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勉強好きな無名の女子早大生が1年で インスタ 1万フォロワーのコツ

「これまで授業を休んだことは1度もありません」

政治経済学部 4年 田邉 理恵(たなべ・りえ)

インスタグラムを始めて1年でフォロワー数が1万人を超えた、政治経済学部4年の田邉理恵さん。美容院のサロンモデルや企業のPRモデルなどもこなす一方、大学ではICC(異文化交流センター)で学生スタッフを務めながら(現在は就活のため休職中)、授業を一度も休まずに学業に励むなど、真面目な一面をのぞかせます。そんな田邉さんがインスタグラムを続ける理由とは?

――現在1.3万人以上のフォロワーを抱える人気インスタグラマーとなった田邉さんですが、インスタグラムを始めたのはいつからですか?

プロのカメラマンさんから依頼を受けて撮ってもらった写真を公開するために、昨年2月からインスタグラムを始めました。当初フォロワーは友人や知り合いを中心に300人ほどしかいませんでしたが、桜のシーズンの投稿をきっかけに4月の終わりには2,000人を超えました。始めた頃は、フォロワー1,000人の人でもすごいなと思っていましたが、気付いたらその地点に自分がいたんです。有名でも何でもないのに…(笑)。その状況が面白くなって、何が社会に受けて、どうすれば数多くいるユーザーの中に埋もれずにフォロワー数やエンゲージメント数を伸ばすことができるんだろうと考え、自分なりに分析を始めました。一種の“SNS実験”として続けてきて、今に至ります。

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地に落ちてやがて実を結ぶ。- 3.11

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――具体的にはどのようにフォロワー数やエンゲージメント数を伸ばしていったのでしょうか。

まず、私の場合はキャハキャハ笑っている写真よりも、モデルのようにきめている写真の方が受けがいいので、そういった投稿が中心なのですが、20回に1回くらい普段見せない笑顔の写真を上げると、爆発的にフォロワー数が伸びることがあります。また、数回に1回は自分が好きなコーヒーの写真を挟んで、「コーヒー好き」を浸透させます。こうした“投稿の配置”が戦略の一つと言えるかもしれません。その他、モーショングラフを取り入れるなど、SNSのトレンドを意識した投稿やハッシュタグの付け方なども工夫しています。

フォロワーの中には海外の方も多いため、桜など自然の美しさや、カフェや都会のスポットをはじめとする日本の魅力も発信しています。ただし、インスタグラム運営は全て学業やアルバイトの傍らで行っています。期末試験前などで疲れているときは1週間に1度も投稿しないこともありますし、返信に時間がかかるので基本的にはコメント欄も開放していません。
――インスタグラムだけに力を入れているわけではないのですね。

そうですね。インスタグラムに時間をかけ過ぎたくはありません。もともと承認欲求もなく、自己満足でやっています。自分の好きな表現や価値観を作品集として残す、「自分の世界観のポートフォリオ」という位置付けです。事務所には所属していないので、自分で自分をブランディングし、仕事の依頼もよく吟味して信頼できる方だけを選んでいます。

1年前までは本当にただの無名の早稲田生だったのに、今では1.3万人以上のフォロワーがいて、街で声を掛けられたり、ファンレターのようなDM(ダイレクトメッセージ)が届いたり、別の仕事につながっていったりすることもあります。自分の人生は、インスタグラムがなかったら全然違っていたなと思いますね。この1年で、SNSが自分や社会に与える影響力の強さを実感しました。

――ICC(異文化交流センター)で学生スタッフをしているとも聞きましたが、こちらはいつから始めたのでしょうか?

イベント「ドバイ・ナイト」の抽選会(中央が田邉さん)

ICCの学生スタッフは、入学してすぐに始めました。それまでアルバイトもしたことがありませんでしたが、イベントを企画するスキルやいろいろな国籍の学生スタッフと英語でコミュニケーションを取りながらチームビルディングしていくスキル、また、新入生400~500人の前でプレゼンするスキルなどをこの3年間で身に付けることができ、大きく成長できました。

特に、自分で企画・広報を担当し、2017年11月に開催した「ドバイ・ナイト」というイベントは一番思い出に残っています。ドバイ政府観光・商務局に協賛をいただいたほか、旅行会社からドバイツアーのペアチケットを無償で提供いただいて最後に抽選会を実施し、集まってくれた約300人の人たちと盛り上がりました。準備は大変だったものの、外部機関との交渉やイベントのマネジメントを通じて、自分自身とても勉強になりました。今は就職活動で休職中ですが、秋に復帰することも考えています。

――先ほどのお話だと、学業にも真面目に取り組んでいるようですね。

通学に片道約2時間かかりますが、入学してから3年間、これまで授業を休んだことは1度もありません。小学生の頃から社会や哲学、思想、政治、法律全般に興味があって、高校時代には本を読みあさっていました。早稲田の政治経済学部を選んだのは、他大学のような法学部の下の政治学科ではなく、「政治経済」というくくりの中でいろいろなことを勉強したいと思ったからです。

2年生の春学期に、政治経済学術院長でもある川岸令和先生の憲法の授業を履修し、「この先生の下でもっと学びたい!」と感銘を受けて川岸ゼミに所属しました。今ではゼミ長も務めています。論文は「原発運営の情報公開に対する司法統制の役割、これからのあるべき姿」をテーマに、リサーチを進めているところです。

川岸ゼミで河口湖へディベート合宿(右から4人目が田邉さん)

――卒業後はどのような道に進まれる予定ですか?

日本経済に貢献できる人材になるとともに、好きな中国と日本の経済・産業面での架け橋になるような仕事ができるといいなと考えています。一方で、勉強も大好きなので、将来的には大学院など学業の方面に戻ってくる可能性もゼロではありません。インスタグラムについては、卒業後も自分の中でバランスを取りながら続けていきたいと思っています。

第727回
撮影:石垣 星児

【プロフィール】
神奈川県出身。聖セシリア女子高等学校卒業。複数のモデル事務所からの誘いを断り、学業やアルバイトを優先しながらフリーランスでモデルやインスタグラマーとしての活動を行う。中国を好きになったのは、中学時代に図書館で雑誌『人民中国』を手に取ったことがきっかけ。ICCに入って中国人の友人ができると、ますます中国に関心を持つようになり、独学で中国語の勉強を始めて半年で日常会話に困らない程度まで上達したという。昨年6月には中国人ボランティア学生約20人を束ねてICCで「中国文化サロン」イベントも実施した。趣味は、コーヒー、純米酒、ギターを使った作曲など幅広い。

早大生のための学生部公式Webマガジン『早稲田ウィークリー』。授業期間中の平日はほぼ毎日更新!活躍している早大生・卒業生の紹介やサークル・ワセメシ情報などを発信しています。

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