Waseda Weekly早稲田ウィークリー

学生注目!

競技歴9カ月で全国優勝 運動嫌いだった女子パワーリフティング選手

「練習を積んだ分だけ成長を感じられる」

教育学部 2年 菅谷 友美(すがや・ともみ)

学生会館地下2階トレーニングセンター内にある、早大バーベルクラブ専用の練習スペースにて

早稲田祭の「ミスター早稲田コンテスト」でも有名な公認サークル「早大バーベルクラブ」に、ボディビルではなくパワーリフティングをやっている選手がいることを知っていますか? 今年8月に行われた「第45回全日本学生パワーリフティング選手権大会」で初出場・初優勝し、女子最優秀新人賞を獲得した教育学部2年の菅谷友美さんに、パワーリフティングを始めた理由や今後の目標などを聞きました。

――まずはパワーリフティングを始めたきっかけと競技について教えてください。

スクワット

中学では美術部、高校では調理部に所属しておりスポーツとは無縁でしたが、大学生になってからダイエット目的で筋トレを始めたことがきっかけで、パワーリフティングの存在を知りました。パワーリフティングは、バーベルを肩に担いで屈伸を行う「スクワット」、ベンチ台の上に横になりバーベルを胸につけて持ち上げる「ベンチプレス」、床に置いてあるバーベルを引き上げる「デッドリフト」の3種目で合計挙上重量を競う競技です。この3種目は「筋トレのBIG3」とも言われています。オリンピック種目にもなっているウエイトリフティング(重量挙げ)は、頭の上までバーベルを上げて下に落とすため、振動や音が大きく、一般的なジムでは練習することができません。パワーリフティングは多くのジムで練習できるので、競技としても始めやすいのが特徴です。

私も筋トレを続けていくうちにパワーリフティングを競技としてやってみたいなと思い始めていたところに、昨年の早稲田祭で「早大バーベルクラブ」のチラシをもらって、本格的に始めることになりました。競技歴はちょうど1年たったところです。

バーベルクラブのサークル員は全部で65人ほどいますが、女子はマネージャーを除くと私一人だけです。ほとんどがボディビルで、パワーリフティングをやっているのは10人弱ですね。

――パワーリフティングの魅力はどんなところですか?

とにかく自分が成長していくのが分かるところです。例えば、「この前まで107.5kgは6回しか上げられなかったのに、8回上げられるようになった」とか、フォームを意識して上げたら「今のは全然重さを感じなかった、軽く感じた!」など、練習を積んだ分だけ成長を感じられるんです。パワーリフティングは競技としてはマイナースポーツで、女子だとさらに競技人口も少ないので、上位を目指すことも可能です。頑張った結果が目に見えるのがうれしいですね。

――では逆に大変なところは?

ボディビルダーのポスターがたくさん貼られているバーベルクラブの部室

肉体的にはもちろん、精神的にも疲れるところです。筋肉痛も毎回ひどく、家に帰るとひたすら寝ています。疲れを取るためのプロテイン摂取と、けがをしないための体のケアは必須です。

また、パワーリフティングは「食べるのも才能」と言われていて、疲れを取るためにもとにかく食べています。ダイエット目的で筋トレを始めたのに、入学前から9kg増えてしまいました(笑)。でも食べることは大好きですし、体重が重い方がより重い重量を上げられるので楽しいです。

――普段のトレーニングについて教えてください。

学生会館のトレーニングセンターで週3回、休憩を挟みながら4時間くらい練習しています。それ以外の日はとにかく休んで、疲れを抜きます。以前は週4で練習していましたが体が疲れ過ぎてしまい、練習量を減らしました。

トレーニング内容は先ほど言った「BIG3」を、あまり重い重量ではなく、軽めの重量で(と言っても100kgくらいですが)回数を多く上げて筋量を増やし、フォームを見直します。先生やコーチはいないので、基本的には自分で勉強しながら、時々サークルの先輩やOBの方に教えてもらう感じですね。

試合にピークを合わせるため、1カ月くらい前から徐々に重量を上げて練習していきます。でも、自己ベストの更新や優勝を狙うような重量は練習では上げません。それをやると、けがが増えてしまうので本末転倒なんです。

――今年8月に行われた「第45回全日本学生パワーリフティング選手権大会」(以下、インカレ)では初出場で初優勝し、デッドリフト(145.0kg)とトータル重量(312.5kg)で全日本学生新記録を樹立して、女子最優秀新人賞を獲得されました。この素晴らしい結果について、どのように受け止めていますか?

「第45回全日本学生パワーリフティング選手権大会」表彰式(表彰台1位が菅谷さん)

関東学生大会からインカレまで1カ月しかなく、またテスト期間とも重なっていて練習日が安定しなかったので、試合までに調子を上げていくのに苦労しました。結果的に優勝できましたが、スクワットやデッドリフトでは自己ベストを更新できなかったので、とても悔しかったです。

それでもインカレ優勝後は、すごく自信が付きました。家族から「危ないからやめなさい」と言われたり、友達から「けがしないの?」と心配されたりと、周囲からはあまり理解を得られていませんが、自分が頑張ってきたことが優勝という形になり、記録に残ったのは素直にうれしいです。

――今後の目標を教えてください。

近い目標は、来年2月に行われる「第23回ジャパンクラシックパワーリフティング選手権大会」の女子ジュニアの部で優勝し、5~6月にスウェーデンで開催される世界大会に出場することです。

パワーリフティングは生涯スポーツで、技術と熟練がものを言います。私もけがなく続けることができれば、将来的には一般の部で優勝を狙いたいと思っています。

インカレ終了後、バーベルクラブのメンバーと(前列右が菅谷さん)

撮影:石垣星児

第720回

【プロフィール】
三重県出身。県立四日市高等学校卒業。今年2月に初めて出場した大会「ウエストトーキョーパワーリフティング選手権大会」で、スクワットのジュニア東京都記録を更新(110.5kg)。「第105回関東学生パワーリフティング選手権大会」優勝、「第45回全日本学生パワーリフティング選手権大会」(以上、全て女子63kg級)でも優勝し、デッドリフト(145.0kg)とトータル重量(312.5kg)で全日本学生新記録を樹立して最優秀新人賞を獲得。「今でもパワーリフティング以外のスポーツは非常に苦手です(笑)」と言う。
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