Health Promotion: The Joy of Sports and Exercise
健康スポーツ科学拠点

健康スポーツ科学の国際的ハブを目指す

健康スポーツ科学拠点では、最先端の健康スポーツ科学についての教育・研究・実践を展開し、留学生の受け入れと早稲田大学の学生の海外派遣を促進しています。国際連携の強化や海外からの教員招聘も積極的に行っています。こうした活動を通じて、あらゆる世代が直面する「心身」の問題に対し、スポーツによる解決に向けて、世界中から優秀な人材が集う健康スポーツ科学の教育研究の国際的なハブとして機能することを目指しています。

ACCOMPLISH­MENTS
5つの主な成果

1 英語による博士号・修士学位プログラムの設置

2016年9月より英語による博士学位プログラムを、2018年9月より英語による修士学位プログラムを設置しました。研究領域は、博士学位プログラムが「スポーツ文化」、「スポーツビジネス」、「スポーツ医科学」、「身体運動科学」と「コーチング科学」、修士学位プログラムが「Health and Exercise Science」と「Sport Management」です。在学中から海外留学や国際学会で発表する機会を与え、高度専門教育を通じてスポーツ科学領域の実務家・専門家として国際的に活躍できる人材を育成することを目的としています。2022年度末までに、博士学位プログラム5名、修士学位プログラム19名を修了生として輩出しています。

2 学部生向け英語副専攻の設置

2022年4月より学部生向けの英語副専攻(プラスイングリッシュ)を新たに設置し、学部レベルの国際化を促進しています。具体的には、英語による学習能力の向上を目指すアカデミック・イングリッシュ(特に readingと writing)の科目と、英語によるスポーツ科学の科目を開講しており、英語を使うスポーツ関連業への就職を目指す学生にその準備となる学習と経験を、修士課程や博士後期課程の英語学位プログラムへの進学を志す学生に基礎的な技能と知識およびそれらを応用する機会を提供しています。

3 コチュテル協定・箇所間協定の締結

スポーツ科学学術院では、これまでの10年間において、ハンガリー体育大学(ハンガリー)、アムステルダム自由大学(オランダ)の2大学とコチュテル協定を、バーミンガム大学(イギリス)やルーヴェン・カトリック大学(ベルギー)など18大学と箇所間協定を締結しました。また、2022年にドイツ体育大学ケルンとはこれまで大学院限定だった箇所間交換留学を学部生に拡大しました。そのことにより受入留学生、派遣留学生ともに人数が増加し、継続的に海外協定大学と学生交流が行われています。これまでに、ドイツ体育大学ケルンから10名、上海体育学院から6名、ルーヴェン・カトリック大学から4名、国立台湾大学から1名を受け入れ、ドイツ体育大学ケルンに9名、ルーヴェン・カトリック大学に1名を派遣しています。

4 オンライン講座を制作し、世界へ配信

大規模公開オンライン講座(MOOC:Massive Open Online Course)のプラットフォームであるedXにて講座を公開しています。競技スポーツ選手の怪我予防をテーマとした「Sports Injury Prevention」とスポーツ活動中の突然死のリスク軽減をテーマとした「Sport Safety: A Guide to Preventing Sudden Death in Sport」の2講座を制作し、シリーズ講座として公開しています。それぞれの講座において、具体的な事例を取り上げ、その対応策や注意点について取り扱っています。スポーツ選手だけではなく、トレーナーまたはそれを支援する方、さらに国際的なイベントを通じてスポーツへの関心が高まった一般の学習者も対象としています。これまでにアメリカ、イギリス、シンガポールなどから3,000人以上が受講しています。

5 スポーツ科学分野での世界トップレベルの教員を招聘

スポーツ分野において、上位にランクインされているラフバラ大学(イギリス)およびハンガリー体育大学(ハンガリー)からジョイントアポイントメント教員(JA教員)を延べ7名、ドイツ体育大学ケルン(ドイツ)や、グリフィス大学(オーストラリア)など世界各国から訪問教員を延べ20名招聘し、集中講義、ミニワークショップ、学生の研究指導を実施しました。その後指導を受けた学生がJA教員や訪問教員のもとに留学し、現地で更なる研究・教育指導を受けるなど、多くの学生に国際的な教育機会を提供しています。

GLOBAL RELATIONSHIPS
交流海外機関

OUR LAST SYMPOSIUM
最終成果報告

事業最終年度となる2023年度に最終成果を発表するシンポジウムを開催いたしました。その内容をレポート形式でご紹介します。

MOVING FORWARD
今後の展望

海外大学とのネットワーク構築や連携を通した国際社会の課題解決への貢献

これまで構築してきた海外協定大学に加え、Global Sport University Network (GSUN)に評議メンバーとして参加し、海外の各大学と健康スポーツ科学分野の連携をはかります。これらの活動を通して、高齢化やSDGs、ダイバーシティなど地球規模の課題解決への貢献を目指します。国際教育の機会を学生に提供し、共同研究や共同発表を通して、学生に成長や将来のキャリアにつなげる機会を与えます。

国際発信力の強化と国際認知度の向上につなげる活動

本拠点の国際認知度を高めるために、英語学位プログラムでの教育成果や、海外大学との連携から得た知見を積極的かつ効果的に国内外に発信します。また、アカデミックレピュテーション向上を念頭に置き、英語による論文執筆を推進し、H-INDEXや被引用数の上昇を目指します。附置研究所(スポーツ科学研究センター)だけでなく、他学術院や国内他大学との協働を通して、学際的研究を推進します。