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20歳未満飲酒・危険飲酒は死亡事故にも! 今こそ見直すべき飲酒ルール

4月はサークルの新歓などで飲酒の機会が増える時期。そんな中起こりやすいのが20歳未満飲酒や危険飲酒などの禁止行為で、特にお酒に関する知識や経験が十分でない新入生は陥りがちとも言えるでしょう。違反した学生は大学から処罰を受けるだけでなく、過去には急性アルコール中毒で病院へ搬送され、命を落としてしまうケースもありました。

そんな昨今の飲酒問題を皆さんに考えてもらうために、早大公認サークルの中から、グリークラブ早稲田大学マスコミ研究会早稲田大学よさこいチーム東京花火の代表者と、学生生活課職員による座談会を実施。なぜ飲酒トラブルは発生してしまうのか、ルールを破った場合どうなるのか、飲酒事故を防ぐためにはどうすれば良いのかを話し合いました。また、公共の場におけるルールもあわせて掲載。仲間たちとつい楽しく騒いでしまう時だからこそ、十分に注意して行動しましょう。

INDEX
▼あなたが参加する飲み会は大丈夫? 飲酒について考えよう
▼盛り上がっている時こそ注意! 公共の場のルール

あなたが参加する飲み会は大丈夫? 飲酒について考えよう

法学部 4年 背黒 智晴(せぐろ・ともはる)グリークラブ幹事長
教育学部 3年 加藤 千汰郎 (かとう・せんたろう)早稲田大学マスコミ研究会幹事長
商学部 3年 船戸 一央 (ふなと・かずひろ)早稲田大学よさこいチーム東京花火副幹事長

左から背黒さん、加藤さん、船戸さん。戸山キャンパスにて

飲酒事故を招く「認識の甘さ」と「場の空気」

――周囲で、危険な飲酒の場面を見たり聞いたりしたことはありますか?

背黒:アルコール度数の強いお酒をイッキ飲みしたり、記憶がなくなるまで飲んでしまったりして、一歩間違えれば危なかったという話を友人から聞いたことがあります。こうした問題の背景には、やはり危機認識の甘さがあるのではないでしょうか。イッキ飲みなどが体にどれだけの悪影響を与えるのかというリスクへの理解が十分ではなく、飲み慣れていない人は自分の限界やアルコール度数が分からないまま、無茶な飲み方をしてしまうのかもしれません。

過去5年間の急性アルコール中毒搬送人員の推移(東京消防庁Webサイトより)

船戸さん

船戸:認識の甘さという点では、例えば「他の人も20歳未満で飲酒しているから、自分も飲んでしまおう」という感覚も、飲酒事故を防ぎきれない原因の一つだと思います。また、飲酒を勧められた時に断りにくい雰囲気があることも、見過ごせない問題だなと。だからこそ、誰かに直接「飲め」と強要されたわけではなくても、場の空気に流されてアルコール度数の強いお酒を飲んでしまったケースがあると、聞いたことがあります。

加藤:特に飲み会が交流の軸になっているサークルでは、飲酒を断りにくい雰囲気も少なくないでしょうし、規模の大きいサークルになるほど管理の目も行き届きにくいはずです。実際、今年に入ってから、サークルの合宿中に飲酒事故が起きたことを、学生生活課からのメールで知りました。

職員:皆さんが言うとおり、飲酒ルールが軽んじられる背景には「認識の甘さ」と「サークルの雰囲気」があると感じています。認識の甘さでいえば、「大学生になったらお酒を飲むのが当たり前」という古い価値観が今も根強く残っていることもあり、先輩に強要されて仕方なく飲むよりも、20歳未満の学生が自らの意思で進んで飲んでしまうケースの方が目立っています。

また、「たくさん飲めることがすごい」「お酒に強いとかっこいい」といったサークルの雰囲気も影響していると思います。先輩が大量に飲む姿を見た下級生の中に「自分も飲んで良いはずだ」という気持ちが生まれやすくなるのではないでしょうか。

飲酒ルールを違反した代償は、個人にもサークル全体にも及ぶ

――飲酒について違反があった場合、早稲田大学ではどのような処分が下されるのでしょうか?

