会場運営や学生同士の交流で身についた力は「積極性」
参加学生体験談
2018年2月、韓国・平昌(ピョンチャン)で開催された第23回冬季オリンピック大会にて、早稲田大学は6人の学生ボランティアを派遣しました。参加学生たちは、昨年秋の事前研修と2月上旬の現地研修を経て、2月9日〜25日の大会期間中に各開催地で活動しました。帰国した学生の中から、国際教養学部4年の韓ウリムさんに体験談を語ってもらいました。
プロフィール
韓ウリム/国際教養学部4年
スポーツとコミュニケーションは心をつなぐ
3カ国語を修得した自分の力を試したい
韓国出身の私は、日本で11年、アメリカで7年生活した経験があり、韓国語、日本語、英語の3カ国語を話すことができます。自分の強みを何に生かせるかと考えていたときに、韓国で開催される平昌冬季オリンピック大会の学生ボランティアの募集を知り、思い切って参加しました。
日本から参加した約100名のボランティア学生たちは、30〜35人ずつに分かれて各会場に派遣されます。私は旌善(ジョンソン)アルペンセンターに派遣され、会場で観客の質問に答えたり、道案内したりするなど、さまざまな国の人への臨機応変な対応力が求められる「インフォメーションサービス」に配属されました。
国境を越えた交わりに感動
旌善の競技場は山に面しており、観戦するにはスキーリフトで登らなければならず、中には歩いて登る人もいます。そんな方を見かけたら、「頑張って!」「あと少しですよ」と声がけを行いました。すると、国や年齢に関係なく誰もが笑顔で応えてくださり、その度にやりがいを感じることができてうれしかったです。
私は幼い頃からスポーツが好きだったので、間近でプロの競技を観戦できるだけでも胸がいっぱいでした。さらに印象的だったのは、観戦している方々が分け隔てなく全ての選手を応援していたことです。スポーツを通じた心のつながりを感じ、非常に感動しました。
宿舎では、一つの部屋を5人で使います。ボランティア学生は韓国語を話せるものばかりと思っていたのですが、ルームメイトのほとんどはまったく話せません。彼女たちから「韓国語を教えて!」と求められたので、初日からレッスンを行いました。すると、たった1カ月で簡単な会話ができるまでになり、その熱意と積極的な姿勢が刺激になりました。
語学をさらに磨いて2020年へ
観客やボランティア学生とのコミュニケーションの中で学んだのは、自分から話しかけることの大切さです。高校生までの私は少しシャイでしたが、今回の経験で「初対面の人と話すのは苦手」という考えはなくなりました。東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会では、今回以上に自分の語学を生かして、より多くの国の人々の架け橋になりたいと思い、現在は中国語の勉強をしています。