【活動概要】
木島平村との地域連携ワークショップは2009年に始まり、今年度で13回目の実施となりました。
今年のテーマは 先端技術を活用し木島平村をもっと便利に暮らしやすく!~住民生活の向上、農業や観光業の発展に必要なこととは?~ です。
ワークショップでは、学部も学年も多様な12名が3チームに分かれ、先端技術を活用した住みよい村づくりというテーマに沿って仮説構築、関係者へヒアリング、提案を行いました。新型コロナウイルス感染症の影響により残念ながら現地調査はできず、オリエンテーションやヒアリングは完全オンラインでの開催となりました。中間、最終報告会についても学生、大学職員担当者は大学の会議室に集まることができたものの、木島平村とはオンラインでつなぐハイブリッド形式での実施となりました。対面で木島平関係者に会うことは叶わなかったものの、学生たちはその制約をものともせず、最後まで粘り強く考え抜いた施策を提案してくれました。
【活動の様子】
■ 初回オリエンテーション(2/4):
本ワークショップのキックオフとなる初回オリエンテーションでは、木島平村役場担当者より今回のテーマおよびその背景について説明がありました。この日初対面となった学生たちは、はじめは様子を見つつ自己紹介を進めながらも、その中で意外な共通点などを見つけ合い、穏やかな雰囲気でのオリエンテーションとなりました。とはいえお互いまだどこか緊張した様子でした。
■ オンラインヒアリング(2/21-28):
本ワークショップの目玉となる関係者へのヒアリングをオンラインで実施いたしました。事前に各班から取材先の希望を募り、村役場担当者に日程等調整いただいて臨んだのですが、毎回「はじめまして」から始まるオンラインのヒアリングは独特の緊張感があるものです。司会進行、質問役、書記、時間管理とほぼすべての役割を学生が担うヒアリングなので、各回緊張の面持ちで臨みました。

オンラインヒアリングでは司会進行、質問、記録、時間管理まで学生が行う
担当業務別に参加いただいた村役場担当者、若手農家、村のプログラミング教育を担うベンチャー企業社員や飛び込みで参加いただいた教育長、さらには現地下高井農林高校生徒から、高齢者が集う「夢ひろば」のスタッフの方々まで、年齢、所属様々な背景をもつ対象者に対し、学生たち自身がファシリテートしてインタビューを実施しました。ヒアリング序盤は、予め準備してきた質問を投げかけることに手いっぱいだったところから、次第に質問への回答に学生自身の考えや追加の質問を投げかけるなど、柔軟にやりとりをしてその真意を深堀りしていくように変わっていく様子が見られました。

高校生から高齢者まで幅広い年齢層の方々にヒアリングを実施。(写真は木島平村にて撮影)
■ チームミーティング(2月~3月):
チームメンバーでお互いの時間を調整し、オンライン実施という制約のなかで、アイディア出しや意見交換など活発に行いました。時には職員からの助言も受けながら、次第にチームの雰囲気もできあがり、より円滑な議論が進んでいきました。課題を設定し、仮説検証を行いながら着実に提案をつくりあげていく過程は、苦しいながらも楽しい時間となったことでしょう。また、木島平村について調べるうちに村への愛着もわいてくるのも、このワークショップの醍醐味です。「ぜひ実際に村へ行って関係者の生の声を聞いてみたい!」という声も多く聞かれました。
■ 中間報告会(3/7):
木島平村の方々に対し、初めてのプレゼンテーション。中間報告ということで各班まだまだ細部を詰め切れていない、改善の余地が大いにある提案となりましたが、村の方々はとても親身にフィードバックをしてくださいました。中には厳しいご意見もあるものの、それも真剣に向き合ってくださるからこそ。学生たちにもその気持ちがしっかり伝わっているのか、どんな指摘に対してもへこたれずに真剣なまなざしで受け止め、どうすればよりよい提案につなげられるかと前向きに考えている様子がうかがえました。

報告会はハイブリッド形式で実施(大学と木島平村をオンライン会議システムでつなぐ)
■ 最終報告会(3/21):
この日までにチームメンバーで時間をかけ、何度も見直しを加えながら練り上げてきた企画を発表する最終プレゼン。中間報告会でいただいた意見をもとに、より綿密に議論をし、しっかりと細部まで詰め磨き上げられた提案を、村の方々へ改めて発表しました。