職員違反した本人には、所属学部から懲戒処分が科される可能性があります。仮に停学となった場合は、授業には出席できず、科目登録や試験の時期と重なればその学期の単位は取得できないので、結果として留年につながり、就職活動などにも影響が出ます。

加藤:出席状況が成績に直結する科目では、たとえ1カ月ほどの処分でも出席日数が足りなくなり、その学期の単位を落とす可能性が高くなってしまいますね。

職員:その通りです。また、奨学金を受給している場合は受給資格を失ったり、支給済みの分を返還したりしなければならないこともあります。そして何より、処分通知は保護者にも届くので、ご家族に悲しい思いをさせてしまうのは、本当に残念なことではないでしょうか。

一方で、ルール違反をしたサークルには、活動停止や施設利用停止、公認取り消し、最悪の場合は解散指示まであり得ます。実際、活動停止処分を受けるサークルが年に数団体は発生しているのが現状です。活動停止が新歓活動の時期に重なると新入生が入らなくなり、サークルの存続すら危うくなる。また、過去には解散となったサークルもありました。

船戸:私たちのサークルは、大学内外のイベント参加や学内の施設利用によって活動が成り立っています。もし活動停止になれば、そうした権利が失われ、活動自体が難しくなりますね。さらに予定していたイベントに参加できなくなると、主催者や宿泊施設など多くの関係者の方との信頼関係にも影響が及び、活動再開後も翌年以降の出演を断られるかもしれません。

背黒さん

背黒先輩方が長年かけて築いてきたサークルの実績や信頼は、たった一度の過ちで失われてしまうということですね。私たちグリークラブは、入学式や卒業式など大学の公式式典に出演する機会があります。飲酒事故で信頼を失えば、こうした機会を得られなくなるだけでなく、「飲酒事故を起こす団体が存在する」として大学全体のブランドイメージ低下にもつながるはずです。

職員:20歳未満の飲酒が法律違反であることは皆さん理解していると思いますが、20歳未満飲酒も含め、イッキ飲みのように大量に飲むことは健康や命を脅かす危険があることを、全ての学生に強く意識してほしいです。「飲酒事故なんて起こりえない」と思うかもしれませんが、全学生にメールで通知している以外にも起こっていますし、実際に命を落とすケースも過去には発生しています。他人事とは思わず、自分のすぐ近くで起こりうるということを認識してください。

飲酒事故を防ぐ方法と、酔いつぶれたときにできることは?

――飲酒トラブルを防ぐために行っている、各サークルの取り組みを教えてください。

加藤さん

加藤:「お酒のある場所に極力行かないこと」を暗黙のルールにしています。お花見の時期も、アルコール持ち込み禁止の新宿御苑を会場に選び、物理的にお酒を排除する環境づくりを徹底しました。

それでも、大学周辺のグルメ「ワセメシ」を楽しむ「ワセメシ開拓会」として食事会を開いたり、活動後にファミレスなどのお酒をメインとしない店で一緒にご飯を食べる機会を設けたりすることで、サークル員とは十分にコミュニケーションできています。

船戸:年2回ほどの大規模な飲み会では、20歳未満とそれ以外でエリアを完全に分けるとともに、飲酒しない卓を設け、参加も強制していません。

職員リストバンドを付けたり、名札を付けたりして、誰が20歳未満か分かるようにしながら交流するのも良い方法ですね。

あと、居酒屋でたまに見かけますが、お酒を飲めない人や控えている人のソフトドリンクにはストローを刺すことで、お酒ではないことを周囲に分かりやすく示せるので、やってみると良いんじゃないでしょうか。

加藤:合宿でも使えそうですね。コップの種類を、お酒はクリアカップ、ソフトドリンクは紙コップにするといった方法も周囲が判断しやすくなりそうです。

背黒:グリークラブでは、幹事長の私から適正な飲酒ルールについて、連絡ツールや対面で呼び掛けています。また、新歓合宿では上級生も含めて全員禁酒で、まずはソフトドリンクとお菓子で楽しむと決めています。飲酒の怖さを知らない新入生が、誤ってお酒に手を出さないよう努めていますね。

――飲酒を無理に勧められないようにしたり、うまく回避したりするために有効な方法はありますか?

背黒:悪気のない相手から強要されたときは「お酒弱いので」とはっきり伝えることです。お酒に強くない人間だと貫けば、それ以上に強く勧められることはほぼないですね。

船戸「今日はあいにく体調が優れなくて」と打ち明けるのも有効な手段だと思います。

加藤飲み慣れていない人が勧められてしまう環境そのものをつくらないことが大切だなと。最初から「飲む人」と「飲まない人」で卓を分けることは本当に重要ですね。

職員:もし卓が分けられていなくても、たくさん飲む人には自分から近づかないことで身を守れるはずです。何よりも、サークル全体で「飲まない選択」が自然に受け入れられる風土をつくれば、飲酒事故は起こりにくくなります。

――もし酔いつぶれた人を目の前にしたときは、どう対応すれば良いですか?

