験が嫌だと感じている場合、「卒業するためにはやるしかない」と論理的に考えてみる、または「これを乗り越えることで自分を成長させることができる」とポジティブに捉え直すなど、ストレッサーに対する受け止め方を変えてみます。

③ 【心の反応】例:不安な気持ちになる
 【対処法】 心(気持ち)に働き掛ける=気分を静める
ストレッサーに対して否定的な評価をすると、心に影響が出ます。感情や気分を静める方法、心に対する影響を少なくする方法を知っておくと良いでしょう。簡単にできる方法として、腹式呼吸があります。体中に新鮮な酸素が行き渡るので頭もすっきりします。

④ 【心の反応】例:ドキドキして、眠れない。体がだるい
【対処法】 体に働き掛ける
体を動かすことで気持ちがすっきりする経験をした人は多いでしょう。ウォーキングやジョギング、水泳など自分のペースでできるものや、サッカーやテニスなど友人と楽しむスポーツをするのも効果的です。体を動かす習慣を付ければ、体力がアップするというメリットもあります。
Tips 10秒呼吸法
おなかに空気をため込むイメージで、3秒間鼻から息を吸う。4秒目で息を止めて、5・6・7・8・9・10秒で口から息を吐く。気分が落ち着いたと感じるまで何回か続ける。

●4つの対処方法全てに共通するもう一つの有効なアプローチ
◎周囲の人に協力してもらう
話を聞いてもらったり、対処法をアドバイスしてもらったり、一緒に楽しむ時間を持ったりするのも気分転換になります。家族や友人の他、教員、学部・研究科事務所や、保健センターをはじめとする学内サービスに相談するのも良いでしょう。

執筆協力:保健センター学生相談室 参考文献:『ストレスマネジメント・テキスト』ストレスマネジメント教育実践研究会(PGS)編(東山書房)

 

早大生のための学生部公式Webマガジン『早稲田ウィークリー』。授業期間中の平日はほぼ毎日更新!活躍している早大生・卒業生の紹介やサークル・ワセメシ情報などを発信しています。

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