最終報告会当日のグループワーク。13時半の開会直前まで提案内容、プレゼン方法をブラッシュアップ
現地調査が実施できなかったにもかかわらず、村の生活に寄り添った提案をすることができ、村の方々からは温かいコメントが多く寄せられました。ここまで全力で走り抜けてきた分、学生たちの達成感や喜びもひとしおです。

木島平村での最終報告会の様子。多くの関係者がスクリーンを通して早大生の提案に耳を傾ける
- チーム:きじまっくす
- チーム:調査兵団
- チーム:C
【参加学生の声】
- 当初はテーマの「DX」と「村」というキーワードが相容れないように感じられ、応募も躊躇していました。しかし木島平村の方々の温かさやワークショップに対する熱量に触れ、村とDXが相互に助け合えるような提案を最終的にはできたと感じています。単位よりも何よりも、通常の授業だけでは得られない大切なものを学べたように思います。(文学部2年)
- 地域福祉について学びながら感じた「地域・地方って何だろう?」という疑問と、長野県が大好きという理由で参加した地域連携ワークショップ。木島平村の方々やチームのメンバー、自分自身と向き合うことのできた、とても充実した1ヶ月半でした。ヒアリングで村民の方からの言葉にハッとさせられたり、チームのメンバーの斬新なアイディアに驚かされたりと心動かされる場面が多かったです。「地域・地方」は、課題を抱えながも、それぞれ違った魅力を持っています。そしてそこに毎日を生きている「人」がいます。それを感じ取りながら、村をより良くしていくための提案を考えることができたこの経験はずっと忘れることができないと思います。(人間科学部2年)
- 班内で自分の意見が言えない、認めてもらえない、ということとなった際、当初はその現状がただただ嫌に思えてしまうだけだったのですが、少し頭の中を整理し、何が問題で班のメンバーに自分の提案が共感されていないのか、ということを再考してみることとしました。また、自分の意見が採用されない=ワークショップに参加する意義がない、ということではなくて、ほかのメンバーの提案に自分のアイデアを加える工夫をしてみようと思考を切り替えたところ、議論がすすみ、また班として一つの提案を作成していく、という意義を見出すことができました(教育学部2年)
- 同じチームのメンバーが、ほかのメンバーと積極的にコミュニケーションをとり、みんながやりたくないような面倒なことも率先して行い、毎回の会議でグループを引っ張ってくれた点に感銘を受けた。チームに貢献したい、という想いがとても伝わってきて、自分もそんな存在になりたいと思った。(創造理工学部3年)
【担当職員後記】
- 学生たちの、チームとしての熱意やたくましさ、そして個々の主体性やしなやかさには、職員という立場ながらも驚かされ、また学ぶことが多くありました。
- 特に中間報告会~最終報告会までの約2週間は、各班のグループワークの頻度があがり、オンラインのヒアリングでは聞ききれなかった情報について村役場担当者に質問をさせていただく機会も増えました。各質問に対して迅速に、そして丁寧に回答いただいたことで各班の最終提案がよりよいものとなったと感じます。
- 最終報告会(13時半開始)当日は、朝早く会議室に集まり、開始直前、本当に最後の最後まで少しの妥協もせず、「このアイディアをよりよくできないか?」と何度もロジックを整理して提案を見直していました。また、並行してオンライン発表で、より相手に伝わりやすい表現方法も検討する様子は、とても早稲田の学生らしく、頼もしく映りました。
- 新型コロナウイルス感染症の渦中にありながらもその状況を言い訳にせず、ここまでの提案をつくりあげた学生たちには心からの拍手を贈りたいです。また、本ワークショップの開催にあたり、多大なるご協力をいただいた日䑓村長をはじめ木島平村の皆様誠にありがとうございました!
- 集合写真:WasedaのW
- 集合写真:木島平の「キ?!」
概要
連携先:長野県木島平村
テーマ: 先端技術を活用し木島平村をもっと便利に暮らしやすく!~住民生活の向上、農業や観光業の発展に必要なこととは?~
参加学生数:12名
活動期間:2022 年 2 月 4 日(金)~3月 22 日(火)