職員立てない、歩けない、嘔吐を繰り返す、呼び掛けに答えられない、さらに大きないびきをかく、顔色が青白い状態、けいれんを起こすといった症状が見られたら、急性アルコール中毒を疑い、迷わず119番通報をしてください。命に関わるおそれもあるため、躊躇せず迅速に動くことが大切です。

救急車を待つ間は、吐いた物がのどに詰まらないよう顔を横に向けて寝かす回復体位を取らせて、体温が下がらないよう上着などを掛けましょう。無理に水を飲ませると、のどに詰まらせる危険があるため控えてください。また、ただ寝ているだけに見えても重篤な症状に陥っている可能性があるため、決して一人にせず見守り続けることが不可欠です。

回復体位については、東京消防庁Webサイトで確認してください

新歓の他にも、特に飲酒事故が起こりやすいのは合宿です。合宿は非日常で気分が高揚しやすく、時間の制限もないので飲酒量が多くなりがちです。また、都市部ではなく郊外で実施することが多いと思いますが、そのような環境では病院への搬送に時間を要する場合もあり、リスクがさらに高まります。普段以上に危機意識を持って行動してください。

今回登場したサークルの公開情報

【グリークラブ】
X:@waseda_glee
Instagram:@waseda_glee_club
Webサイト:https://www.wasedaglee.com/

【早稲田大学マスコミ研究会】
X:@w_massken
Instagram:@massken1967
Webサイト:https://waseda-massken.com/

【早稲⽥⼤学よさこいチーム東京花⽕】
X:@tokyohanabi4351
Instagram:@tokyo_hanabi
YouTube:https://www.youtube.com/@tokyohanabi4351new

取材・文:流石 香織
撮影:石垣 星児

マンガ『20歳未満飲酒は絶対にしない、させない』

早稲田大学学生生活課Webサイトでは、20歳未満飲酒禁止を啓発するマンガを公開しています。この機会にぜひ読んで、20歳未満飲酒をしない、させないことを強く意識してください。

盛り上がっている時こそ注意! 公共の場のルール

高田馬場駅前ロータリー

早稲田大学では、大勢の学生が集まって占拠しないよう、高田馬場駅前ロータリー広場をサークルやゼミによる集合場所にすることを禁止しています。会場もしくはキャンパス内で集合するようにしてください。

特に新歓や学園祭の時期には、大声で騒ぐ、大量のゴミがポイ捨てされることで、一般の利用者から大学に苦情が寄せられています。他者の迷惑になる行為は絶対にしないでください。

ロータリーの会(公認サークル)は、高田馬場駅前ロータリー広場のゴミ問題解決のため、清掃・啓発活動に取り組んでいます(ロータリーの会公式キャラクター・ロタバトより)

ゴミのポイ捨てについて、ぜひ、早大生の皆さんにも考えてほしいと思っています。仲間と外で楽しい時間を過ごすのはとても良いことですが、2025年の早稲田祭の後には400本以上の空き缶が放置され、騒音への苦情も寄せられてしまいました。学生の一部の行動とはいえ、このような行動が続くとロータリーが使いにくくなってしまいます。早稲田の文化となっているロータリーを気持ちよく使い続け、守っていくためにも、マナーに気を付けることを心掛けてください!

早稲田通りや住宅街など、高田馬場方面への道

早稲田・戸山キャンパスから高田馬場駅方面へ徒歩で移動する際、道幅いっぱいに広がって歩いたり、住宅街を通り抜けるときに大きな声で話したりすることで、近隣住民より苦情が寄せられています。これらの迷惑行為は行わないようにしてください。また、合宿などで戸山キャンパス前の諏訪通りに大型バスを手配して乗車する際は、歩道をふさがないよう注意してください。

戸山公園

大音量での楽器やダンスの練習、発声練習、深夜・早朝に及ぶ飲酒など、他の利用者や近隣住民への迷惑行為は慎んでください。また、戸山公園の指定場所以外での球技は禁止されています。公園は、小さな子どもや家族連れも利用する公共の場であり、大学のキャンパス内とは違います。年齢や立場の異なる利用者が気持ち良く過ごせるよう、思いやりのある行動をお願いします。

その他、電車やバスなどの公共交通機関でも、社会のルールやマナーを守って行動してください。早大生への信頼を損ねないよう社会の一員としての自覚を持って、学生生活を送りましょう。

【次回フォーカス予告】4月27日(月)公開「学生会館特集」

早大生のための学生部公式Webマガジン『早稲田ウィークリー』。授業期間中の平日は毎日更新!活躍している早大生・卒業生の紹介やサークル・ワセメシ情報などを発信しています。

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