Waseda Weekly早稲田ウィークリー

学生注目!

【2017年度入学記念号】『時間管理革命』商・川本教授の4年手帳『キャンパスハンドブック』活用術

新入生の皆さん、入学時に配付された『早稲田大学キャンパスハンドブック』はもうご覧になりましたか? 手帳としてはもちろん、4年間の目標を書き込める「みらい設計シート」や学内組織の紹介もあり、常に持っていても損はない一冊になっています。予定を書き込むための単なる手帳に終わらせないためにも、この活用術を読んで、これからの4年間、キャンパスハンドブックを有意義に使いこなしてください。

自分を成長させるための手帳活用術とは

『川本裕子の時間管理革命』著者 商学学術院教授 川本 裕子

新入生の皆さんの中には、初めて手帳を使用するという方も少なくないと思います。高校の授業や部活動中心のこれまでの生活では、スケジュールはわりとシンプルだったかもしれませんが、大学では授業や課外活動以外にもアルバイトやレポート提出、就職活動など、さまざまな予定が入ることでしょう。そんな時、手帳を上手に使って効率的に時間を管理していくことが大切になってきます。

守れるプランを作り、作ったら守ること
人生は一瞬一瞬の積み重ねです

誰にとっても、一日は24時間と有限です。皆、その有限な時間を有効に使って豊かに暮らしたいと思っています。そのためには、時間をきちんと管理し、上手に使っていくことが大切です。時間の使い方が上手になれば、生産性が上がると共に、気持ちに余裕が生まれリラックスできる時間も取れて一挙両得です。

有限な時間を管理するためには、スケジュールは「積み上げる」のではなく、「総量管理」することがポイントだと思います。あれもこれもとスケジュールを積み上げていくとパンクしがち。使える時間の総量から出発して優先順位をはっきりさせ、予定の取捨選択にメリハリをつける。これを具体化する重要な方法が手帳の活用でしょう。

プランニングで大事なのは、基本的なことになりますが、「守れるプランを作り、作ったら守る」こと。一定のゆとりの時間を作るという工夫も大切です。「作ったら守る」とちょっと矛盾しますが、突発事象への柔軟な対応も覚えておきたいことです。

手帳はこれまでの行動の記録にもなります。後で振り返って、「この時はこんなふうにしていたんだ」「もっとこうすればよかったかな」という発見をすることができ、失敗も含め今後に生かすことができます。手帳の活用が、自身の成長につながるのです。

時間管理では、自分に最適なやり方を見つけることが大切です。いろいろと失敗を繰り返しながらも、日進月歩で進んでいけば、少しずつ上手になるでしょう。手帳の使い方も同じです。人生は一瞬一瞬の積み重ね。これから始まる大学生活では、「今」を大事にすることで、限りない未来が広がっていくのです。そのために手帳を使ってみましょう。

手帳に手帳以上の価値を持たせる
川本流 スケジューリングの3メソッド

①毎日描く自分の時間割

時間をうまく使うためには、目的達成のために有効な時間をいかに増やすかという観点が大切です。その上で練ったスケジュールは毎日チェックし、可能な限り忠実に守ることを心掛けましょう。

【実践テクニック】
スケジューリングは週間と毎日の2本立てで行います。日曜の夜に1週間の流れをイメージし、授業やアポイントメントといった事柄の所要時間と空き時間を組み合わせてスケジュールの大枠を決定。日々のスケジューリングは前夜か当日の朝にその日のスケジュールを再確認し、必要であれば調整を加え、より具体的な時間割を組みます。

②色を付けてスケジュールをイメージ化する

自分が今どんなことに多くの時間を割いているか、状況を正確に把握することはスケジュールを組む上で参考になります。そこで、色が持つイメージに重ね合わせてスケジュール上の事柄を色分けし、状況を認識しやすくしましょう。

【実践テクニック】
明るい色には楽しい感じ、クールな色には気が引き締まる思いを抱きます。これと同じ要領で、やるべき勉強にはやる気が出るようにオレンジ、論文作成には落ち着いた紺、合宿はスカイブルーというようにスケジュール表に色を付け、色の偏りを見たり、中期的に自分の時間割をイメージして進むと、複眼的にスケジューリングできます。

色分けの一例

③ためになるTo Doリストづくり

作業を効率的に実行するには、作業の仕上がり期日をきちんと認識し、期日からさかのぼってスケジューリングする必要があります。このために、何をいつまでにやらなければならないかを書き出した「To Doリスト」を作りましょう。

【実践テクニック】
To Doリストの項目は仕上がり期日ごとにまとめ、完了したTo Doリストの項目から線を引いて消していきます。こうすることで、作業の進捗具合を視覚的に確認できますし、項目が減っていく達成感から、次の作業への「やる気」も喚起されます。期日が変更になるなどしたら、新たにTo Doリストを作り直し、スケジュールも組み直します。

To Doリストの一例

■プロフィール
川本 裕子(かわもと・ゆうこ)

東京大学卒業後、東京銀行(現・三菱東京UFJ銀行)入行。渡英後、オックスフォード大学大学院開発経済学修士修了。マッキンゼー・アンド・カンパニー日本支社に入社後、パリ勤務を経て、2004年早稲田大学大学院ファイナンス研究科教授に就任。2016年より同大学院経営管理研究科教授。金融庁顧問、総務省参与、内閣府統計委員会委員など多くの行政の要職を務め、現在は国家公安委員。著書に『川本裕子の時間管理革命』『金融機関マネジメント』(ともに東洋経済新報社)など。

【2017年度入学記念号】先輩の『キャンパスハンドブック』中身を公開

早大生のための学生部公式Webマガジン『早稲田ウィークリー』。授業期間中の平日はほぼ毎日更新!活躍している早大生・卒業生の紹介やサークル・ワセメシ情報などを発信しています。

Page Top
WASEDA University

早稲田大学オフィシャルサイト(https://www.waseda.jp/inst/weekly/)は、以下のWebブラウザでご覧いただくことを推奨いたします。

推奨環境以外でのご利用や、推奨環境であっても設定によっては、ご利用できない場合や正しく表示されない場合がございます。より快適にご利用いただくため、お使いのブラウザを最新版に更新してご覧ください。

このままご覧いただく方は、「このまま進む」ボタンをクリックし、次ページに進んでください。

このまま進む

対応ブラウザについて

閉じる