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WISH国内合宿研修 北海道 Part1 訓子府町(2019年8月実施)

研修の舞台は北海道。2週間のインターンシップ研修に4名の寮生が参加しました。前半1週間は、訓子府町を拠点に養蜂、酪農、観光について、後半1週間は士別市で有機農業について体験を通して理解を深めました。東京を離れ、第一次産業と雄大な自然に囲まれて過ごした2週間でその素晴らしさと苦悩を感じとったようです。今回は研修前半の体験記をお送りします。

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北海道女満別空港に降り立ちまず向かったのは、夏季に訓子府町で養蜂業を営むBeehive村上養蜂の村上ご夫婦のお宅。ここに宿泊させていただきながら、養蜂について多方面から学びを得ました。ミツバチの生態は非常に興味深く、良い花の蜜の場所をほかのハチに教えるためにミツバチダンスをし、天敵襲来時には集団威嚇、寒冷時には集団で体温を維持するそうで、ミツバチの集団としての結束力には驚かされました。また、実際にハチミツ採取、そしてその採取時に副産物として得られる蜜蝋を使ったろうそく作りを体験したことで、自然の恵みを大切に扱い、一つも無駄にしない姿勢を感じ取ることができました。それと同時に自然と向き合うことの厳しさも感じました。その日の天候に合わせて変更しなければならない作業計画、それに伴い大きく左右される収穫量、クマによる被害で無残な姿になった巣箱など、厳しい自然と真剣に向き合ってようやく得られる自然の恵み。その尊さに気づけたことは今回の研修の大きな学びです。

研修中、村上さんの師匠にあたる養蜂家の方にもお話を伺う機会があり、その方が仰っていた「人を知れ」という言葉もとても印象的でした。自然の恵みを分け合う養蜂業においてほかの養蜂家の方と良い関係を築くことは重要で、それにより開花状況を共有したり、円満に巣箱の置き場所を決めたりすることができるとのことでした。この「人を知る」ということは養蜂家さんに限らず、社会で人として生きていくすべての人にとって重要だと感じました。今回、訓子府町滞在中に酪農実習、知床での観光をさせていただけたのも、まさに村上さんが酪農家や知床でのガイド経験がある方々とお知り合いでいらっしゃったからでした。

酪農実習では、2日間にわたって牛、羊への餌やり、牛舎の掃除と管理、薪割り等を体験しました。朝5時から始まり、日が暮れても続く作業にわずか2日間でその大変さが身に沁みました。これだけ重労働な酪農に関しては、高齢化は切実な問題で規模を縮小させている酪農家の方も少なくないということでした。引き継いでほしい人と引き継ぎたい人をどう結び付けるかという大きな課題を感じました。知床での観光では、幸運にもヒグマを目撃することができました。しかし、ガイドをしてくださった方は、人間が持ち込んだものを食べ、その味を覚えたクマは人を襲うようになってしまうとおっしゃっていて、自然を観光資源にすることの危険性についても考えさせられました。

今回のインターンシップを通して、自然と向き合いながら生きる生産者の世界に触れ、人と自然の関わり、自分のこれからの生き方について深く考えることができ、かけがえのない経験となりました。

(K.K.)

早稲田大学レジデンスセンターは、早稲田大学の学生寮に関する運営政策の企画立案ならびに学生サービスのための機関です。

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